424 / 1,100
第19章 非常識さで世界を渡る
107.ある意味願いは叶ってた(2)
そういわれると……確かにドラゴン退治をしたり、聖獣と契約して戯れたり、皇帝陛下の婚約者(仮)になってる。だが、ここでオレの知る異世界ストーリーと大きく違う点があった。異世界物で国同士の戦は確かにあるが、銃はない! 銃撃戦は絶対に何か違う。
隣のリアムが楽しそうに答えを待っているので、否定できずに言葉を飲み込んだ。意外だけど、オレはもしかしたら尽くしたい派なのかも。恋人が何か望んだら無理しても叶えてる気がするもん。喜ぶ顔見たら、利用されても気にしなそう……。変な趣味はないと思うけど、リアムが可愛すぎるのがいけない。
「そうだね。リアムと知り合えたから、それだけでいいかな」
うおー! イケメンに限るセリフがするりと口をついて、シフェルが目を見開いている。そうだよな、こんなガキが何言ってんのって感じだよ。真っ赤になったリアムが両手で顔を覆った姿を誰にも見せたくなくて、思わず抱き寄せてしまった。
これは下心なしで隠すための行為だ。胸に顔を埋めた彼女の黒髪を梳きながら、ふと自分の行為を振り返ってみる。めちゃくちゃイケメンじゃん?! 異世界に飛ばされても「お前がいるから」と言って恋人を抱き締めるなんて――凄い主役感あふれてる!!
急に恥ずかしくなって顔が赤くなるのを感じた。どうしよう、オレも顔を隠したいが……ぐいっと彼女を抱き締めた手前、動きづらい。顔を隠してごろごろ転がりたい気分だった。
互いに照れて動けなくなったオレ達の耳に「……やっぱりキヨは」というひそひそ話が聞こえてくる。皇帝陛下が女性だとバラせない以上、同性好きのレッテルは甘んじて受けよう。それこそがオレなりの愛情表現だ! 意味のわからない使命感を漂わせながらも、耳まで赤くなるのは止められなかった。
「ところで、キヨの結界をどう再現したらいいでしょうかね」
真剣に悩んでいたシフェルの呟きに、オレとリアムはぱっと離れた。危なかった……手を離すタイミングが分からなくなってた。突き放すのもおかしいし、でも切っ掛けが欲しかったので助かる。
「オレが結界作るところを魔術師の人が見て、解析できないの?」
「解析できる魔術師が少ない」
立ち直ったリアムが答えてくれる。魔法を使った姿を見て、そのまま魔法陣に描き直してくれるチートはないのか。気づくと周囲の傭兵達がほとんど解散していた。数人を残して全員が官舎へ引き上げる。
漂う調味料の香りに、空を見上げると夕暮れより少し早かった。
「飯の時間にしては早いな」
ぼそっと疑問が口をつく。何でもないことのようにシフェルが答えを寄こした。
「今日は祝賀会ですからね」
隣のリアムが楽しそうに答えを待っているので、否定できずに言葉を飲み込んだ。意外だけど、オレはもしかしたら尽くしたい派なのかも。恋人が何か望んだら無理しても叶えてる気がするもん。喜ぶ顔見たら、利用されても気にしなそう……。変な趣味はないと思うけど、リアムが可愛すぎるのがいけない。
「そうだね。リアムと知り合えたから、それだけでいいかな」
うおー! イケメンに限るセリフがするりと口をついて、シフェルが目を見開いている。そうだよな、こんなガキが何言ってんのって感じだよ。真っ赤になったリアムが両手で顔を覆った姿を誰にも見せたくなくて、思わず抱き寄せてしまった。
これは下心なしで隠すための行為だ。胸に顔を埋めた彼女の黒髪を梳きながら、ふと自分の行為を振り返ってみる。めちゃくちゃイケメンじゃん?! 異世界に飛ばされても「お前がいるから」と言って恋人を抱き締めるなんて――凄い主役感あふれてる!!
急に恥ずかしくなって顔が赤くなるのを感じた。どうしよう、オレも顔を隠したいが……ぐいっと彼女を抱き締めた手前、動きづらい。顔を隠してごろごろ転がりたい気分だった。
互いに照れて動けなくなったオレ達の耳に「……やっぱりキヨは」というひそひそ話が聞こえてくる。皇帝陛下が女性だとバラせない以上、同性好きのレッテルは甘んじて受けよう。それこそがオレなりの愛情表現だ! 意味のわからない使命感を漂わせながらも、耳まで赤くなるのは止められなかった。
「ところで、キヨの結界をどう再現したらいいでしょうかね」
真剣に悩んでいたシフェルの呟きに、オレとリアムはぱっと離れた。危なかった……手を離すタイミングが分からなくなってた。突き放すのもおかしいし、でも切っ掛けが欲しかったので助かる。
「オレが結界作るところを魔術師の人が見て、解析できないの?」
「解析できる魔術師が少ない」
立ち直ったリアムが答えてくれる。魔法を使った姿を見て、そのまま魔法陣に描き直してくれるチートはないのか。気づくと周囲の傭兵達がほとんど解散していた。数人を残して全員が官舎へ引き上げる。
漂う調味料の香りに、空を見上げると夕暮れより少し早かった。
「飯の時間にしては早いな」
ぼそっと疑問が口をつく。何でもないことのようにシフェルが答えを寄こした。
「今日は祝賀会ですからね」
あなたにおすすめの小説
本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜
あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい!
ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット”
ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで?
異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。
チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。
「────さてと、今日は何を読もうかな」
これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。
◆小説家になろう様でも、公開中◆
◆恋愛要素は、ありません◆
ポーション必要ですか?作るので10時間待てますか?
chocopoppo
ファンタジー
【毎日12:10更新!】
松本(35)は会社でうたた寝をした瞬間に異世界転移してしまった。
特別な才能を持っているわけでも、与えられたわけでもない彼は当然戦うことなど出来ないが、彼には持ち前の『単調作業適性』と『社会人適性』のスキル(?)があった。
第二の『社会人』人生を送るため、超資格重視社会で手に職付けようと奮闘する、自称『どこにでもいる』社会人のお話。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました
黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。
彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。
戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。
現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと!
「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」
ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。
絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。
伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進!
迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る!
これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー!
美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。
人生、逆転できないことなんて何もない!
はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
精霊に愛された錬金術師、チートすぎてもはや無敵!?
あーもんど
ファンタジー
精霊の愛し子で、帝国唯一の錬金術師である公爵令嬢プリシラ。
彼女は今日もマイペースに、精霊達と楽しくモノ作りに励む。
ときどき、悪人を断罪したり人々を救ったりしながら。
◆小説家になろう様にて、先行公開中◆
◆三人称視点で本格的に書くのは初めてなので、温かい目で見守っていただけますと幸いです◆
いや、俺は無理ですって〜いつも教室の隅に居たモブの俺が異世界で勇者なんて無謀過ぎる〜
水ノ瀬 あおい
ファンタジー
いつも教室の隅で小説を読んで空想するだけの俺。
なのに、ある時気づいたら……そこは異世界!?で、しかも、俺が勇者だなんて言われた。
剣士のガイの方がイケメンで頭もよくて、人望も厚くて強くて……こいつの方が勇者じゃね?
俺は絶対モブだからっ!!
無理なんだって!!
クラスの隅でとりあえず存在していただけの俺が勇者!?
無理に決まってる!!