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40章 長期休暇を取得してました
541. まさかの混浴パーティー?
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「きゃぁあああ! なんで男!? え? 陛下!?」
「タオル、タオル!!」
「嘘ですわよね? 貸し切りって……」
「……しょうがないよね」
約1名達観した物言いが混じっているが、その場にいたのは少女達だった。好みの差はあるだろうが、全員がそれぞれに美少女である。しかし眼福と思うルシファーではない。空間を捻じ曲げて取り出したタオルを4人に放り投げた。すぐに背を向ける。抱っこしたリリスは、無邪気に彼女らへ手を振った。
「ルカと、シア! リーにライも!!」
受け取ったルーサルカが器用にお湯の中で巻く。隣でタオルを盾にして着替えようとするルーシア。さらに混乱した様子のシトリーがタオルで顔を隠しているが、身体が丸見えだ。レライエは婚約者が出来たばかりだというのに、まったく気にせず寛いでいた。
「……そなたら、ここで何を」
背を向けたまま尋ねると、ようやく落ち着いたルーサルカが口を開いた。
「陛下とリリス様が長期休暇を取られたので、我々もお休みをいただいたのです。せっかくだから女の子だけでゆっくり過ごしたいと旅行を計画していたら、ベール大公閣下が「いい温泉があるから、建物の傷み具合を確認して欲しい」とおっしゃって」
直轄領の中にある魔王の私邸の鍵を借りたという。口々に補足された内容を纏めながら、ルシファーは首をかしげた。おかしい、いつオレが長期休暇を取った話になったのか。もしかしたら逃げたのは外聞が悪いとして、アスタロト達が取り繕ったのかも知れない。
うっかり否定して藪蛇になると困るので、話を適当に合わせた。
「そうだったか。それは知らずに申し訳ないことをしたな。オレは別の湯に……」
この屋敷にはあと2つの湯が引かれている。火山が近いこの地区は、どの家庭も温泉の豊富な湯量の恩恵に預かっていた。一番大きな露天風呂へ来たが、リリスと2人ならば別の風呂でも構わない。そう告げて移動しようとしたところ、リリスがごねた。
「やだぁ! 皆と一緒がいい」
「オレは男だから、未婚女性との混浴は問題がある」
襲う可能性は皆無だが、嫁入り前の娘たちの評判に関わるだろう。しかもレライエとルーシアは婚約者がいる身だ。誤解されたら目も当てられない。アムドゥスキアスが暴れたら、魔王城がまた壊される可能性もあった。さすがに2度目は騒動が大きくなる。
「みんな一緒!」
「ならリリスだけ一緒に入るといい」
「パパは?」
「別の風呂に……」
うわーん! 大きな声で泣き出したリリスを慌ててあやす。旋毛にキスしても頬をすり寄せても泣き止まないため、この場から立ち去ることも出来ずに眉尻を下げた。困った。この状況を打破する方法が思いつかない。
「あの、私は構いませんので」
「リリス姫がご一緒なら問題ないかと」
取りなそうとする少女達には申し訳ないが、人族の貴族階級ほどでないにしろご令嬢の醜聞は広まるのが早い。誤解の種になると分かっていて、一緒に入るのは問題があった。魔族は人族と違い陰湿な噂は少ないが、今回は「魔王様の御手付き」という側妃候補扱いが待っているだろう。
魔王妃の側近は側妃候補だったと噂が広まれば、彼女達の将来に暗雲が垂れ込める事態だ。実力で積み重ねるキャリアを、愛人だからと色眼鏡で見られるのは気の毒だった。しかも事実無根の噂だ。
「問題ありませんわ。あたくしもいますもの」
湯煙のさらに奥から、たわわな果実を揺らすピンクの巻き毛が近づいてきた。その肌にはうっすらと赤い傷跡が浮かぶ。歴戦の証を完全に消さないのは、彼女が己の戦歴を誇っているためだ。少女達のタオルをきちんと直してやって、ベルゼビュートがにっこり笑った。
「もう大丈夫ですわよ、陛下」
ベルゼビュートの言葉に振り返り、ルシファーが眉をひそめた。
「なぜお前までいるのだ?」
「私は明日も仕事ですもの、ちゃんと帰りますわ。でも彼女達を送り届けたついでに温泉を楽しむくらい、構いませんでしょう?」
「逃げたんじゃないよな?」
「あら、誰かさんとは違いますのよ」
おほほと笑うベルゼビュートは裸体を隠そうともしない。しかしルシファーも別に気にした様子はなかった。数万年の月日を一緒に過ごし、男女という区別なく接してきた家族に欲情する者はいない。顔を赤らめる様子もないルシファーが、新しいタオルを投げつけた。
「湯冷めする、巻いておけ」
その程度の感想しかなかった。大きいが垂れない豊かな胸をくるんとタオルで包み、ベルゼビュートがお湯の中で手招きする。諦めた様子のルシファーはリリスを宥めながら、ローブごと入浴する羽目になった。
数日後、ベルゼビュートがうっかり漏らした話に尾びれ背びれがついた噂が城下町に広まる。
曰く『リリス姫の側近やベルゼビュート大公閣下と混浴された魔王陛下は、ぴくりとも反応しなかったそうだ』『お気の毒に』『やはり幼女趣味なのか』――噂の火元であるとバレたベルゼビュートへの仕置きは、アスタロトの口元に浮かんだ笑みゆえに誰も知らない。
