スキル『日常動作』は最強です ゴミスキルとバカにされましたが、実は超万能でした

メイ(旧名:Mei)

文字の大きさ
384 / 454
9章 祝福

とりあえず…………試してみよう、試行錯誤だ

しおりを挟む
「ここがゴウメイコウ火山………………」


 レクスは目の前に佇む火山は、標高三〇〇〇メートルはありそうだ。しかし、何というか………………これはどういうことだろうか。


 レクスの目の前にある火山────というより、もう火山の定義から外れているような気さえする────は、見た目からしてこれはなんか違う…………というような感じを受けるものだった。


「……………見たところ、なんか凍ってるように見えるんだけど……………」


 ここからでも火山の中が見えるのだが…………なんと全て凍っていたのだ。勿論、中の話だ。マグマがどこにもないではないか。これは、氷結の世界とでも称した方が納得が行くのではないか……………そう思う程だった。


「まあ、とりあえず入ってみるか………………」


 アブラヒネズミっていう魔物すらいるのかどうか分からないが。


「…………………思った以上に寒いなぁ」


 とりあえず、レクスは『作る』で耐寒ポーションを作り、飲んでおく。ポーション一本作るくらいなら、原材料がなくても魔力で十分にそれを補える。これでとりあえず寒さは消えた。因みにだが、エレナ達は今日は来ていない。レクス一人である。


「それにしても、下も滑りそう……………」


 歩いてみて分かった。これは戦いづらい地形だ。通りで受付嬢が驚くし、周りには冒険者がいないんだな、とそんなことを思った。


「アブラヒネズミは……………」


 見た感じいるのは、コウモリっぽい魔物だけ。あと、スライムに似た感じの魔物。しかも、環境に適応してるのかは知らないが、どちらも青色だ。


「ピギャ!!」


 スライムに似た魔物──────もうめんどくさいから、以下スライムと呼ばせてもらう───────は、一声叫ぶ。すると、次の瞬間──────なんと、地面を滑らせる原因となる氷がレクスの真下から勢いよく尖って生えてきた。


「───────ととっ、危ない」


 レクスは持ち前の素早さでそれを難なく回避。これはただのスライムではない。……………『見る』を使おう。あとついでに、コウモリみたいな魔物も見ておくことにするレクス。


「…………………スライム(超亜種)と………ロロトンガ(超亜種)……………ってか、超亜種って何?」




◇超亜種

 ただ特異的な進化を遂げるだけでなく、属性ですらも変わってしまった魔物の総称。並の魔物よりも数十倍強い。




「………………聞いたことないんですけど」


 レクスは目の前に表示された説明を見て、そんなことを呟くのだった。



◇◆◇◆◇


 レクス区の冒険者ギルドにて──────穏やかでない声が響いていた。


「あの火山に冒険者を向かわせただぁ!? お前、一体何やってるんだ!!」


「す、すいませんっ!!」


 受付嬢が副ギルドマスターに怒られていた。


「あの火山は今……………!? そんな時に何で冒険者を行かせたんだ!!」


 活性化というのは、ある一定の場所において魔力が濃くなる現象。勿論、その濃さに応じて魔物も強くなる。


「………………Sランクだったので、もしかしたら行けるのではと思ってしまいました。それに、あの依頼書にはAランク以上推奨と書いてありました!!」


「だからってなぁ……………。お前、その依頼書、きちんと確認したか? 依頼書には依頼された日付がきちんと記されてんだ。あそこの火山は一応、一昨日くらいから規制がかかってんだよ。まあ、その依頼が貼り出されてるのもおかしな話かも知れんが……………。知らなかったのか……………?」


「…………………はい」


 受付嬢はシュン……………と落ち込みながら頷いた。


「………………はぁ。ったく………」


 副ギルドマスターはため息をついた。情報伝達のミス。あってはならないことだ。


「………………無事に戻ってくるのを祈るしかない、か…………」


 Sランクなら、身の危険を感じればすぐに引き返してくるだろう。


 副ギルドマスターは再びため息をつくのだった。
しおりを挟む
感想 490

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。