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第1章 オディオ王国編
第1話 勇者召喚に巻き込まれた件
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俺は仕事の修羅場を超えて手に入れた長期休暇で夏冬にある有明の戦場に赴いた。
過酷な戦場を渡り歩いて得た戦利品と録り溜まっているレコーダーの録画を篭って消化するため、行きつけの業務○ーパーで食材を買い集めて、疲労した体を叱咤して帰路についていた……はずなのだが、気がついたら、俺はなんか広い屋内にいた。
足元には複雑な見たことのない幾何学紋様……これ召喚魔方陣じゃね? というわけで、仕事がオフのプライベートのときはネタ確保のために肌身離さず常に持ち歩いているMyPadで激写。
さっき路上ですれ違ったと思った放心しているリア充学生4人組みが邪魔で全部撮影できなかったのは無念だ。
いろいろ確認したところ、ネット電波はMyPadとMyPhoneのキャリア電波はもとより、ポケットモバイルルーターもアンテナが全滅。 ここは国内じゃないのは当然として、ここって海外でもない?
浮かんだ疑問に頭を捻っていた所で、慌しく魔術師っぽいローブのコスプレをした集団を引き連れた派手なドレスを着た金髪縦ロール少女がやって来た。
「え? 5人ではなく、6人!?」
驚愕した表情で彼女はこちらを見ていた。そこで俺は違和感を覚えた。
なぜなら、今彼女は日本語を話していた様に俺の耳には聞こえた。しかし、唇の動きが一致していなかったのだ。
一例を挙げるなら聞こえる音は「え」なのに唇の動きは「い」であったりと不自然すぎる状態。
あっ、これは異世界召喚?という考えが過ぎり、それに気づいた瞬間、頭の中に俺を絶望に突き落とす事柄が浮かび上がった。
ソシャゲができねぇ!? え、完全放置? ログインボーナス入手不可!?
しかも、この状況だと起動すらできないじゃないか!!
廃課金して苦労して育ててきたkan娘やピックアップで10枚単位で林檎カードを犠牲にしても召喚に失敗し、再び巡ってきたピックアップの最後の林檎カードでようやくゲットできた推し鯖・・・はっ!?
たしか、俺が知っているラノベの異世界召喚ものの中には召喚の副作用によって、向こうの世界の俺の存在自体を抹消し、この世界に定着させるものもあった。
もしかすると、これまでの血と涙と、廃課金の結晶達は取り返しがつかないことになっているやもしれぬ‼︎
頭のなかを比類なき絶望と虚無感が支配する中、俺は相手に付け入る隙を与えかねないそれらを表に出さないように必死に自制する。なぜなら、姿を現した拉致犯(仮)の話に耳を傾けて、現状把握をしなければこの状況の打開もままならないからだ。
「ようこそおいでくださいました勇者様! どうか、どうか魔族を率いる魔王の脅威に晒されている我が国をお救いください‼︎」
ドレスを着たお姫様然とした少女が開口一番歓喜の声をあげて懇願した。
美少女に見えるその容姿に俺は警戒レベルを上げる。
しかし、一緒に召喚された5人組み学生集団の男3人は彼女の開いたドレスの胸元に目が行って鼻の下が伸びている。当然女性陣の野郎共を見る目は冷えている。
「よろこ「ここはどこで、貴方達はどなたですか? 貴方達の目的はわかりましたが、頼みごとをする前に教えていただけませんか?」くっ」
学生集団のリーダーと思しきイケメンの安請け合いをしようとした軽率な返事に言葉を被せて遮り、俺は少しでも情報集めることに意識を向ける。軽率な行動をしようとした野郎は睨んでくるが今は無視だ。
「チッ……これは失礼致しました。ここはオディオ王国の王城です。私はオディオ王国第1王女のアリシア・オディオと申します。我が国は北から攻めて来た魔王が率いる魔族とその侵攻に便乗して侵略してきた隣国の脅威に晒されて滅亡の危機に瀕しています。どうか、勇者様達のお力をお貸しください」
挙動に注意を払っていなければ見逃すレベルの小さな舌打ちをした王女が自身の名前と俺達を召喚した目的を涙を浮かべて話した。あっ、それってうそ泣きですよね。とさっきの舌打ちを聞き逃さなかった俺は確信した。
学生5人中4人、凛とした佇まいの黒髪ポニテ少女以外は(嘘)涙をたたえた王女のその姿に同情している。
その上、王女に無償で協力するという無責任な言葉を吐いている。俺を巻き込みそうなので勘弁してほしい。
対して、俺はというと、彼女に対する疑惑がどんどん湧いてくる。
まず、王女と彼女と一緒に現れた魔術師と思しき奴等の身なり悪趣味で豪奢過ぎたからだ。
