4 / 43
1章 星の海で遊ばせて
二人キャンプ(4)
しおりを挟む
――水上君は、やっぱり変わってる。
詩乃の、何を考えているのかわからない所が、柚子は苦手だった。しかし今は、そこにすっかり惹きつけられていた。会話が苦手な、文芸部の大人しい男の子だと思っていたが、クラスの目立たない地味キャラというステレオタイプと、今のこの詩乃の行動は全く結びつかない。
「水上君、これって、最初から考えてたの?」
「これ、って?」
「この……森の中で一人キャンプすること」
「ううん、全然。お腹空いたから」
「普通お腹空いてもやらないよ」
柚子はそう言って笑った。
スプーンでカレーを食パンにかけながら、詩乃は首を傾げた。
「一人キャンプは、ちょっとやってみたかったから、丁度良かった」
「……私、邪魔しちゃった?」
「え?」
詩乃にしてみれば、柚子は思いもよらない、歓迎すべき客人だった。こんな自分に付き合ってくれるというだけで、かなり珍しい。来てほしくなければ、最初からそう言っていた。
「こういうのなら、二人キャンプも全然いいと、思うんだけど」
詩乃はそう言って、空を見上げた。星がうじゃうじゃしている真っ黒い空。都内では、まず見ることのできない、山ならではの夜空である。
「水上君、皆で行動するの、嫌い?」
「うん」
はっきりと答える詩乃。柚子は、チクリと心が痛んだ。それは、詩乃の嫌なことを強要していた自分への罪悪感と、詩乃への申し訳なさからだった。行事は、皆で協力しないと上手くいかない、これは間違いない。だけど、皆で何かをするということを嫌う生徒――水上君の気持ちも、もう少し汲んであげられたのではないか。
「なんか私、いつも、いろいろ言ってごめんね」
柚子が言うと、詩乃は眉間にしわを寄せた。
え、私、何か変な事言っただろうか、また水上君にとって良くないことを言っただろうかと、不安になる。
「新見さんは、新見さんのやるべきことをやってるんだから、いいんだよ」
「でも、それって、水上君にはうっとうしいでしょ?」
「新見さんは、うっとうしくないよ」
三枚目の食パンを平らげ、そろそろ腹がいっぱいになってきた詩乃は、柚子に二枚目の食パンを差し出す。柚子はそれを受け取り、ちぎって、鍋のカレーにつけた。
「新見さん、変わってるね」
「それ言う!? 水上君がそれ言う!?」
「いや、だって……」
協調性のない人間なんて、それが原因で何か大きなトラブルがあるわけでもなければ、放っておけばいいのにと、詩乃はそう思っていた。今までも自分はそういう扱いを受けてきたし、それで別に、不快になるとか、寂しくなるとかは思ったことが無い。
「放っておいてもいいのに、自分なんて」
「でも、水上君、私を放っておかなかったじゃん」
「え、何の事?」
「火傷のことだよ!」
柚子は、左手をパーにして、詩乃に訴える。
「あれだって、別に、水上君があそこまでちゃんと、やらなくても良かったでしょ」
「あー……いやでも火傷は、いきなり氷で冷やすとか、変な手当てして悪化させる人が多いっていうし、それは可哀そうだから」
「でも、他人事なんだから、放っておいたって、別に良かったでしょ」
「いやだって……」
ぱくりと、詩乃は食パンをかじる。
「皆パニクってんだもん」
「ご、ごめん……」
「固まってたね」
「もう、頭真っ白だったよ……」
「動けるのが自分だけだったんだから、そりゃ、動くよ」
「料理は、手伝ってくれなかったのに?」
「だってあれは、あんな狭苦しい所で、二人して野菜なんて切ったって、効率も悪いし、ねぇ」
「そうかもしれないけど……」
でも確かに、そういう考え方もあるのかと、柚子は考え直した。水上君は、見たところ、かなり料理が得意そうだ。水上君からすると、五人分の野菜を切るのに二人掛りというのは、無駄に思えたのかもしれない。でも、そうじゃないんだけどなぁと、柚子は思うのだった。
