映画をむさぼり、しゃぶる獣達――カルト映画と幻のコレクション

来住野つかさ

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037 映画獣? クラファン詐欺?④

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 その辺りは私も分からない。というか個人的に八頭さんは苦手な部類の女性なので彼女の話を積極的に入れてこなかったのだ。映画コレクターということも知らなかったくらいなので、単純に情報不足なのかもしれないが。
 
「そうなんですか。じゃあ私が後ろの方に座ってる時ってお二人に見られてることもあるんですね。泣いたり鼻かんだりすることもあるのに······」
「まあ仕方ないよね。でも日比野さんが定時で上がって急いで観に来たなあ、くらいしか思ってないから平気だよ。
 時々映画を盗撮しようとする人がいるからさ、こうしてたまに下を覗いちゃうのは許して!」

 チャーミングなおじさん二人は、手を合わせたごめんねポーズを揃って向けてきた。





「収穫あったねえ。日比野さん、すごいですよ。案内役にしてくれた西村課長にお礼を言わないと」
「いやいや、たまたまだと思いますけどね。
 最後に守衛さん達の控室にお邪魔しますか?」
「お願いできますか?」



     ◇     ◇     ◇



 すでに話が通っていたようで、通用口で守衛さんに挨拶をすると、私達はすぐに控室に入れてもらえた。

「ここですか。じゃあ日報を拝見してみましょう」

 ここには流石に入ったことはなかったが、さほど広くない休憩スペースだ。それでも流しとレンジと冷蔵庫など、簡易的に休むのには十分なのかもしれない。奥にはロッカーがあるのかな?
 辻堂刑事は控室の内装には目もくれず、さっさと椅子に座って日報のページをめくっていく。私もその前の日報を見ていくことにした。
 業務日報は大体の日が通常の申し送りだ。入館者数と、拾得物の有無、特別上映が始まったとか、映画監督の来訪があったので応接室に誘導したとか。

 代わり映えのしない内容に飛ばし読みをしていると、ふと長文の報告の後にさらに紙が足されているページがあった。
 そこにはお客様同士の金銭トラブルというか悪質な詐欺が起きているという件だった。

 
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