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68.明日は街にお出かけだよ
たくさん絵を描いた。アガレス、アモン、マルバス、セーレ。それから僕とパパ。頑張って文字も入れるけど、知らない文字はパパに書いてもらった。
明日はお出かけする。パパがまた街に連れて行ってくれるんだ。楽しみでわくわくする。アガレスはお留守番で、また僕とパパの二人で行くの。
「ほらおいで」
パパは話す言葉が柔らかくなった。そう言ったら、アガレスが噴き出して「あれは偉そうと言うんですよ」と教える。でもパパが「違うぞ」と否定した。どちらも正しい気がして、困ったから「偉そうに聞こえるけど違う」と覚えた。パパがちょっと嬉しそうだったよ。
手招きするパパに駆け寄り、今日の虎さんを脱いだ。するりと脱いだ虎さんは洗濯に出される。僕がお風呂に入るのと同じだね。いっぱい泡を作って、パパの背中をごしごし洗った。僕が両手を広げても届かないくらい大きい。右や左に移動しながら洗ったら、パパが椅子じゃなくて床に座った。
「ありがとう」
これなら僕の手もパパの首まで届く。ごしごし洗って、背中の羽を触った。でもすっと突き抜けちゃう。変なの。
「その羽が気になるか?」
「うん。でもいいの」
パパが話してくれるまで待てるよ。アガレスが言ってたんだ。人は言いたくないことがあると黙る。だから話したくなったら聞くようにして、自分からあれこれ尋ねちゃいけない。僕が知りたいからって、パパが傷つくのに聞いたらダメなの。
「そうか。もう少し大きくなったら話すとしようか」
「どのくらい?」
「俺が床に座らなくても首が洗えるようになった頃かな」
パパを見上げて、まだまだ先だなと思う。でも約束だから、楽しみ。そんなに先まで約束があるなら、僕はパパと居られる時間がたくさんあるってこと。
銀色の髪を洗ってもらい、体もまとめて綺麗に洗う。毎日入るけど、気持ちいからお風呂は好き。水だけと違って、泡も柔らかいしいい匂いがした。僕にもいい匂いが付くんだよ。
お風呂のお湯は毎日色が違った。ハーブという草を入れてるんだって。薬草と同じ種類もあって、今日は緑色だった。透き通った緑色に入ると僕の肌も緑に見える。ゲーティアの人は、いろんな肌の色がいた。明日も違う色の人が見られるかな。
「色が違う人は怖いか?」
首を横に振る。
「ううん、僕もパパと色が違う。同じ人はいないから、違う色でいいの。全部同じ色の人だと、見ても分からなくなっちゃうよ」
後ろから見ても、同じ色だと分からない。でもアモンやアガレス、マルバスも全員色が違うから見たら分かる。それにどの色も綺麗だから、僕はいろんな色がある方が好き。色鉛筆と同じだ。
「カリスは真実を見抜く子だからな。その気持ちを忘れないでくれ」
「うん」
パパは時々難しいことを言う。僕が大人になったら分かるから、それまで心にしまっておく。きっと大切なお話なんだよ。
「明日はカリスが買い物をするんだ。お金を渡すから、ご飯を買ってみろ」
僕が、お買い物? 自分の手で? 大冒険だね! いっぱい寝て、元気を体に入れて出かけなくちゃ。
お風呂を出て、白い兎の服を着る。明日着ていく服も用意された。明日は紺色の長い服で、頭からすぽんと被るやつだ。裾がひらひらして可愛い。お出かけ、楽しみだな。
「寝るぞ」
パパの腕に抱っこされて、僕は横になった。興奮して寝られないかと思ったけど、いつの間にか目を閉じていた。
明日はお出かけする。パパがまた街に連れて行ってくれるんだ。楽しみでわくわくする。アガレスはお留守番で、また僕とパパの二人で行くの。
「ほらおいで」
パパは話す言葉が柔らかくなった。そう言ったら、アガレスが噴き出して「あれは偉そうと言うんですよ」と教える。でもパパが「違うぞ」と否定した。どちらも正しい気がして、困ったから「偉そうに聞こえるけど違う」と覚えた。パパがちょっと嬉しそうだったよ。
手招きするパパに駆け寄り、今日の虎さんを脱いだ。するりと脱いだ虎さんは洗濯に出される。僕がお風呂に入るのと同じだね。いっぱい泡を作って、パパの背中をごしごし洗った。僕が両手を広げても届かないくらい大きい。右や左に移動しながら洗ったら、パパが椅子じゃなくて床に座った。
「ありがとう」
これなら僕の手もパパの首まで届く。ごしごし洗って、背中の羽を触った。でもすっと突き抜けちゃう。変なの。
「その羽が気になるか?」
「うん。でもいいの」
パパが話してくれるまで待てるよ。アガレスが言ってたんだ。人は言いたくないことがあると黙る。だから話したくなったら聞くようにして、自分からあれこれ尋ねちゃいけない。僕が知りたいからって、パパが傷つくのに聞いたらダメなの。
「そうか。もう少し大きくなったら話すとしようか」
「どのくらい?」
「俺が床に座らなくても首が洗えるようになった頃かな」
パパを見上げて、まだまだ先だなと思う。でも約束だから、楽しみ。そんなに先まで約束があるなら、僕はパパと居られる時間がたくさんあるってこと。
銀色の髪を洗ってもらい、体もまとめて綺麗に洗う。毎日入るけど、気持ちいからお風呂は好き。水だけと違って、泡も柔らかいしいい匂いがした。僕にもいい匂いが付くんだよ。
お風呂のお湯は毎日色が違った。ハーブという草を入れてるんだって。薬草と同じ種類もあって、今日は緑色だった。透き通った緑色に入ると僕の肌も緑に見える。ゲーティアの人は、いろんな肌の色がいた。明日も違う色の人が見られるかな。
「色が違う人は怖いか?」
首を横に振る。
「ううん、僕もパパと色が違う。同じ人はいないから、違う色でいいの。全部同じ色の人だと、見ても分からなくなっちゃうよ」
後ろから見ても、同じ色だと分からない。でもアモンやアガレス、マルバスも全員色が違うから見たら分かる。それにどの色も綺麗だから、僕はいろんな色がある方が好き。色鉛筆と同じだ。
「カリスは真実を見抜く子だからな。その気持ちを忘れないでくれ」
「うん」
パパは時々難しいことを言う。僕が大人になったら分かるから、それまで心にしまっておく。きっと大切なお話なんだよ。
「明日はカリスが買い物をするんだ。お金を渡すから、ご飯を買ってみろ」
僕が、お買い物? 自分の手で? 大冒険だね! いっぱい寝て、元気を体に入れて出かけなくちゃ。
お風呂を出て、白い兎の服を着る。明日着ていく服も用意された。明日は紺色の長い服で、頭からすぽんと被るやつだ。裾がひらひらして可愛い。お出かけ、楽しみだな。
「寝るぞ」
パパの腕に抱っこされて、僕は横になった。興奮して寝られないかと思ったけど、いつの間にか目を閉じていた。
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