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第9章 戦の準備
39.大量のピアスで魔力封じ(1)
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照れて顔を見れないリアムとオレを他所に、シフェルは渋い顔で考え込んでいた。
「それほど魔力量が大きいとしたら、どれだけ入るか試してみたいですね」
「帰ってからにしてください」
丁重に辞退する。収納しすぎて戦死とか、そういう不吉なフラグは要りません。武器関係はすべてしまい、考えてからテントと家具や調理器具を仕舞う。続いて食料品を詰めて、最後にリアムから貰ったパンも入れた。彼女の収納から、つぎつぎと肉や魚、野菜まで取り出される。
「沢山もってきてくれたんだな」
「セイが戦場で空腹なのは可哀相だ」
哀れむような言葉に、そういや前に食べ物で同情されたんだっけと笑う。彼女の心遣いを素直に受けて、渡されるだけ次々と詰めた。リストの文字は裏面までびっしりだ。果物やお菓子まであったのは驚いたが。
「それから……『御守り』だ」
最後に渡されたのは大量に並んだピアスだった。ビロードの美しいケースに並んだピアスは、色や大きさが微妙に違っている。全体に青が多いのは、前に説明を聞いたとおりだ。
庇護者の所有権を示すため、瞳や髪の色に合わせた宝石を飾るのが通例だと聞いた。オレとしてもリアムの色を身につけるのは嬉しいし。紫と青がグラデーションになるよう揃えられたピアスを前に、ひとつ疑問が浮かんだ。
これって魔力を制御するためのアクセサリーだよな? これから戦場で魔力をたくさん使うのに、制御しちゃっていいんだろうか。足りなくなったり……。
「ありがとう、リアム」
まずはお礼を告げてから顔を上げると、自分の収納から取り出した椅子を並べたシフェルが手招きしている。素直に近づくと座らされた。当然のように隣の椅子にリアムが腰掛ける。
「あなたは魔力量が多すぎます。制御しないと暴走して赤瞳になりますよ」
「でも危険なときは」
「勝手にピアスの石がはじけます。これらは魔力を溜め込む性質がある宝石類ですから、弾ければ封じていた魔力は戻るように出来ています」
端的な説明だが、理解しやすかった。暴走しないように宝石を身に着ける。その宝石は魔力を溜め込む性質があって、危険なときや足りなくなると弾けて戻ってくるらしい。
「高価な石じゃないの?」
「高いですよ。驚くほどに」
平然と切り替えしたシフェルが、オレの髪をかき上げる。長くなったため結んだ白金の髪が、一部の短い後れ毛が耳にかかっていた。
「シフェル、私がやる」
「そうですね。陛下にお願いしましょう」
目を輝かせたリアムが立ち上がり、椅子に座ったオレの後ろに回りこんだ。後れ毛を器用に絡める指が耳や首筋に触れるたび、どきどきしてしまう。こんな美人と接触する機会なんて、前世界ではなかったからな……現実逃避的に考えてみても、触れた肌が赤く染まるのは抑えられなかった。
「それほど魔力量が大きいとしたら、どれだけ入るか試してみたいですね」
「帰ってからにしてください」
丁重に辞退する。収納しすぎて戦死とか、そういう不吉なフラグは要りません。武器関係はすべてしまい、考えてからテントと家具や調理器具を仕舞う。続いて食料品を詰めて、最後にリアムから貰ったパンも入れた。彼女の収納から、つぎつぎと肉や魚、野菜まで取り出される。
「沢山もってきてくれたんだな」
「セイが戦場で空腹なのは可哀相だ」
哀れむような言葉に、そういや前に食べ物で同情されたんだっけと笑う。彼女の心遣いを素直に受けて、渡されるだけ次々と詰めた。リストの文字は裏面までびっしりだ。果物やお菓子まであったのは驚いたが。
「それから……『御守り』だ」
最後に渡されたのは大量に並んだピアスだった。ビロードの美しいケースに並んだピアスは、色や大きさが微妙に違っている。全体に青が多いのは、前に説明を聞いたとおりだ。
庇護者の所有権を示すため、瞳や髪の色に合わせた宝石を飾るのが通例だと聞いた。オレとしてもリアムの色を身につけるのは嬉しいし。紫と青がグラデーションになるよう揃えられたピアスを前に、ひとつ疑問が浮かんだ。
これって魔力を制御するためのアクセサリーだよな? これから戦場で魔力をたくさん使うのに、制御しちゃっていいんだろうか。足りなくなったり……。
「ありがとう、リアム」
まずはお礼を告げてから顔を上げると、自分の収納から取り出した椅子を並べたシフェルが手招きしている。素直に近づくと座らされた。当然のように隣の椅子にリアムが腰掛ける。
「あなたは魔力量が多すぎます。制御しないと暴走して赤瞳になりますよ」
「でも危険なときは」
「勝手にピアスの石がはじけます。これらは魔力を溜め込む性質がある宝石類ですから、弾ければ封じていた魔力は戻るように出来ています」
端的な説明だが、理解しやすかった。暴走しないように宝石を身に着ける。その宝石は魔力を溜め込む性質があって、危険なときや足りなくなると弾けて戻ってくるらしい。
「高価な石じゃないの?」
「高いですよ。驚くほどに」
平然と切り替えしたシフェルが、オレの髪をかき上げる。長くなったため結んだ白金の髪が、一部の短い後れ毛が耳にかかっていた。
「シフェル、私がやる」
「そうですね。陛下にお願いしましょう」
目を輝かせたリアムが立ち上がり、椅子に座ったオレの後ろに回りこんだ。後れ毛を器用に絡める指が耳や首筋に触れるたび、どきどきしてしまう。こんな美人と接触する機会なんて、前世界ではなかったからな……現実逃避的に考えてみても、触れた肌が赤く染まるのは抑えられなかった。
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