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93 暗闇からの脱出
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「しっ、俺だよフェリ」
恐怖に慄きながら振り返れば、それは求めてやまなかったテオドールだった。安堵から止めどなく涙が溢れて止まらなくなる。
「テオっテオっ!」
「良かった、屋敷が燃えてるからフェリが中に居るんじゃないかと……見つけられて良かった」
そこに居るのを確かめる様にお互いを強く抱きしめ合う。安堵の色がお互いに浮かぶ中で、自然と唇を寄せ口付けをかわす。
口内の暖かさが生きている事をお互いに実感させるには十分だった。
「こんなに濡れて、足も怪我をしたのか? もう少し早く来れてれば……」
「テオが……テオが、来てくれてだけでも嬉しいです」
切れて痛む口を何とか上げて微笑むフェリチアーノを痛まし気に見たテオドールは、更に強く抱きしめて、もう大丈夫だと繰り返しフェリチアーノに呟いた。
テオドールが一人馬を猛然と走らせた為、騎士達が追い付くのは時間がかかりそうだった。それまでに何とかこの場から逃げねばとテオドールは思考を巡らせる。
二人が安堵に浸る中、激しい雨音に紛れてマティアスの歪な鼻歌が聞こえて来た。途端に体を硬直させたフェリチアーノは、ガタガタと震え始めテオドールの服にしがみ付いてきた。
逃げなければと歩き出そうとするが、テオドールが来た事に夜安堵と、痛みで足が震えフェリチアーノは足が動かせなくなっていた。
そんなフェリチアーノを抱きかかえると、テオドールは庭の奥へと進んで行く。少し進んだ先に小屋は小さな小屋があり、テオドールはそこに入り込んだ。
「フェリはここで隠れてて」
「テオ、テオっ何するつもりですか!」
「大丈夫だから、フェリはここに居て。俺がちゃんと守るから」
嫌だ嫌だと涙を流しながら縋るフェリチアーノの額に、軽く口付けるとテオドールはフェリチアーノの体を引き剥がし小屋の外へと出て行く。
小屋に座り込んだまま、嗚咽しそうになるのを必死に堪えるフェリチアーノは、テオドールが何をするのか気が気では無かった。
震える体で早くロイズ達がこの場に来る事を祈るしかフェリチアーノには出来ず、その事に歯がゆさを感じずにはいられなかった。
小屋の扉に外から閂を差すと、テオドールは腰に下げた剣をすらりと抜き取り慎重に構えながら辺りを警戒した。
雨音は強くなるばかりで、それ以外の音は聞こえ辛く、また視界も遮られていてどこからマティアスが来るかわからなかった。
小屋から少し離れ、息を殺し辺りを見回していれば、急に横からバシャリと音が聞こえ反射的に身を翻す。
ブオンと言う音に肝を冷やしながら、自身が居た場所を見れば、そこには斧を土に突き立てたマティアスが立っていた。
「ちっ外したか……んん? しかもアイツじゃないじゃないか」
「マティアス……!」
「ピンチの時に駆けつけるとは、ははは、なんて素敵な王子様だろうな!!」
躊躇いも無く斧を再び振り上げ、襲い掛かって来るマティアスに、テオドールは狂気の色を見た。
「羨ましい、羨ましい!! あいつはなんで全部持ってるんだ!」
上下左右不規則に振り回される斧に、テオドールの剣は太刀打ちできず、逃げるだけで精いっぱいだった。
剣術の授業はちゃんと受けてはきたが、騎士の動きと剣技を習った事も無く、ただ斧を滅茶苦茶に振り回すだけの相手とは、どうしたって先が読めずに向かっては行き辛い。
ぐっと奥歯を噛み締めながら、なかなか間合いに入る事が出来ない事態にテオドールは憤る。
バシャバシャと泥が足元で盛大に跳ね続ける。逃げるだけのテオドールにとうとうマティアスは痺れを切らし、屈み込むとその手に掴んだ泥をテオドールに向けて投げつけた。
