幸せの方法を

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1章

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「なんかお兄様今日楽しそうね!何かあるの?」
次の日、朝ご飯を食べていると不意にフィーナからそう言われる。
特に何も楽しいことはないはずなのだが。何故だろう。

「いや?特に何も無いよ。どうして?」
「なんかいつもよりお顔がにこにこしてるの!」
「言われてみればそうね。いつもより柔らかいわ。」
「母上まで…。なんででしょう。」
「まぁ楽しそうならいいことだ。」
「兄様が楽しそうなの僕も嬉しい!」
「フィート…。」

フィートが可愛い声で言うその言葉に少し嬉しくなっていると

「失礼致します。アラン様、そろそろお時間です。」
「あ、そうだった。今日から少し早めに行くことにしてたのを忘れていました。途中ですがここで失礼します。」
「あらそうなの。気をつけてね。」
そうだ今日からセドリック殿下を待たなければいけないことをすっかり忘れていた。
食事中に抜けることをみんなに詫びると俺は急いで支度をして馬車に乗る。

ガタガタと馬車に揺られしばらくすると学園に着く。
門のところまで行きどこで待っていようかとウロウロした後俺は昨日セドリック殿下が待っていたところで待つことにした。

10分ほどそこで待っていると、如何にもここに皇族乗ってます!!みたいな馬車が近くに止まった。
その馬車からは予想通りセドリック殿下が降りてくる。

「それじゃあありがとう。」
「はい。それでは行ってらっしゃいませ。」
セドリック殿下は御者と一言かわすとこっちに向かって歩いてきた。
心做しかルンルンするのを頑張って抑えているような動きだったのは気のせいだと思う。

「おはようございます。セドリック様。」
「んー!!おはよう!アラン!」
「今日も元気ですね。」
「そりゃあ好きな子が僕のことを待っていてくれる朝だよ!?元気じゃないわけないじゃない!」
「っっ。そ、それは良かったです。」
ド直球に飛んでくるセドリック殿下からの「好きな子」に一瞬言葉が詰まる。

「僕楽しみすぎて昨日寝れなかったよ~。…って、え?今照れた?照れたよね!?アラン!」
「照れてません。やめてください勘違い。」
見逃さないセドリック殿下に突っ込まれたのを精一杯言い返す。

「絶対勘違いじゃなかったよ~!嬉しいなぁ!」
「勘違いです。早く行きますよ教室」
「あ、ちょっと待って!アラン!」
盛大な勘違いをかましている殿下に言い返すのはほぼ無駄だと悟っている俺は否定をそこそこに殿下を置いて教室まで歩き出した。
その後ろを殿下は嬉しそうに、楽しそうに着いてくる。
その後もルンルンで話する殿下は犬のようで可愛かった。

そんな殿下を見てこんなに喜んでくれるなら待ち合わせして良かったかもと思った気がしたのは俺の中だけの秘密。


それの日以降も殿下とは、朝待ち合わせしている。
それ以外にも
「この紅茶僕のお気に入りなんだ!好きになってもらうには自分を知ってもらえってね!」

「見てみてこの花!アランにめっちゃくちゃ似合ってると思わない?あげる!」

「アランのためにお菓子作ってきたんだ!食べて食べて!」

とセドリック殿下からのアピールは日々続いている。
その勢いに押されながらけど今日は何をしてくるのだろうと少し楽しみ?に思いながら過ごしていたとき。

「パーティですか?」
俺と殿下、アレクとナイツの4人でお昼を食べている時に言われた殿下の「パーティに来て欲しい」の言葉にナイツがつっこむ。

「そう。なんか父上が久しぶりに貴族揃って楽しみませんかーっていう緩いパーティーなんだけれど」
「それはまたすごいこと考えてますね陛下は」
俺はあの人ならやりそうだなと思いながら答える。

「俺パーティとか苦手なんですよねぇ。近ずいて来る人が苦手でさ。」
パーティが苦手なアレクが少し眉間に皺を寄せながら嫌そうに言う。

「たしかにいっつもアレクは端で目立たないようにしてるね。」
「まぁ元が派手だからほぼ意味ないけどな。」
「あれはほぼ俺にとってはストーカーから逃げてる感覚だ…。」
苦手すぎていっつも端で飲み物をちびちび飲んでいるアレクを俺たちはずっと見ていた。
というか俺達も囲まれるのでいつも同じような動き方をしているから見えているのだが。
だがアレクは赤髪な上にとても顔がいい。どこにいても目立ってしまうためほぼ無意味で数分で囲まれまた逃げては囲まれを繰り返している。
それを思い出したのかアレクはそういうと机にの垂れてしまったわ。


「たしかにここにいる3人は貴族の中で華があるほうだな?アランは特に。」
「セドリック…。」
「ん?なんだ?」
「いえ何も。」
セドリック殿下のすかさず俺を褒めるムーブは最近はもう慣れた。一応のツッコミだけしてみるが当たり前の顔をされるので意味が無い。

「まぁとりあえず。多分もう家には招待状が届いているだろうから俺からも誘って起きたかっただけだ。」
「なるほど。ありがとうございます。」
「ほんとに嫌だァ。」
「 まぁまぁ。頑張ろうアレク。」
そうして俺たちはパーティに行くことになったのである。
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