いつの間にかカレーの鍋も空になり、食パンも無くなった。詩乃は服に着いたパンくずを払い落とし、立ち上がった。ぐいっと伸びをして、山の空気を吸い込む。本当に真っ暗闇だなぁと、詩乃は周りの森をぐるりと見渡した。
「妖怪がいても、全然不思議じゃないね」
そう言われて、柚子は、自分が今、一寸先もわからないような森の中にいることを思い出した。一度そのことに気づいてしまうと、心細さに体がきゅっと小さくなるような思いがした。
「や、やめてよ」
きょろきょろと、過敏にあたりを気にし始める柚子。
「ちょっと、一回は見て見たくない?」
「嫌だよ、怖いよ!」
柚子は体を窄める。怖い話やお化け屋敷くらいなら、苦手、というよりも、その怖さを楽しめるタイプの柚子だったが、この森の暗闇の恐怖というのは、遊びの恐怖ではなかった。
詩乃は手提げにコンロを入れ、鍋に蓋をすると、持ち上げた。柚子は、思わず立ち上がって、詩乃の肘のあたりをぎゅっと掴んだ。
「……」
突然しがみつかれ、詩乃の心臓が飛び跳ねた。小学校の頃、地区班活動というので肝試しのイベントがあり、その時、幼馴染の女の子にしがみつかれたことがあったが、それ以来、詩乃は女性にしがみつかれたことはなかった。当然、それ以上の接触もない。
「……怖いの?」
「怖いよ……」
怖がっているのを隠す余裕は、すでに柚子にはなかった。
「もうちょっと奥行って、妖怪とか探してみる?」
「ホントやめようよ。お願い」
ぎゅうっと、詩乃は胸が苦しくなった。女の子の無自覚な可愛らしさというものは、詩乃にとっては天敵だった。それで随分、傷ついてきた歴史がある。真綿で首を絞められるがごとく、じわじわと、心を支配されそうになる。
「嘘だよ。戻ろ」
詩乃は、手提げと鍋を持ち、左ひじを柚子にしがみつかれたまま、森の中を、施設に向かって歩いた。一人で行けば三分とかからない距離だが、柚子にしがみつかれていたので、五分以上かかってしまった。
森を抜けて、施設の明かりが見えた時、柚子はこの上ない安堵を覚えた。柚子の強張っていた体が、施設に近づくごとに、緩んでくる。そうすると、柚子の手も自然と、詩乃の肘から離れる。名残惜しくはあったが、詩乃は、それが現実だと自分に言い聞かせた。新見さんが自分にしがみついてきたのは、怖かったからに他ならない。他の理由なんてない。現実は、そこまで自分に優しくない。
「三枚のお札で――」
「え?」
「あの話で、山姥の小屋を見つけた時の小坊主って、たぶん、こういう気持ちだったんだろうね」
突然、突拍子もないことを言われて、柚子は思わず笑ってしまった。
柚子をリラックスさせようと思ってそう言った詩乃は、柚子が笑ってくれたことにホっとした。そして、心の中でため息をついた。新見さんとの、自分にとっては、夢のような時間はここまでだ。もう現実に戻らないといけない。
「先に戻りなよ」
「え、でも――」
「一緒に戻ると色々うるさい奴いるし、鍋とかコンロとか、返さないと」
詩乃はそこで柚子と別れた。
詩乃はそのまま炊事場に向かい、手提げに入れていた野菜の皮とビニール袋を巨大なごみ回収ボックスに入れる。それから、鍋を洗い、流しに置いていた包丁、まな板、ピーラーをタオルで拭いて、施設本館の事務室に向かった。初老の事務員に、片付け忘れていた調理用具があったと言うと、疑いもせずに、調理用具の用具部屋を開けてくれた。
詩乃は人知れず完全犯罪を成し遂げ、本館の廊下に張り出されていた野鳥の写真を鑑賞してから、A組男子のカモシカロッジに戻った。時間はまだ十時で、部屋には女子もいた。男子たちと大富豪をしている。その中に、柚子もいた。
詩乃と柚子の目が、一瞬だけカチっと合った。
誰にも気づかれないようなたった一瞬。
柚子は口を開きかけたが、それよりも早く、詩乃が、すっと柚子から目を逸らした。詩乃は、まだまだ盛り上がるクラスメイトたちの会話を子守唄代わりに、壁際の自分の布団にもぐると、目を閉じた。