一瞬の出来事に腕で顔を覆うが、その隙にマティアスが一気に間合いを詰めてしまう。
「卑怯な真似をっ!」
何とか剣で受け止めた斧を、力任せに捻りマティアスの手から離す。斧はくるくると回りながら、離れた地面に突き刺さった。
それを目で追ったのがいけなかったのだろう。ドスンと言う衝撃にマティアスを見れば、手にしたナイフでテオドールの腹部を刺していた。
「ぐっぁ!!」
痛みに顔を歪ませれば、マティアスは刺したナイフを引き抜き辺りをキョロキョロと見渡し始めた。
そして視線を小屋に止めるとニヤリと笑ったのだ。小屋に向かって歩き出したマティアスに、先を想像してしまい全身の血の気が引く感覚に襲われる。
このままではフェリチアーノが手に掛けられてしまうと、テオドールは流れる血と痛みに耐えながら、剣の柄を握りしめ背中を向けるマティアスの背中をありったけの力で切り付けた。
どさりと倒れたマティアスは、水たまりに顔を沈め動く事は無かった。
無理に動いたせいで腹部に激痛が走る。荒い呼吸を繰り返しながら、小屋の閂を外し扉を開ければ、必死に祈るフェリチアーノの姿があった。
「フェリ」
掠れる声で呼びかければ、涙で濡らした顔を上げ、必死に駆け寄って来る。
「テオ、怪我が!」
「これくらいどうってことないよ、ちゃんと守るって約束しただろ?」
「でも、こんな無茶しないで……!」
新しく涙を溢れさせるフェリチアーノを、ゆっくりと腕を回して抱きしめる。気が抜けたのか、どうにも動けそうにない二人はそのまま暫く動かずに、寄り添いながら。
暫くすれば雨は止み、朝日が顔を覗かせる。眩しすぎるその光に二人が目を細めていれば、遠くの方からロイズやヴィンス達の声が聞こえて来た。
「殿下、どこにおられますか、殿下!!」
「ここだっ小屋の中に居る!」
大声を上げた瞬間腹部に激痛が走り、テオドールは痛みに顔を歪めてしまう。それを見たフェリチアーノは、テオドールにだけ任せてはおけないと、腕の中から抜け出すとよろめきながらも小屋の外へと出た。
外は豪雨が嘘の様に消え、光がさんさんと降り注いでいる。眩しさに目が眩みながらも、扉の柱を支えに大声を上げてロイズ達に居場所を知らせた。
僅かに視線を周りに向ければ、マティアスの転がる体が見えてしまい、ひっと短く悲鳴を上げてしまう。
フェリチアーノの横に並んだテオドールに優しく手を握られ、視線を向ければ何も言わず、困った様に微笑まれるだけだった。
駆け寄って来たロイズ達にテオドールは盛大に叱られながらも心配され、素早く馬車が待つ場所まで運ばれる。
煌々と燃え盛っていた屋敷は屋根が崩れ落ち、あの雨で沈下したようだった。馬車の中で軽く手当てを受ける二人は、暫くすると寄り添うようにして夢の中へと旅立っていった。
「な、屋敷が……屋敷がっ!!」
テオドールとフェリチアーノが屋敷から離れて行った数時間後、焼け落ちた屋敷を見たアンベールは、酔いが一気に冷め膝から崩れ落ちた。その場に居た騎士達に拘束されながら、一体誰の仕業だと辺りに吠える。
確か屋敷には娘と息子が居たはずだと思い至り、騎士に聞くが皆一様に眉を顰めるだけだった。
「そんなに気になるなら教えてやろう」
現場を指揮していたヴィンスが、アンベールの手かせを引っ張りながら布が引かれた前まで連れて行く。
目配せした騎士が布を捲れば、そこには泥にまみれたマティアスと、ドレスを着ていてかろうじてアガットだとわかる二人の遺体が横たわっていた。
それを見たアンベールは再び地面に膝を着く。一体誰がこんな事をと、怒りに打ち震えれば行き着く思考の先は一つだ。
「フェリチアーノ、アイツのせいだ!! アレがやったに違いない! 早くアイツを捕らえてくれ!」
唾をまき散らしながら大声でおかしなことを喚き始めるアンベールに、その言葉に耳を傾ける者は居なかった。
「全部フェリチアーノ様のせいにするとは、本当に頭がどうかしている」
