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村の宿酒場にて③
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裏筋を、舌の腹でねっとり、舐め上げる。
舌先で亀頭の先端を擽ってやると、ダンテの腰が揺れた。
わずかに明かりの漏れた酒場の裏手、おれは膝立ちになって、ダンテの牡を銜えていた。
「…ははっ、やっぱり…、こういうことさせるなら、お前が一番だよな」
別に、うまいこと言って、とんずらすることだって出来たのに…。
こういう時、おれは、自分が分からなくなる。
ダンテに髪をつかまれ、顔を上向かせられる。
おれは、舌を離した。
ダンテの顔が、不満げに歪む。
「…おい」
「こっちも一応…、これで食ってるからな。あとは自分で処理しろ」
ダンテの手を振り払い、袖で自分の口を拭う。
何かまだ唇に付いている気がして、最後に舌先で、ひと舐めする。
ダンテが喉を鳴らす。
「…なあ、ベル。やっぱ、おれんとこ来いよ。おれのものになれば、今みたいな生活おさらばだぜ?…だろう?」
「あんたの親父が、許すわけないだろう」
ダンテの両親は、おれを蛇蝎のごとく嫌っている。ヤンチャな息子の、小さなオイタには甘い母親も、男娼を囲うような真似を許すはずがない。
「気にするな…、あんな老いぼれ……」
不快も露わに、吐き捨てる。
息子に甘い母親と、息子に自分の跡を継いでほしい、頑固で偏屈な父親。ダンテの家の事情は、ある程度なら知っている。
というか、せまい村のことだ。知らないのは牛か、鶏か…。
ふ。と、右頬を何かがかすめた。
「……」
ーーー雪だ。
「ーー降ってきやがったか…。どうりで寒いわけだ…」
ダンテがぼやく。
今年、初めの雪…。
冬の訪れを告げる、初雪だった。
舌先で亀頭の先端を擽ってやると、ダンテの腰が揺れた。
わずかに明かりの漏れた酒場の裏手、おれは膝立ちになって、ダンテの牡を銜えていた。
「…ははっ、やっぱり…、こういうことさせるなら、お前が一番だよな」
別に、うまいこと言って、とんずらすることだって出来たのに…。
こういう時、おれは、自分が分からなくなる。
ダンテに髪をつかまれ、顔を上向かせられる。
おれは、舌を離した。
ダンテの顔が、不満げに歪む。
「…おい」
「こっちも一応…、これで食ってるからな。あとは自分で処理しろ」
ダンテの手を振り払い、袖で自分の口を拭う。
何かまだ唇に付いている気がして、最後に舌先で、ひと舐めする。
ダンテが喉を鳴らす。
「…なあ、ベル。やっぱ、おれんとこ来いよ。おれのものになれば、今みたいな生活おさらばだぜ?…だろう?」
「あんたの親父が、許すわけないだろう」
ダンテの両親は、おれを蛇蝎のごとく嫌っている。ヤンチャな息子の、小さなオイタには甘い母親も、男娼を囲うような真似を許すはずがない。
「気にするな…、あんな老いぼれ……」
不快も露わに、吐き捨てる。
息子に甘い母親と、息子に自分の跡を継いでほしい、頑固で偏屈な父親。ダンテの家の事情は、ある程度なら知っている。
というか、せまい村のことだ。知らないのは牛か、鶏か…。
ふ。と、右頬を何かがかすめた。
「……」
ーーー雪だ。
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ダンテがぼやく。
今年、初めの雪…。
冬の訪れを告げる、初雪だった。
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