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178.可愛いのは3人だもん
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フェリクスお兄さんが送って行ってくれると言い出した。お嫁さん探しに出かけるから、ついでだって。でも僕知ってるよ、ボリスが心配なんだと思う。いきなり泣いて叱られたり、吠えてみたり……ボリスの様子が変なの。心配だねって言ったら、セティが困った顔になった。
「イシスはしばらく、オレ以外と眠るのは禁止だぞ」
「うん、夜はセティと一緒」
ボリスが可哀想だから、お昼寝は付き合う。そう言ったら「いい子だ」って褒められた。ボリスは寂しいのかな。僕はセティがいるし、ゲリュオンもシェリアがいる。お父さんとお母さんも番で、エルランドお兄さんもお嫁さんがいた。フェリクスお兄さんもお嫁さん探すみたいだし……自分だけ1人だと思ったのかも。
よしよしと撫でる。僕達はいつも通りお父さんとお母さんに乗ったけど、今日のボリスはフェリクスお兄さんが乗せるんだって。ドラゴンの上にドラゴンが乗るとバランスを取るのが難しい。お父さんが注意点をいくつかお兄さんに説明した。
『面倒くせぇ』
文句を言いながらもボリスを魔法で包んで、落ちないようにするの。フェリクスお兄さんって口が悪いけど、いいドラゴンだよ。優しくて可愛いお嫁さんが見つかるといいね。お父さんはいつもより軽いからか、速く飛ぶ。真ん中のお兄さんのいる谷間は遠いから、急がないと間に合わないって。
「無理だな」
夜中の到着になるぞ。セティが呟いたので、お父さんも諦めて降りた。川が流れてる森の中は、僕が知ってる森より緑が濃い。葉っぱの色が違ってるし、もっと暗い感じだった。
「イシス、危ないから離れるな」
「危ないの?」
同じ注意をされたシェリアと顔を見合わせる。僕が傾くと、シェリアも傾いた。鏡みたいで楽しくて、笑いながら何度も傾いていると……ボリスが混じった。3人で笑って騒いで、お鍋の近くに手伝いに向かった。ボリスはフェリクスお兄さんと肉を捕まえに行くと言って、走っていった。
ボリスを掴んで飛び立ったフェリクスお兄さんの赤い鱗が、夕方のお日様みたいで綺麗。僕はシェリアと一緒にお母さんのお手伝いだった。川の中に座ったお母さんが、時々ぴしっと水を叩く。尻尾や前足で叩くたび、僕達の前にお魚が落ちるんだ。それを川に戻らないよう捕まえる役だった。
使ってないお鍋に水を入れて、泥だらけのお魚を入れる。いっぱいに捕まえたら、お母さんが戻ってきた。抱き着いたら冷たい。
「シェリア、手伝って。お母さんが冷たい」
「毛布!」
シェリアは用意されたテントへ戻って、大きな毛布を抱っこしてきた。その間に僕がお母さんを抱っこするの。足にしがみ付いていたら、笑いながら顔を舐められた。毛布をシェリアと一緒に被せて、大きさが足りないけど、お母さんが『ありがとう』って笑ってくれる。
シェリアと僕を一緒に舐めて、お母さんは嬉しそう。僕とシェリアもにこにこと笑う。
「魚を貰いに来たが、何だか楽しそうだな」
くしゃくしゃになった黒髪を撫でるセティの後ろで、ゲリュオンが顔を押さえて呻く。
「可愛いのが2人並ぶと勝てねえな」
『ゲリュオン、誰か抜けてないかい?』
そうだよ、お母さんもいるから3人だもん! 胸を張った僕を、お父さんが『イシスらしい』って笑った。早くボリスとフェリクスお兄さんも帰ってくればいいのにね。
「イシスはしばらく、オレ以外と眠るのは禁止だぞ」
「うん、夜はセティと一緒」
ボリスが可哀想だから、お昼寝は付き合う。そう言ったら「いい子だ」って褒められた。ボリスは寂しいのかな。僕はセティがいるし、ゲリュオンもシェリアがいる。お父さんとお母さんも番で、エルランドお兄さんもお嫁さんがいた。フェリクスお兄さんもお嫁さん探すみたいだし……自分だけ1人だと思ったのかも。
よしよしと撫でる。僕達はいつも通りお父さんとお母さんに乗ったけど、今日のボリスはフェリクスお兄さんが乗せるんだって。ドラゴンの上にドラゴンが乗るとバランスを取るのが難しい。お父さんが注意点をいくつかお兄さんに説明した。
『面倒くせぇ』
文句を言いながらもボリスを魔法で包んで、落ちないようにするの。フェリクスお兄さんって口が悪いけど、いいドラゴンだよ。優しくて可愛いお嫁さんが見つかるといいね。お父さんはいつもより軽いからか、速く飛ぶ。真ん中のお兄さんのいる谷間は遠いから、急がないと間に合わないって。
「無理だな」
夜中の到着になるぞ。セティが呟いたので、お父さんも諦めて降りた。川が流れてる森の中は、僕が知ってる森より緑が濃い。葉っぱの色が違ってるし、もっと暗い感じだった。
「イシス、危ないから離れるな」
「危ないの?」
同じ注意をされたシェリアと顔を見合わせる。僕が傾くと、シェリアも傾いた。鏡みたいで楽しくて、笑いながら何度も傾いていると……ボリスが混じった。3人で笑って騒いで、お鍋の近くに手伝いに向かった。ボリスはフェリクスお兄さんと肉を捕まえに行くと言って、走っていった。
ボリスを掴んで飛び立ったフェリクスお兄さんの赤い鱗が、夕方のお日様みたいで綺麗。僕はシェリアと一緒にお母さんのお手伝いだった。川の中に座ったお母さんが、時々ぴしっと水を叩く。尻尾や前足で叩くたび、僕達の前にお魚が落ちるんだ。それを川に戻らないよう捕まえる役だった。
使ってないお鍋に水を入れて、泥だらけのお魚を入れる。いっぱいに捕まえたら、お母さんが戻ってきた。抱き着いたら冷たい。
「シェリア、手伝って。お母さんが冷たい」
「毛布!」
シェリアは用意されたテントへ戻って、大きな毛布を抱っこしてきた。その間に僕がお母さんを抱っこするの。足にしがみ付いていたら、笑いながら顔を舐められた。毛布をシェリアと一緒に被せて、大きさが足りないけど、お母さんが『ありがとう』って笑ってくれる。
シェリアと僕を一緒に舐めて、お母さんは嬉しそう。僕とシェリアもにこにこと笑う。
「魚を貰いに来たが、何だか楽しそうだな」
くしゃくしゃになった黒髪を撫でるセティの後ろで、ゲリュオンが顔を押さえて呻く。
「可愛いのが2人並ぶと勝てねえな」
『ゲリュオン、誰か抜けてないかい?』
そうだよ、お母さんもいるから3人だもん! 胸を張った僕を、お父さんが『イシスらしい』って笑った。早くボリスとフェリクスお兄さんも帰ってくればいいのにね。
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