林間学校は翌日に最終日を迎えたが、詩乃は柚子と、これまで通り、ほとんどこれといった会話もすることはなく、特別重大な事件が起こることもなかった。しかしこの林間学校を起点に変わってゆく関係も、生徒たちの中には確かにあったのだった。
詩乃の、何を考えているのかわからない所が、柚子は苦手だった。しかし今は、そこにすっかり惹きつけられていた。会話が苦手な、文芸部の大人しい男の子だと思っていたが、クラスの目立たない地味キャラというステレオタイプと、今のこの詩乃の行動は全く結びつかない。
「水上君、これって、最初から考えてたの?」
「これ、って?」
「この……森の中で一人キャンプすること」
「ううん、全然。お腹空いたから」
「普通お腹空いてもやらないよ」
柚子はそう言って笑った。
スプーンでカレーを食パンにかけながら、詩乃は首を傾げた。
「一人キャンプは、ちょっとやってみたかったから、丁度良かった」
「……私、邪魔しちゃった?」
「え?」
詩乃にしてみれば、柚子は思いもよらない、歓迎すべき客人だった。こんな自分に付き合ってくれるというだけで、かなり珍しい。来てほしくなければ、最初からそう言っていた。
「こういうのなら、二人キャンプも全然いいと、思うんだけど」
詩乃はそう言って、空を見上げた。星がうじゃうじゃしている真っ黒い空。都内では、まず見ることのできない、山ならではの夜空である。
「水上君、皆で行動するの、嫌い?」
「うん」
はっきりと答える詩乃。柚子は、チクリと心が痛んだ。それは、詩乃の嫌なことを強要していた自分への罪悪感と、詩乃への申し訳なさからだった。行事は、皆で協力しないと上手くいかない、これは間違いない。だけど、皆で何かをするということを嫌う生徒――水上君の気持ちも、もう少し汲んであげられたのではないか。
「なんか私、いつも、いろいろ言ってごめんね」
柚子が言うと、詩乃は眉間にしわを寄せた。
え、私、何か変な事言っただろうか、また水上君にとって良くないことを言っただろうかと、不安になる。
「新見さんは、新見さんのやるべきことをやってるんだから、いいんだよ」
「でも、それって、水上君にはうっとうしいでしょ?」
「新見さんは、うっとうしくないよ」
三枚目の食パンを平らげ、そろそろ腹がいっぱいになってきた詩乃は、柚子に二枚目の食パンを差し出す。柚子はそれを受け取り、ちぎって、鍋のカレーにつけた。
「新見さん、変わってるね」
「それ言う!? 水上君がそれ言う!?」
「いや、だって……」
協調性のない人間なんて、それが原因で何か大きなトラブルがあるわけでもなければ、放っておけばいいのにと、詩乃はそう思っていた。今までも自分はそういう扱いを受けてきたし、それで別に、不快になるとか、寂しくなるとかは思ったことが無い。
「放っておいてもいいのに、自分なんて」
「でも、水上君、私を放っておかなかったじゃん」
「え、何の事?」
「火傷のことだよ!」
柚子は、左手をパーにして、詩乃に訴える。
「あれだって、別に、水上君があそこまでちゃんと、やらなくても良かったでしょ」
「あー……いやでも火傷は、いきなり氷で冷やすとか、変な手当てして悪化させる人が多いっていうし、それは可哀そうだから」
「でも、他人事なんだから、放っておいたって、別に良かったでしょ」
「いやだって……」
ぱくりと、詩乃は食パンをかじる。
「皆パニクってんだもん」
「ご、ごめん……」
「固まってたね」
「もう、頭真っ白だったよ……」
「動けるのが自分だけだったんだから、そりゃ、動くよ」
「料理は、手伝ってくれなかったのに?」
「だってあれは、あんな狭苦しい所で、二人して野菜なんて切ったって、効率も悪いし、ねぇ」
「そうかもしれないけど……」
