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第20章 権力者の妻を舐めるなよ!?
119.薔薇の下の秘密、みたいな?(2)
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新鮮な肉の食料提供は歓迎だが、新鮮な死体の差し入れは御免被りたい。同じ空間に入れた肉を食べるのも、気分的にめげる。この辺はあとで説明して理解してもらおう。
「なんとなくわかったけど……ブラウ、なぜ死体にした」
まずは前提条件の確認だった。犯人を捕まえてくると飛び出したのは良いが、死体で持ち帰るとは聞いてない。奴も殺すとは言わなかったし。そもそも命じた首謀者は生かして捕獲する対象だろ。殺したら動機や仲間の有無がわからなくなる。
ベッドに座ったままのオレの隣に、ぺたんとリアムが腰掛けた。足を床から浮かしているのは、あれか? 影から逃げてるって意味で合ってる? オレの影を踏まない遊びが流行りそうな傭兵連中だが、半数は顔をしかめた程度だった。
『持ち帰るため~』
「捕まえて咥えて運ぶんじゃダメなのか」
『これ重いし臭いし、無理』
即答された。そうか、血の臭いで分からなかったが臭いのか。おっさんだし、足とか脇とか臭かったのかもしれない。もう永遠にわからない謎だけど。
思わず納得してしまった。
「殺すのは仕方ないとして、原型留めて欲しかった」
『僕もね、加減したよ。でも脆いし、煩いし、喚くし、煩いんだもん』
よほど泣き叫んで逃げ回ったらしい。煩いが二度来た。まあ猫の加減したは当てにならないのでスルーして、強烈猫パンチでも食らわした可能性がある。
ご機嫌で揺れる尻尾が、ブラウの言葉の真偽を物語っていた。
「オレが狙撃された理由がわからなくなった」
恨みがましくぼやくと、けろりと答えが降ってきた。
「あなたが邪魔だからに決まってるでしょう。貴族にどれだけ疎まれているか、自覚した方がよいのでは?」
丁寧な口調で厭味ったらしい声で、じわりと毒を吐いたシフェルが顔を見せる。呆れ顔で溜め息をついて見せる仕草に、わざとらしさを感じた。コイツ、何か隠してやがる。
「シフェル、もしかしてオレを囮にした?」
「いいえ、囮役を頼む前に狙われましたので」
オレの行き先を知ってる奴は限られる。上位貴族でなければ、オレがもらう予定の土地を知らないし、今日視察に行く予定だって普通は軍事機密だろ。英雄様の行動が駄々洩れって……間違いなく漏洩して利用した奴がいる。目の前で涼しい顔で笑う誰かさんとか、誰かさんだよな?!
「セイに何かあったらどうするつもりだった!」
オレが怒るより先にリアムが叱りつける。近衛騎士団長はきっちり敬礼を返してから、皇帝陛下に答えた。
「聖獣殿が付き添う以上、キヨに何かあるはずがありません」
信用されているんだろう。実力を認められている――オレじゃなくて、聖獣の。複雑な思いで乾いた笑いを漏らす。
「なんとなくわかったけど……ブラウ、なぜ死体にした」
まずは前提条件の確認だった。犯人を捕まえてくると飛び出したのは良いが、死体で持ち帰るとは聞いてない。奴も殺すとは言わなかったし。そもそも命じた首謀者は生かして捕獲する対象だろ。殺したら動機や仲間の有無がわからなくなる。
ベッドに座ったままのオレの隣に、ぺたんとリアムが腰掛けた。足を床から浮かしているのは、あれか? 影から逃げてるって意味で合ってる? オレの影を踏まない遊びが流行りそうな傭兵連中だが、半数は顔をしかめた程度だった。
『持ち帰るため~』
「捕まえて咥えて運ぶんじゃダメなのか」
『これ重いし臭いし、無理』
即答された。そうか、血の臭いで分からなかったが臭いのか。おっさんだし、足とか脇とか臭かったのかもしれない。もう永遠にわからない謎だけど。
思わず納得してしまった。
「殺すのは仕方ないとして、原型留めて欲しかった」
『僕もね、加減したよ。でも脆いし、煩いし、喚くし、煩いんだもん』
よほど泣き叫んで逃げ回ったらしい。煩いが二度来た。まあ猫の加減したは当てにならないのでスルーして、強烈猫パンチでも食らわした可能性がある。
ご機嫌で揺れる尻尾が、ブラウの言葉の真偽を物語っていた。
「オレが狙撃された理由がわからなくなった」
恨みがましくぼやくと、けろりと答えが降ってきた。
「あなたが邪魔だからに決まってるでしょう。貴族にどれだけ疎まれているか、自覚した方がよいのでは?」
丁寧な口調で厭味ったらしい声で、じわりと毒を吐いたシフェルが顔を見せる。呆れ顔で溜め息をついて見せる仕草に、わざとらしさを感じた。コイツ、何か隠してやがる。
「シフェル、もしかしてオレを囮にした?」
「いいえ、囮役を頼む前に狙われましたので」
オレの行き先を知ってる奴は限られる。上位貴族でなければ、オレがもらう予定の土地を知らないし、今日視察に行く予定だって普通は軍事機密だろ。英雄様の行動が駄々洩れって……間違いなく漏洩して利用した奴がいる。目の前で涼しい顔で笑う誰かさんとか、誰かさんだよな?!
「セイに何かあったらどうするつもりだった!」
オレが怒るより先にリアムが叱りつける。近衛騎士団長はきっちり敬礼を返してから、皇帝陛下に答えた。
「聖獣殿が付き添う以上、キヨに何かあるはずがありません」
信用されているんだろう。実力を認められている――オレじゃなくて、聖獣の。複雑な思いで乾いた笑いを漏らす。
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