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猫
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いつかの雨の日の朝、通学途中の公園で黒猫が死んでいるのを見つけた。
私は何かに取り憑かれたかのように猫のそばへ行き、猫に触れた。
身体はまだ生温かく、死んでからそう経っていない。
べっとりとした赤いものが手についた。
私は学校に行くことを忘れ、傘とカバンを投げ捨てて猫を運んだ。
上へ
上へ
高く
高く
あてもなく血塗れの猫を走って運び続けた。
周囲の人たちは私を気味悪がった。
そりゃそうだろう。
日中に血と泥で汚れた高校生が死んだ猫を抱えて大笑いしながら走り続けているのだから。
それでも構わない。
私はこの猫に惚れたのだ。
故意につけられたであろうその傷跡を残し、孤独に死んでゆく姿に惚れたのだ。
夕日の沈む前に、猫をもとの場所へそうっと下ろした。
お墓は作らなかった。
お墓なんて、なんの意味もないような気がした。
その代わりに、黒猫の右耳を持っていたハサミで切ってポケットの中へ入れた。
「じゃあね、猫チャン」
そう言い残して私は家路についた。
母は
「どうしたの!?こんなに制服汚して!」
「傘とカバンはどうしたのよ!?」
「何この匂い!?」
などなどヒステリックに叫んでたけど私はポケットの中身のことで頭がいっぱいで気にしている余裕はなかった。
ルンルンで部屋に入ると…
私のたくさんのコレクション♪
犬の尻尾に
ハムスターの毛皮
ウサギの前歯に
猿の目玉
これ以外にも、私が〝惚れた〟数々の動物のコレクションが部屋を埋め尽くしている。
「ああ、この部屋は世界一素晴らしいわ!」
そう言って私は猫の耳を画鋲で壁に貼り付けた。
私は何かに取り憑かれたかのように猫のそばへ行き、猫に触れた。
身体はまだ生温かく、死んでからそう経っていない。
べっとりとした赤いものが手についた。
私は学校に行くことを忘れ、傘とカバンを投げ捨てて猫を運んだ。
上へ
上へ
高く
高く
あてもなく血塗れの猫を走って運び続けた。
周囲の人たちは私を気味悪がった。
そりゃそうだろう。
日中に血と泥で汚れた高校生が死んだ猫を抱えて大笑いしながら走り続けているのだから。
それでも構わない。
私はこの猫に惚れたのだ。
故意につけられたであろうその傷跡を残し、孤独に死んでゆく姿に惚れたのだ。
夕日の沈む前に、猫をもとの場所へそうっと下ろした。
お墓は作らなかった。
お墓なんて、なんの意味もないような気がした。
その代わりに、黒猫の右耳を持っていたハサミで切ってポケットの中へ入れた。
「じゃあね、猫チャン」
そう言い残して私は家路についた。
母は
「どうしたの!?こんなに制服汚して!」
「傘とカバンはどうしたのよ!?」
「何この匂い!?」
などなどヒステリックに叫んでたけど私はポケットの中身のことで頭がいっぱいで気にしている余裕はなかった。
ルンルンで部屋に入ると…
私のたくさんのコレクション♪
犬の尻尾に
ハムスターの毛皮
ウサギの前歯に
猿の目玉
これ以外にも、私が〝惚れた〟数々の動物のコレクションが部屋を埋め尽くしている。
「ああ、この部屋は世界一素晴らしいわ!」
そう言って私は猫の耳を画鋲で壁に貼り付けた。
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