運命に抗え【第二部完結】

関鷹親

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第二部-失意の先の楽園

09 昼間の熱さ★

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*背後注意です。









 やっと深い触れ合いが出来ることに千尋も、そしてレオも昼間だと言うのに胸が高鳴っていた。
 レオの手がズボンからシャツを引き抜き、地肌に直接触れてくる。滑るようにじっくりと手を這わされる感覚に、千尋はぞわぞわと肌を粟立たせた。
 後ろを振り向く形で深く口づけていた千尋の口からは混ざり合った唾液が漏れ、顎を伝い喉元を伝い落ちていく。
 レオがそれを追うようにして舌で辿っていけば、更に体が騒めき快感を拾い始めた。

「レオっ」

 堪らず声を上げれば、レオが熱い吐息を耳元で零す。それすらも感じてしまい、体から力が抜けレオにだらしなく凭れ掛かった。
 くたりとする千尋の顎を掴んだレオがそのまま上を向かせて、喉奥まで舌が届きそうな深すぎる口づけをしてくれば、次第に取り込む酸素が薄くなり頭がぼうっとしてくる。
 そうなれば快楽の波が余計に襲ってきた。
 見上げるレオの眼はギラついていて、まるで肉食獣に食べられているようにも思えてくる。
 自分を律し、常に冷静で理性を失わないレオがこうして全てを曝け出して求めてくれる。それがどれ程嬉しいことか。
 気持ちの高ぶりに合わせ体温も上昇していき、触れ合う場所はお互いに熱すぎた。

 暫くぶりの触れ合いに、レオが丹念に千尋の体を開かせていく。すぐにでも繋がりたい欲が疼いてたまらない。
 広いリビングは開放的で音が響く。千尋の甘い声と、中をかき混ぜられる粘着質な水音が部屋を満たしていた。

「んっ……もう、十分でしょう? レオ」

 強請るようにそう漏らせば、早急に服を全て脱がされる。レオはその時間も惜しいのか、僅かに服を乱しただけだった。

 熱く猛ったレオのものがゆっくりと入ってくれば、慣らしたとはいえ久しぶりでは苦しさがあった。
 だがそれも最初だけだ。レオと交わると言う多幸感が快楽を拾い集め、すぐに体に力が入らなくなる。
 そうなればあとはレオが容易く奥まで侵入して、千尋を激しく揺さぶった。

 覆いかぶさる背に腕を回せず、千尋はレオの腕を力なく触れ与えられる快楽に翻弄された。暫くぶりの快楽は強烈で、感覚を追うのに必死になる。
 何も考えられないほどに溶かされた思考が心地いい。
 そのまま溶け合ってレオと一つになれたらどれだけ素晴らしいだろうか。

 それから何度となく果て、最後は千尋の体力が限界を迎えて終わりを迎えた。しかしレオはまだ満足ができなかったらしく、僅かに眉が寄っている。
 落ち着かせるように重たい腕を上げて、千尋はレオの頬に手を添えた。

「レオ、ふふ。暫くは二人きりですよ?」
「そうだったな……一か月仕事がないのは有難い」

 言外に仄めかせば即座に理解したレオが苦笑していた。がっついていた自覚があるのだろう、どことなく照れたようなレオの様子が微笑ましい。

 動けない千尋は抱えられ、バスルームで丁寧に洗われる。温かいお湯と程よい疲労感でうとうとと再び眠気が襲ってきた。

「無理をさせたな」

 全てを任せていれば、いつの間にやら服も着せられベッドへ横たえられていた。

「レオ、一緒に寝ましょう?」

 仕方ないとばかりに肩をすくめたレオが、しかし願いを叶えるべくベッドに乗り上げる。
 沢山寝たあとではあるが、千尋同様レオもまだまだ眠れるだろう。

 抱き込まれながら優しく触れられる手に安心して千尋は意識を手放した――はずだった。
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