でも確かに、そういう考え方もあるのかと、柚子は考え直した。水上君は、見たところ、かなり料理が得意そうだ。水上君からすると、五人分の野菜を切るのに二人掛りというのは、無駄に思えたのかもしれない。でも、そうじゃないんだけどなぁと、柚子は思うのだった。
いつの間にかカレーの鍋も空になり、食パンも無くなった。詩乃は服に着いたパンくずを払い落とし、立ち上がった。ぐいっと伸びをして、山の空気を吸い込む。本当に真っ暗闇だなぁと、詩乃は周りの森をぐるりと見渡した。
「妖怪がいても、全然不思議じゃないね」
そう言われて、柚子は、自分が今、一寸先もわからないような森の中にいることを思い出した。一度そのことに気づいてしまうと、心細さに体がきゅっと小さくなるような思いがした。
「や、やめてよ」
きょろきょろと、過敏にあたりを気にし始める柚子。
「ちょっと、一回は見て見たくない?」
「嫌だよ、怖いよ!」
柚子は体を窄める。怖い話やお化け屋敷くらいなら、苦手、というよりも、その怖さを楽しめるタイプの柚子だったが、この森の暗闇の恐怖というのは、遊びの恐怖ではなかった。
詩乃は手提げにコンロを入れ、鍋に蓋をすると、持ち上げた。柚子は、思わず立ち上がって、詩乃の肘のあたりをぎゅっと掴んだ。
「……」
突然しがみつかれ、詩乃の心臓が飛び跳ねた。小学校の頃、地区班活動というので肝試しのイベントがあり、その時、幼馴染の女の子にしがみつかれたことがあったが、それ以来、詩乃は女性にしがみつかれたことはなかった。当然、それ以上の接触もない。
「……怖いの?」
「怖いよ……」
怖がっているのを隠す余裕は、すでに柚子にはなかった。
「もうちょっと奥行って、妖怪とか探してみる?」
「ホントやめようよ。お願い」
ぎゅうっと、詩乃は胸が苦しくなった。女の子の無自覚な可愛らしさというものは、詩乃にとっては天敵だった。それで随分、傷ついてきた歴史がある。真綿で首を絞められるがごとく、じわじわと、心を支配されそうになる。
「嘘だよ。戻ろ」
詩乃は、手提げと鍋を持ち、左ひじを柚子にしがみつかれたまま、森の中を、施設に向かって歩いた。一人で行けば三分とかからない距離だが、柚子にしがみつかれていたので、五分以上かかってしまった。
森を抜けて、施設の明かりが見えた時、柚子はこの上ない安堵を覚えた。柚子の強張っていた体が、施設に近づくごとに、緩んでくる。そうすると、柚子の手も自然と、詩乃の肘から離れる。名残惜しくはあったが、詩乃は、それが現実だと自分に言い聞かせた。新見さんが自分にしがみついてきたのは、怖かったからに他ならない。他の理由なんてない。現実は、そこまで自分に優しくない。
「三枚のお札で――」
「え?」
「あの話で、山姥の小屋を見つけた時の小坊主って、たぶん、こういう気持ちだったんだろうね」
突然、突拍子もないことを言われて、柚子は思わず笑ってしまった。
柚子をリラックスさせようと思ってそう言った詩乃は、柚子が笑ってくれたことにホっとした。そして、心の中でため息をついた。新見さんとの、自分にとっては、夢のような時間はここまでだ。もう現実に戻らないといけない。
「先に戻りなよ」
「え、でも――」
「一緒に戻ると色々うるさい奴いるし、鍋とかコンロとか、返さないと」
詩乃はそこで柚子と別れた。
詩乃はそのまま炊事場に向かい、手提げに入れていた野菜の皮とビニール袋を巨大なごみ回収ボックスに入れる。それから、鍋を洗い、流しに置いていた包丁、まな板、ピーラーをタオルで拭いて、施設本館の事務室に向かった。初老の事務員に、片付け忘れていた調理用具があったと言うと、疑いもせずに、調理用具の用具部屋を開けてくれた。
詩乃は人知れず完全犯罪を成し遂げ、本館の廊下に張り出されていた野鳥の写真を鑑賞してから、A組男子のカモシカロッジに戻った。時間はまだ十時で、部屋には女子もいた。男子たちと大富豪をしている。その中に、柚子もいた。
詩乃と柚子の目が、一瞬だけカチっと合った。
