【完結】魔法は使えるけど、話が違うんじゃね!?

綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢

文字の大きさ
1,051 / 1,100
第35章 ざまぁは熱いうちに打て

325.女性王族って怖え!!(1)

しおりを挟む
「この悪魔めっ! 私は拷問には屈せぬぞ」

 釣られて何か騒いでるハーレム侯爵を無視し、オレは義理家族へ一礼。パチンと指を鳴らしてゴーサインを出した。拷問じゃなくて処刑だから。

 クレーンゲームさながらの端末も作った。あれだ、リモコンってやつ。手元にスティック付きの操作パネルを用意し、にやりと笑う。

『主ぃ、僕はお手伝いがしたい』

「好きなだけ重石をかけていいぞ」

 きらきらした目で走っていくブラウは青猫だが、帰ってくる時は真っ赤に染まってそうだ。そういや北の国はコウコの赤がイメージカラーだったな。これからは血の意味で、赤がトレードマークになるかも。他国からも見物人が来ちゃってるし。見覚えのあるジャック父、西の国で見かけた騎士もいる。

 斜めに壁により掛けて設置されたおろし金を、魔法で固定する。石をぼこっと出っ張らせて壁に固定し、下は大きな岩が迫り出す形で止めた。これで擦りおろし中に動く心配はない。

「ヤリチンのハーレム侯爵の処刑を」

「ハールス侯爵、な?」

 レイルのツッコミが入ったので、仕方なく訂正してお詫びする。

「ええ、ヤリチンのぉハールス? 元侯爵のヤリチンを削ります! いっちゃって!!」

『えいっ』

 クレーンゲームはそこそこ上手いほうだ。まず横移動、それから奥行きを調整して……ストップ! 降りる部分はゲームだと自動だが、今回は聖獣直々の裁きなので……重石は青猫だった。巨大化した青猫がずっしりと上に乗る。

「香箱座りだ」

 お座りじゃなかった。しっかり体重を掛けにきた青猫のおかげで、ぐんぐん下がっていく。まだ高価な服を纏ったおっさんは、じょりっと一回目の擦りを終えた。服がかなり削がれ、裸体が出ているが……腹も出ている。

 矯正下着みたいなので補正してやがったな? こんなとこで詐欺容疑発覚だ。二度目のじょりっ! これで服は全て削がれた。ヤリチンは縮こまったのか、姿が見えない。まあ見えてもやだけど。

「うわぁ!! 極悪非道の鬼畜野郎がぁあああ!」

「褒め言葉をありがとう」

 この世界にいない鬼やら悪魔の表現は、翻訳で聞こえるだけで実際は違う単語だろう。つまりだ。感謝の褒め言葉か、改心したと許しを乞う言葉に違いない。にっこりと盛大な誤解をわざと展開する。

 じょり……ああ、大事なところが大変なことに。

「ぐぁあああああ!」

 自分で用意しておいて何だが、股間がめっちゃ痛い。気のせいじゃなくて、縮こまって痛い。四回目を躊躇うオレの視界で、男性は一斉に股間を隠していた。手だったり人の後ろに隠れたりと方法は様々だが、想像した痛みに男達が青ざめていた。

 おっさんの悲鳴だか苦鳴だかも、恐怖に拍車をかけた。どうしよう。困惑しながら視線を向けると、ヴィオラを筆頭に女性達は興奮状態だった。

「やっちゃえ!!」

「強姦魔、死ね」

「もっといけ!」

「もぎ取れ!」

 恐ろしい単語と掛け声が飛び交う。一応クレーンを上にあげたところで、姉ヴィオラが駆け寄った。

「キヨ、私にやらせなさい!」

「えっと、ヴィオラお姉様……こういうの、好き?」

「強姦魔やヤリチンに人権はないわ。成敗してくれる! これも女性王族の務めよ」

 女性王族、こえええ!!! 絶対に逆らわないぞ。まじ怖え。リモコンを奪う義姉を、震えながら見送った。
しおりを挟む
感想 51

あなたにおすすめの小説

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!

椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。 しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。 身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。 そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜

あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい! ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット” ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで? 異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。 チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。 「────さてと、今日は何を読もうかな」 これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。 ◆小説家になろう様でも、公開中◆ ◆恋愛要素は、ありません◆

辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました

腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。 しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。

異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました

黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。 彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。 戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。 現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと! 「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」 ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。 絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。 伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進! 迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る! これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー! 美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。 人生、逆転できないことなんて何もない!

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~

志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」 この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。 父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。 ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。 今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。 その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

処理中です...