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027 第二のコレクター比江島氏のこと③
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ここからが本題とばかりに、館長が一度言葉を区切ってから話し続ける。
「あの方の身元は比江島直哉氏で確認が取れたそうです。当館にもよくいらしていた方だから知っている人もいるかもしれませんが、とにかくそういうことです。
うちとしては、依頼されて訪問した先で倒れている人を発見して救急車要請をしたという、極めて真っ当な対応を取ったのですから、あまり気に病まないように」
いつも弁当持参の私に昼ごはんがないことを山森には驚かれたが、私だって作れない日もある。すぐに買ってきますから先に食べててください、と伝えて私は近くのコンビニに走った。
あまり匂いのするものは気分的に食べたくない。塩むすびとお味噌汁にしようかなと選んでいると、池上に出くわした。
「昨日はあれから大丈夫だった?」
「はい。あ、教わったのに連絡しなくてすみません。疲れてすぐ寝てしまって」
「いいよいいよ。その代わり今LINE交換しよう」
そう言ってスマートフォンを出してきたので交換した。企画普及課とかだと広報としての情報共有が必要だからか課でグループLINEを作っているらしいが、調査資料課は西村課長の雰囲気もあるのか、そういったものはない。個人的に教え合わないと課の人の連絡先は知らない。別に知らなくても館内メールやチャットで済んでいたので何となく不思議な感じだ。
「怖がらせるわけじゃないけど、日比野ちゃんは実家もこっちじゃないでしょ? もしもの時は声かけてね。俺、ゴキブリなら倒せるよ!」
「お気遣いすみません。Gは私も倒せますので平気です」
「······ゴキのことGって呼ぶタイプ?」
まあとにかく、早く買って戻ろうか、ということでめいめいにレジに並んだ。
「あの方の身元は比江島直哉氏で確認が取れたそうです。当館にもよくいらしていた方だから知っている人もいるかもしれませんが、とにかくそういうことです。
うちとしては、依頼されて訪問した先で倒れている人を発見して救急車要請をしたという、極めて真っ当な対応を取ったのですから、あまり気に病まないように」
いつも弁当持参の私に昼ごはんがないことを山森には驚かれたが、私だって作れない日もある。すぐに買ってきますから先に食べててください、と伝えて私は近くのコンビニに走った。
あまり匂いのするものは気分的に食べたくない。塩むすびとお味噌汁にしようかなと選んでいると、池上に出くわした。
「昨日はあれから大丈夫だった?」
「はい。あ、教わったのに連絡しなくてすみません。疲れてすぐ寝てしまって」
「いいよいいよ。その代わり今LINE交換しよう」
そう言ってスマートフォンを出してきたので交換した。企画普及課とかだと広報としての情報共有が必要だからか課でグループLINEを作っているらしいが、調査資料課は西村課長の雰囲気もあるのか、そういったものはない。個人的に教え合わないと課の人の連絡先は知らない。別に知らなくても館内メールやチャットで済んでいたので何となく不思議な感じだ。
「怖がらせるわけじゃないけど、日比野ちゃんは実家もこっちじゃないでしょ? もしもの時は声かけてね。俺、ゴキブリなら倒せるよ!」
「お気遣いすみません。Gは私も倒せますので平気です」
「······ゴキのことGって呼ぶタイプ?」
まあとにかく、早く買って戻ろうか、ということでめいめいにレジに並んだ。
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