誰にも気づかれないようなたった一瞬。
柚子は口を開きかけたが、それよりも早く、詩乃が、すっと柚子から目を逸らした。詩乃は、まだまだ盛り上がるクラスメイトたちの会話を子守唄代わりに、壁際の自分の布団にもぐると、目を閉じた。
林間学校は翌日に最終日を迎えたが、詩乃は柚子と、これまで通り、ほとんどこれといった会話もすることはなく、特別重大な事件が起こることもなかった。しかしこの林間学校を起点に変わってゆく関係も、生徒たちの中には確かにあったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
迷子を助けたら生徒会長の婚約者兼女の子のパパになったけど別れたはずの彼女もなぜか近づいてくる
九戸政景
恋愛
新年に初詣に来た父川冬矢は、迷子になっていた頼母木茉莉を助け、従姉妹の田母神真夏と知り合う。その後、真夏と再会した冬矢は真夏の婚約者兼茉莉の父親になってほしいと頼まれる。
※こちらは、カクヨムやエブリスタでも公開している作品です。
Emerald
藍沢咲良
恋愛
教師という仕事に嫌気が差した結城美咲(ゆうき みさき)は、叔母の住む自然豊かな郊外で時々アルバイトをして生活していた。
叔母の勧めで再び教員業に戻ってみようと人材バンクに登録すると、すぐに話が来る。
自分にとっては完全に新しい場所。
しかし仕事は一度投げ出した教員業。嫌だと言っても他に出来る仕事は無い。
仕方無しに仕事復帰をする美咲。仕事帰りにカフェに寄るとそこには…。
〜main cast〜
結城美咲(Yuki Misaki)
黒瀬 悠(Kurose Haruka)
※作中の地名、団体名は架空のものです。
※この作品はエブリスタ、小説家になろうでも連載されています。
※素敵な表紙をポリン先生に描いて頂きました。
ポリン先生の作品はこちら↓
https://manga.line.me/indies/product/detail?id=8911
https://www.comico.jp/challenge/comic/33031
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
俺をフッた幼馴染が、トップアイドルになって「もう一度やり直したい」と言ってきた
夏見ナイ
恋愛
平凡な大学生・藤堂蓮には忘れられない過去がある。高校時代、告白した幼馴染の星宮瑠奈に「アイドルになるから」とこっ酷くフラれたことだ。
数年後、瑠奈は国民的アイドル『LUNA』として輝いていた。遠い世界の住人になった彼女との再会なんて、あるはずもなかった――そう、変装した彼女が俺の前に現れ、「もう一度やり直したい」と泣きつくまでは。
トップアイドルの立場を使い強引に迫る元幼馴染と、過去の傷。揺れ動く俺の日常を照らしてくれたのは、俺の才能を信じてくれる後輩・朝霧陽葵の存在だった。
俺をフッた幼馴染か、俺を支える後輩か。過去の清算と未来の選択を描く、ほろ苦くも甘い、逆転ラブコメディ、開幕。
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
25cmのシンデレラ
野守
恋愛
デパートに靴を買いに来た梨代は、自分の足に合う25センチのサイズが無くて落ち込んでいた。そこで偶然起こった暴漢騒ぎ。とっさに靴を投げて助けた男性は、まさに梨代が買おうとしていたブランドのメーカー「篠塚製靴」に勤める篠塚だった。しかも篠塚グループと呼ばれる現代財閥の御曹司だとか。
後日お礼として非売品の靴を届けに来た篠塚は、梨代にとある仕事の依頼を持ちかけて……。
御曹司が庶民を体験⁉ 王子様の「逆」シンデレラスト―リーが始まった! と思いきや、事態はあらぬ方向に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる