幼馴染をお休みして犬になります!?いや侯爵家令息を犬扱いは無理ですって!

来住野つかさ

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第01話 え?候爵令息を犬にする?

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「クローディア、おめでとう。ようやく貴女を幸せにしてくれる方との婚約が整ったよ」
 
 珍しくお父様も交えての休日のティータイム中、にこやかな顔で両親が地獄の宣言を行った。
 
「わあ! 姉様おめでとう!!」
「気兼ねのない良い方だし、私達も貴女を安心して送り出せるところとお話が纏まって本当に嬉しいわ」
「結婚も早めにとおっしゃるくらいに、先方は乗り気のようだ」
「あんまり早くっちゃ困るわ。女性には色々と準備がありますからね」
「そうだよ! 姉様ともっと沢山遊びたいしー」
「ただお相手の······」
 
 まだ八歳の弟ティムは両親とはしゃぎながら話しているが、当の本人の私は固まったまま血の気が引いて倒れてしまった。
 
 
   ◇   ◇    ◇
 
 
「お嬢様、お気づきになられましたか?」
 
 侍女のアンが心配そうに覗き込んでから、首を振った。
 
「まだお顔色が優れないようですね。何かお飲みになりますか?」
「ありがとう。温かいものをお願いできる?」
 
 そう言うとアンはいつもシロップを入れたホットミルクを持って来てくれるのだ。
 
 アンに席を立たせてから、私はベッドから体を起こし、改めて先程の話を思い起こしていた。
 
 ――とうとう結婚が決まってしまった。
 
 貴族として生きてきたからには、いつかは望む望まないにしろ、誰かと婚約して結婚するのだろうとは思っていた。
 いくら周りのお友達から婚約が整ったとか、素敵な方からお誘いを受けたのだとか聞いても、何故か自分には『恋愛』も『結婚』も漠然と遠いもののように感じていて実感が湧いてこなかったのだ。 
 
 私の両親は政略結婚だけれど、娘の目から見てもとても仲の良い夫婦だし、身近に苦労した結婚の例があったわけでもない。
 
 ただ、私は今まで恋をしたことがない。
 
 それというのも私は男性恐怖症であり、また人見知りからか他人に触れられるのが幼い頃から苦手だというのが大きい。
 二重苦。
 
 円満な政略結婚遂行のためにはお相手に嫌われるわけにはいかないので、急ぎ何かしらの策を高じなければならない。
 
 けれど、私が男性に対して恐怖を感じ、なおかつ家族以外から触れられることに嫌悪感を持つと知られたら······、まずお相手に申し訳ないだろう。
 
「お嬢様、シロップを少し多めに入れましたよ。お飲みになったらまたお休み下さいね」
「ありがとう、アン」
 
 
 我が家の使用人はアンをはじめ古くから勤めてくれている者が多い。
 
 ここガスター家は、アルバーティン王国にて子爵位を賜っている家だ。
 領地はさほど大きくはないが、北寄りに位置するため寒さの厳しい時期が長く、普段は穀物などを作っている農民達も寒候期には家にいる時間を利用して織物をしたり、刺繍や編み物、上質な革を使った革製品など手工業も盛んに行っている。
 
 そのため領内で育った者は手先の器用なものが多く、また顔を長く突き合わせるからか総じて仲が良い。
 領地を離れて仕事を探す人も比較的少ないためか、子爵家での使用人の定着率は高いようだ。
 人に慣れるのに時間のかかる私としてはとてもありがたい。
 
 私はここで『小鳥姫』と呼ばれているが、決して美声だとかお姫様のように美しいとかそういう意味合いではない。
 何のことはない、近寄るとすぐに逃げてしまうからと周りにつけられたものなのだ。
 
「甘えていたのね······」
 
 私ももう十七歳。
 小鳥姫だからといって、逃げてばかりではこの先もっと困ることになる。
 
 どんな方と結婚するにしても。
 
 
   ◇   ◇   ◇
  
 
 翌日の朝食は自室で摂った。
 頭であれこれと考えても良い案が思いつかず、そのためかあまり食が進まずに料理をほとんど残してしまった。
 おいしいのだけど、本当に喉を通らないのだ。
 
 アンには単にお腹が空いてないだけと伝え、後でコックのオットーには謝っておいてもらうことにした。
 
 ――可及的速やかに事態の改善を図らなければ。せめて男性への苦手意識だけでもどうにか出来ないかしら。


 
 差し当たって私の症状克服に役に立ちそうな本でも探そうと、家の図書室に向かうことにした。
 
 我が家の図書室はお父様個人のものとあわせて二部屋ある。
 お父様専用の方は私達でもお父様の許可がないと入室できないけれど、もう一つは使用人はもちろん、時に領民にも開放することがある開かれた場所だ。
 そのため、使用人達からの要望の本を揃えたり、逆に彼らから寄贈された本も並んでおり、その他に子どもたちの好きそうな絵本や料理本、農業関連や織物デザイン集などバラエティに富んだラインナップでなかなか面白い。
 
 それでも普段は決まった棚しか見ないのだけれど、今回の目的は恋愛小説が置かれた棚だ。
 まずは、疑似触れ合いに慣れてみよう、という作戦だ。
 
 ――え、男の人と会話したり触られたりするんでしょ?
 ――そんなの想像したくないから読みたくない······。
 
 以前の私はこんな風に思っていて、恋愛小説を読むことすら避けていたが、背に腹は代えられない。
 よく分からないので適当に数冊取ったが、途中で心が折れるかもしれないので癒やしになりそうな本も混ぜた。
 
 
 
 この頃は天気の良い日が続いているので、お茶はお庭でいだくことにした。
 私自身も花が好きなので、よくお水をあげたりしている。
 
 この国には国名に冠してあるようにアルバーティンの蔓薔薇が至るところに咲いている。
 耐寒性もある花なので、ご多分に漏れず我が家にもアーチに使用しているが、大振りのピンクが目に楽しい。
 
 アンにお茶と膝掛けを頼み、お庭で読書をはじめてみた。
 
 が、すぐに断念してしまった。
 
 ――何でしょう、これ。無理、無理だわ。
 
 ためしに開いた小説では、信じられないことが書かれていたのだ。
 
 婚約者のいる令嬢が暴漢に襲われて、とある小屋に閉じ込められ、そこへ騎士が現れて救ってくれるが、何故だか小屋で一夜を過ごさなくてはならなくなる。
 紳士に接してくれた騎士に恋心を抱いたが、所詮結ばれない二人。
 涙でお別れをして、最後にキス······。
 
 辛抱して途中まで読んでみたが、悪寒と不快感とで、お茶がちっともおいしくない。
 リラックスするためのお茶だったのに、これは心が休まらないわ。

 婚約者がいるのに他の男性を簡単に好きになるの?
 見知らぬ男性と同じ部屋で一晩明かすってどういう状況?
 結ばれないのにキスするの? 初めて会った人と?
 それでしれっと婚約者の元に戻るつもり?
 騎士も仕事で助けた令嬢のことを思えば、一晩同室で過ごすなどと言語道断。入れたのだから出られるのではなくて?
 また貞操を疑われる行為を平気でするとは騎士精神とはかくや?

 頭が混乱でぐるぐる回り出し、どうにも耐えきれなかったので最後まで読むのは諦めた。気晴らしに癒やしの本を手に取ったところで、再びアンがやって来た。
 
「お嬢様、ギブソン家のご姉弟様方がいらっしゃいました」
 
 
 
   ◇   ◇   ◇
 
 
「久しぶりね、クローディア!」
 
 二人にさっそく席にかけてもらい、アンにはお茶とお菓子の追加をお願いする。
 
 ギブソン侯爵家のポーリーンは私の数少ない友人なのだ。
 私より一つ年上の彼女は、とにかく博学で好奇心旺盛。
 王立学院を昨年卒業して、いまは王城で女性文官として働いている才媛でもある。
 華やかな見た目に加えて明るくて優しい、まさに自慢の友人で、彼女に会う度に元気をもらえる。
 
「私の結婚式の招待状、クローディアには一番にお渡ししたかったの」
 
 ポーリーンは次期宰相と囁かれている、これまた才気走った方との結婚が決まっている。
 お互いの才能を認め合った恋愛結婚なのだそうで······、色々すごくて恐れ入る。
 
「クローディア、元気にしてた?」
 
 ポーリーンの弟アーロンも、もちろん小さな頃から知っている。
 ポーリーン達のギブソン侯爵家と我がガスター子爵家では家格は大分違うのだが、我が領の馬をお気に召したお父様のギブソン侯爵様が、時々子供達を連れて牧場にいらしていたこともあって、言うなれば幼馴染の関係なのだ。
 
 アーロンはスラリとした体格で、面差しはポーリーンに似て美麗。
 小さな頃は天使のような可愛らしさだった彼が急に背が伸びて来てからは、少し怖く感じてしまって距離が出来てしまった。
 同じ王立学院に通っていても『あの事件』の時以来、話すことはほとんどない。
 
「ええおかげさまで。お家の皆様もお元気?」
「うんそうね。お母様はまたこちらのショールを見に来たいと言っていたわ」
 
 おば様は我が領の工芸品に本当に目がないのよね。
 次にいらした際に何をおすすめしようかしらと考えていたら、先程アンが追加したお茶菓子がどんどんとポーリーンの口の中に吸い込まれていく。
 こんなに細いのに、ポーリーンはよく食べるのだ。
 
「クローディアは何か変化があったの?」
 
 指差す先には恋愛小説。
 
「今までそういうの苦手だったじゃない? もしかして······」
「ええ。というか、必要に迫られて······」
「どういうこと?」
 
 私は、思い切って二人に相談してみることにした。
 婚約が決まったこと。
 でもいまだに男性が苦手だし、近づかれるのも触られるのも怖いこと。
 政略結婚なのだから、相手に気を悪くさせたり破棄されないように、出来る限り寄り添えるように努力したいこと。
 だけど、恋愛小説内でも男性と関わることを想像したら気持ち悪くなってしまったこと――。
 
「なるほど。そのために、まずは物理ではなく脳内で特訓開始したのね······」
 
 お茶のお代わりをしたポーリーンが、ハンカチを膝に置き直しながら何事か思案をしている。
 
「ねえ、ところでこれは何なの? 特訓に必要なの?」
 
 今まで黙っていたアーロンが、一冊の本を取り上げる。
『ペットに癒しに~かわいい犬と猫~』
  
「これは······教本を読むのに疲れた時のご褒美よ」
「恋愛小説を教本って!」
 
 アーロンはおかしそうに笑いながら、ペット本を眺めている。
 
「クローディアは犬と猫、どっちが好きなの?」
「うーん、と、犬かな? どちらも飼ったことはないけれど、領民のところにいる犬はどの子も可愛いもの」
 
 そう。
 私は人見知りではあるが、動物にはそこそこ好かれるのだ。
 犬を飼いたいのだけれど、馬は賢いから他の動物の臭いで嫉妬するとお父様に言われて諦めている。
 ······おそらく、お父様が馬以外を飼いたくないだけなのだと思っているが。
 領民の中には犬も馬も飼っている者が多いしね。
 
 そんなわけで私は領民のところでこっそり犬の頭を撫でさせてもらって、飼いたい欲を抑えているのだ。
 
「ふーん。それなら家にまた遊びに来ればいいのに。トビィもいるし」
 
 ギブソン家にはたしかに犬がいる。
 小さかったトビィも今なら大型犬になっているだろうけど、犬はどの子も可愛い。
 ただそこには知らない男性がいるわけで······、もう通学以外で領地から出るのも億劫になっていた。
 
「ほら、私も結婚したら家を出てしまうでしょう? だから昔のようにお泊まり会もしたいわ」
「え、でもそれはちょっと······勇気が······」
 
 トビィのことは撫で回したいけれど、男性が多くいるところには行きたくない······。
 
 俯いてしまった私の横で、ポーリーンがポンと手を叩いて満面の笑みを浮かべた。
 
「名案を思いついたわ! アーロン、あなた犬になりなさい!」 
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