しかし魔王の不名誉な噂のお陰で、少女達の名誉は守られ貞操への疑いは消えるという皮肉な結果となった。
「タオル、タオル!!」
「嘘ですわよね? 貸し切りって……」
「……しょうがないよね」
約1名達観した物言いが混じっているが、その場にいたのは少女達だった。好みの差はあるだろうが、全員がそれぞれに美少女である。しかし眼福と思うルシファーではない。空間を捻じ曲げて取り出したタオルを4人に放り投げた。すぐに背を向ける。抱っこしたリリスは、無邪気に彼女らへ手を振った。
「ルカと、シア! リーにライも!!」
受け取ったルーサルカが器用にお湯の中で巻く。隣でタオルを盾にして着替えようとするルーシア。さらに混乱した様子のシトリーがタオルで顔を隠しているが、身体が丸見えだ。レライエは婚約者が出来たばかりだというのに、まったく気にせず寛いでいた。
「……そなたら、ここで何を」
背を向けたまま尋ねると、ようやく落ち着いたルーサルカが口を開いた。
「陛下とリリス様が長期休暇を取られたので、我々もお休みをいただいたのです。せっかくだから女の子だけでゆっくり過ごしたいと旅行を計画していたら、ベール大公閣下が「いい温泉があるから、建物の傷み具合を確認して欲しい」とおっしゃって」
直轄領の中にある魔王の私邸の鍵を借りたという。口々に補足された内容を纏めながら、ルシファーは首をかしげた。おかしい、いつオレが長期休暇を取った話になったのか。もしかしたら逃げたのは外聞が悪いとして、アスタロト達が取り繕ったのかも知れない。
うっかり否定して藪蛇になると困るので、話を適当に合わせた。
「そうだったか。それは知らずに申し訳ないことをしたな。オレは別の湯に……」
この屋敷にはあと2つの湯が引かれている。火山が近いこの地区は、どの家庭も温泉の豊富な湯量の恩恵に預かっていた。一番大きな露天風呂へ来たが、リリスと2人ならば別の風呂でも構わない。そう告げて移動しようとしたところ、リリスがごねた。
「やだぁ! 皆と一緒がいい」
「オレは男だから、未婚女性との混浴は問題がある」
襲う可能性は皆無だが、嫁入り前の娘たちの評判に関わるだろう。しかもレライエとルーシアは婚約者がいる身だ。誤解されたら目も当てられない。アムドゥスキアスが暴れたら、魔王城がまた壊される可能性もあった。さすがに2度目は騒動が大きくなる。
「みんな一緒!」
「ならリリスだけ一緒に入るといい」
「パパは?」
「別の風呂に……」
うわーん! 大きな声で泣き出したリリスを慌ててあやす。旋毛にキスしても頬をすり寄せても泣き止まないため、この場から立ち去ることも出来ずに眉尻を下げた。困った。この状況を打破する方法が思いつかない。
「あの、私は構いませんので」
「リリス姫がご一緒なら問題ないかと」
取りなそうとする少女達には申し訳ないが、人族の貴族階級ほどでないにしろご令嬢の醜聞は広まるのが早い。誤解の種になると分かっていて、一緒に入るのは問題があった。魔族は人族と違い陰湿な噂は少ないが、今回は「魔王様の御手付き」という側妃候補扱いが待っているだろう。
魔王妃の側近は側妃候補だったと噂が広まれば、彼女達の将来に暗雲が垂れ込める事態だ。実力で積み重ねるキャリアを、愛人だからと色眼鏡で見られるのは気の毒だった。しかも事実無根の噂だ。
「問題ありませんわ。あたくしもいますもの」
湯煙のさらに奥から、たわわな果実を揺らすピンクの巻き毛が近づいてきた。その肌にはうっすらと赤い傷跡が浮かぶ。歴戦の証を完全に消さないのは、彼女が己の戦歴を誇っているためだ。少女達のタオルをきちんと直してやって、ベルゼビュートがにっこり笑った。
「もう大丈夫ですわよ、陛下」
ベルゼビュートの言葉に振り返り、ルシファーが眉をひそめた。
「なぜお前までいるのだ?」
「私は明日も仕事ですもの、ちゃんと帰りますわ。でも彼女達を送り届けたついでに温泉を楽しむくらい、構いませんでしょう?」
「逃げたんじゃないよな?」
「あら、誰かさんとは違いますのよ」
おほほと笑うベルゼビュートは裸体を隠そうともしない。しかしルシファーも別に気にした様子はなかった。数万年の月日を一緒に過ごし、男女という区別なく接してきた家族に欲情する者はいない。顔を赤らめる様子もないルシファーが、新しいタオルを投げつけた。
「湯冷めする、巻いておけ」
その程度の感想しかなかった。大きいが垂れない豊かな胸をくるんとタオルで包み、ベルゼビュートがお湯の中で手招きする。諦めた様子のルシファーはリリスを宥めながら、ローブごと入浴する羽目になった。
数日後、ベルゼビュートがうっかり漏らした話に尾びれ背びれがついた噂が城下町に広まる。
曰く『リリス姫の側近やベルゼビュート大公閣下と混浴された魔王陛下は、ぴくりとも反応しなかったそうだ』『お気の毒に』『やはり幼女趣味なのか』――噂の火元であるとバレたベルゼビュートへの仕置きは、アスタロトの口元に浮かんだ笑みゆえに誰も知らない。
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