スキル『日常動作』は最強です ゴミスキルとバカにされましたが、実は超万能でした

メイ(旧名:Mei)

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8章 ダンジョンを守れ ~異種族間同盟~

祭り開催決定と─────

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 周辺住民も寝静まった後のこと─────



 魔遊戯所にて。



「だ、誰がこんなひどいことを…………!」



 フードを身に纏った小柄な少年が、瓦礫の下に埋もれている小さい薄い赤色の可愛らしい猫──────変装猫ディスガイズキャットを見つけて、怒りに震えながらそう呟いた。


「今癒してあげるからね……………」


 少年は、高速詠唱し、回復魔法を発動させた。傷だらけだった変装猫ディスガイズキャットの身体は、傷が一つもなくなり、元の状態に戻った。


 なぜ魔遊戯所の瓦礫が残っているかと言えば、崩れた瓦礫の量が多すぎるので明日撤去作業を行うことにしたのだ。今日中に撤去作業が行われていれば、この変装猫ディスガイズキャットも見つかっていたことだろう。


「痛かっただろう………? ごめんね、ボクが目を離したばっかりに……………」


 気絶している変装猫ディスガイズキャットを抱き上げ、その毛並みを撫でながらそう言う少年。


「……………それにしても、ボクのルズをいじめた奴…………見つけ出して絶対に始末してやる」


 ルズ─────それは、この変装猫ディスガイズキャットの名前だ。名付けたのは、勿論この少年。



「今夜は満月……………ボクの力が最も高まる時だ」


 吸血鬼ヴァンパイア族特有の翼を背中に生やした少年は、そう言うとニヤリ…………と笑ってその場を飛び立ったのだった。



◇◆◇◆◇


 翌日の朝方──────


「フィアさん、祭りは大体こんな感じでいい?」


 レクスはフィアに祭りの開催予定の紙を見せながらそう言った。


「うん、こんな感じでいいと思うよ。予算の方も全然足りてるし」


「盛り上がるかな……………? なんかちょっと不安になってきたよ…………」


 レクスは苦笑しながらそう呟く。祭りが盛り上がれば、レクスとしては嬉しい。だが、盛り上がらないのはやはり寂しくなってしまう。


「大丈夫だよ。これだけの催しがあれば、絶対に盛り上がるって。じゃあ、私は商人とか職人に屋台を出してもらえないか聞いてくるね」


 フィアはそう言うと、仕事頑張ってね~! なんてことを言いながら、レクスの執務室を後にした。


「…………よし、仕事に取りかかろう」


 気を紛らわすらめには、他のことに打ち込むといいなんてこともよく聞くし。そうした方が不安も少しは軽減されるだろう。


 レクスは、一度気合いを入れ直すと、溜まっている仕事に取りかかるのだった。



◇◆◇◆◇


 時刻は進み、昼前。


「お、終わっちゃったな…………」


 レクスが座り、肘を置いている机の上は─────いつもよりも広かった。大量に積んであったはずの書類もなく、綺麗に片付いていた。


「うーん、どうしよう…………久しぶりにダンジョンにでも行ってみようかな? エレナ達も誘って……………って、そういえばエレナ達、今朝服買いに行くとか言ってたような…………」


 身体を動かしていないと、何かと不安に襲われそうだ。祭りの開催時期も期間も決まっていないというのに、不安になりすぎだよなぁ…………とつくづく自分でも思う。


「久し振りに冒険者ギルドにでも行こうかな」


 果たして、気分転換で冒険者ギルドに行こうなどと思う人がどれほどいるだろうか。


魔法袋マジックバッグの中に大体全部入ってる筈だし……………」


 レクスは使えそうな武器の数々を取り出し、感触を確かめる。スキルが使えない今、武器に頼ることも多くなるだろう。


「じゃあ、冒険者ギルドに行こうかな」


 レクスはそう言うと、執務室を後にした。
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