呆れかえったヴィンスは喚くアンベールを護送用の馬車に居れて、王宮の地下牢に居れる様に指示を出した。
恐怖に慄きながら振り返れば、それは求めてやまなかったテオドールだった。安堵から止めどなく涙が溢れて止まらなくなる。
「テオっテオっ!」
「良かった、屋敷が燃えてるからフェリが中に居るんじゃないかと……見つけられて良かった」
そこに居るのを確かめる様にお互いを強く抱きしめ合う。安堵の色がお互いに浮かぶ中で、自然と唇を寄せ口付けをかわす。
口内の暖かさが生きている事をお互いに実感させるには十分だった。
「こんなに濡れて、足も怪我をしたのか? もう少し早く来れてれば……」
「テオが……テオが、来てくれてだけでも嬉しいです」
切れて痛む口を何とか上げて微笑むフェリチアーノを痛まし気に見たテオドールは、更に強く抱きしめて、もう大丈夫だと繰り返しフェリチアーノに呟いた。
テオドールが一人馬を猛然と走らせた為、騎士達が追い付くのは時間がかかりそうだった。それまでに何とかこの場から逃げねばとテオドールは思考を巡らせる。
二人が安堵に浸る中、激しい雨音に紛れてマティアスの歪な鼻歌が聞こえて来た。途端に体を硬直させたフェリチアーノは、ガタガタと震え始めテオドールの服にしがみ付いてきた。
逃げなければと歩き出そうとするが、テオドールが来た事に夜安堵と、痛みで足が震えフェリチアーノは足が動かせなくなっていた。
そんなフェリチアーノを抱きかかえると、テオドールは庭の奥へと進んで行く。少し進んだ先に小屋は小さな小屋があり、テオドールはそこに入り込んだ。
「フェリはここで隠れてて」
「テオ、テオっ何するつもりですか!」
「大丈夫だから、フェリはここに居て。俺がちゃんと守るから」
嫌だ嫌だと涙を流しながら縋るフェリチアーノの額に、軽く口付けるとテオドールはフェリチアーノの体を引き剥がし小屋の外へと出て行く。
小屋に座り込んだまま、嗚咽しそうになるのを必死に堪えるフェリチアーノは、テオドールが何をするのか気が気では無かった。
震える体で早くロイズ達がこの場に来る事を祈るしかフェリチアーノには出来ず、その事に歯がゆさを感じずにはいられなかった。
小屋の扉に外から閂を差すと、テオドールは腰に下げた剣をすらりと抜き取り慎重に構えながら辺りを警戒した。
雨音は強くなるばかりで、それ以外の音は聞こえ辛く、また視界も遮られていてどこからマティアスが来るかわからなかった。
小屋から少し離れ、息を殺し辺りを見回していれば、急に横からバシャリと音が聞こえ反射的に身を翻す。
ブオンと言う音に肝を冷やしながら、自身が居た場所を見れば、そこには斧を土に突き立てたマティアスが立っていた。
「ちっ外したか……んん? しかもアイツじゃないじゃないか」
「マティアス……!」
「ピンチの時に駆けつけるとは、ははは、なんて素敵な王子様だろうな!!」
躊躇いも無く斧を再び振り上げ、襲い掛かって来るマティアスに、テオドールは狂気の色を見た。
「羨ましい、羨ましい!! あいつはなんで全部持ってるんだ!」
上下左右不規則に振り回される斧に、テオドールの剣は太刀打ちできず、逃げるだけで精いっぱいだった。
剣術の授業はちゃんと受けてはきたが、騎士の動きと剣技を習った事も無く、ただ斧を滅茶苦茶に振り回すだけの相手とは、どうしたって先が読めずに向かっては行き辛い。
ぐっと奥歯を噛み締めながら、なかなか間合いに入る事が出来ない事態にテオドールは憤る。
バシャバシャと泥が足元で盛大に跳ね続ける。逃げるだけのテオドールにとうとうマティアスは痺れを切らし、屈み込むとその手に掴んだ泥をテオドールに向けて投げつけた。
一瞬の出来事に腕で顔を覆うが、その隙にマティアスが一気に間合いを詰めてしまう。
「卑怯な真似をっ!」
何とか剣で受け止めた斧を、力任せに捻りマティアスの手から離す。斧はくるくると回りながら、離れた地面に突き刺さった。
それを目で追ったのがいけなかったのだろう。ドスンと言う衝撃にマティアスを見れば、手にしたナイフでテオドールの腹部を刺していた。
「ぐっぁ!!」
痛みに顔を歪ませれば、マティアスは刺したナイフを引き抜き辺りをキョロキョロと見渡し始めた。
そして視線を小屋に止めるとニヤリと笑ったのだ。小屋に向かって歩き出したマティアスに、先を想像してしまい全身の血の気が引く感覚に襲われる。
このままではフェリチアーノが手に掛けられてしまうと、テオドールは流れる血と痛みに耐えながら、剣の柄を握りしめ背中を向けるマティアスの背中をありったけの力で切り付けた。
どさりと倒れたマティアスは、水たまりに顔を沈め動く事は無かった。
無理に動いたせいで腹部に激痛が走る。荒い呼吸を繰り返しながら、小屋の閂を外し扉を開ければ、必死に祈るフェリチアーノの姿があった。
「フェリ」
掠れる声で呼びかければ、涙で濡らした顔を上げ、必死に駆け寄って来る。
「テオ、怪我が!」
「これくらいどうってことないよ、ちゃんと守るって約束しただろ?」
「でも、こんな無茶しないで……!」
新しく涙を溢れさせるフェリチアーノを、ゆっくりと腕を回して抱きしめる。気が抜けたのか、どうにも動けそうにない二人はそのまま暫く動かずに、寄り添いながら。
暫くすれば雨は止み、朝日が顔を覗かせる。眩しすぎるその光に二人が目を細めていれば、遠くの方からロイズやヴィンス達の声が聞こえて来た。
「殿下、どこにおられますか、殿下!!」
「ここだっ小屋の中に居る!」
大声を上げた瞬間腹部に激痛が走り、テオドールは痛みに顔を歪めてしまう。それを見たフェリチアーノは、テオドールにだけ任せてはおけないと、腕の中から抜け出すとよろめきながらも小屋の外へと出た。
外は豪雨が嘘の様に消え、光がさんさんと降り注いでいる。眩しさに目が眩みながらも、扉の柱を支えに大声を上げてロイズ達に居場所を知らせた。
僅かに視線を周りに向ければ、マティアスの転がる体が見えてしまい、ひっと短く悲鳴を上げてしまう。
フェリチアーノの横に並んだテオドールに優しく手を握られ、視線を向ければ何も言わず、困った様に微笑まれるだけだった。
駆け寄って来たロイズ達にテオドールは盛大に叱られながらも心配され、素早く馬車が待つ場所まで運ばれる。
煌々と燃え盛っていた屋敷は屋根が崩れ落ち、あの雨で沈下したようだった。馬車の中で軽く手当てを受ける二人は、暫くすると寄り添うようにして夢の中へと旅立っていった。
「な、屋敷が……屋敷がっ!!」
テオドールとフェリチアーノが屋敷から離れて行った数時間後、焼け落ちた屋敷を見たアンベールは、酔いが一気に冷め膝から崩れ落ちた。その場に居た騎士達に拘束されながら、一体誰の仕業だと辺りに吠える。
確か屋敷には娘と息子が居たはずだと思い至り、騎士に聞くが皆一様に眉を顰めるだけだった。
「そんなに気になるなら教えてやろう」
現場を指揮していたヴィンスが、アンベールの手かせを引っ張りながら布が引かれた前まで連れて行く。
目配せした騎士が布を捲れば、そこには泥にまみれたマティアスと、ドレスを着ていてかろうじてアガットだとわかる二人の遺体が横たわっていた。
それを見たアンベールは再び地面に膝を着く。一体誰がこんな事をと、怒りに打ち震えれば行き着く思考の先は一つだ。
「フェリチアーノ、アイツのせいだ!! アレがやったに違いない! 早くアイツを捕らえてくれ!」
唾をまき散らしながら大声でおかしなことを喚き始めるアンベールに、その言葉に耳を傾ける者は居なかった。
「全部フェリチアーノ様のせいにするとは、本当に頭がどうかしている」
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