王族として、見目よく見せる必要があるかもしれない。しかし、話しにある滅亡の危機も言葉だけで、血色も普通でとても困窮しているとは思えない。むしろ、贅沢をしているのでは? 思えるほど肌色はツヤツヤしている。
とはいえ、情報が足りな過ぎて侵略に関しては真偽の判断に困るところだ。
次に、学生3人が初対面の王女の言葉を必要以上に信頼している点。
なにかされたレベルですんなりいっているのが怪しい。
「ご丁寧にありがとうございます。私は安藤優。こちらの呼び方ではおそらく、ユウ・アンドウとなるかと思います。勇者とはどういうことでしょうか?」
とりあえず、名乗ってもらったからにはこちらも名乗り返す。そして、最たる疑問である勇者発言に言及。
「それは私から説明させていただきます。
私はオルデ王国の筆頭宮廷魔術師を務めさせていただいておりますイーヌ・カマセと申します。
皆さまは王国に古来より伝わる秘儀の1つ、勇者召喚で異世界より呼び出させていただきました。
皆さま、こちらの世界では【ステータス】という言葉を口にしますと言葉を口にした者の称号と現在の状態を確認できますので、まずはご確認ください」
フードを目深く被ったローブ上からでも確認できるものを持つ者である女性、イーヌの言葉に半信半疑で【ステータス】と俺と学生達は呟いた。
過酷な戦場を渡り歩いて得た戦利品と録り溜まっているレコーダーの録画を篭って消化するため、行きつけの業務○ーパーで食材を買い集めて、疲労した体を叱咤して帰路についていた……はずなのだが、気がついたら、俺はなんか広い屋内にいた。
足元には複雑な見たことのない幾何学紋様……これ召喚魔方陣じゃね? というわけで、仕事がオフのプライベートのときはネタ確保のために肌身離さず常に持ち歩いているMyPadで激写。
さっき路上ですれ違ったと思った放心しているリア充学生4人組みが邪魔で全部撮影できなかったのは無念だ。
いろいろ確認したところ、ネット電波はMyPadとMyPhoneのキャリア電波はもとより、ポケットモバイルルーターもアンテナが全滅。 ここは国内じゃないのは当然として、ここって海外でもない?
浮かんだ疑問に頭を捻っていた所で、慌しく魔術師っぽいローブのコスプレをした集団を引き連れた派手なドレスを着た金髪縦ロール少女がやって来た。
「え? 5人ではなく、6人!?」
驚愕した表情で彼女はこちらを見ていた。そこで俺は違和感を覚えた。
なぜなら、今彼女は日本語を話していた様に俺の耳には聞こえた。しかし、唇の動きが一致していなかったのだ。
一例を挙げるなら聞こえる音は「え」なのに唇の動きは「い」であったりと不自然すぎる状態。
あっ、これは異世界召喚?という考えが過ぎり、それに気づいた瞬間、頭の中に俺を絶望に突き落とす事柄が浮かび上がった。
ソシャゲができねぇ!? え、完全放置? ログインボーナス入手不可!?
しかも、この状況だと起動すらできないじゃないか!!
廃課金して苦労して育ててきたkan娘やピックアップで10枚単位で林檎カードを犠牲にしても召喚に失敗し、再び巡ってきたピックアップの最後の林檎カードでようやくゲットできた推し鯖・・・はっ!?
たしか、俺が知っているラノベの異世界召喚ものの中には召喚の副作用によって、向こうの世界の俺の存在自体を抹消し、この世界に定着させるものもあった。
もしかすると、これまでの血と涙と、廃課金の結晶達は取り返しがつかないことになっているやもしれぬ‼︎
頭のなかを比類なき絶望と虚無感が支配する中、俺は相手に付け入る隙を与えかねないそれらを表に出さないように必死に自制する。なぜなら、姿を現した拉致犯(仮)の話に耳を傾けて、現状把握をしなければこの状況の打開もままならないからだ。
「ようこそおいでくださいました勇者様! どうか、どうか魔族を率いる魔王の脅威に晒されている我が国をお救いください‼︎」
ドレスを着たお姫様然とした少女が開口一番歓喜の声をあげて懇願した。
美少女に見えるその容姿に俺は警戒レベルを上げる。
しかし、一緒に召喚された5人組み学生集団の男3人は彼女の開いたドレスの胸元に目が行って鼻の下が伸びている。当然女性陣の野郎共を見る目は冷えている。
「よろこ「ここはどこで、貴方達はどなたですか? 貴方達の目的はわかりましたが、頼みごとをする前に教えていただけませんか?」くっ」
学生集団のリーダーと思しきイケメンの安請け合いをしようとした軽率な返事に言葉を被せて遮り、俺は少しでも情報集めることに意識を向ける。軽率な行動をしようとした野郎は睨んでくるが今は無視だ。
「チッ……これは失礼致しました。ここはオディオ王国の王城です。私はオディオ王国第1王女のアリシア・オディオと申します。我が国は北から攻めて来た魔王が率いる魔族とその侵攻に便乗して侵略してきた隣国の脅威に晒されて滅亡の危機に瀕しています。どうか、勇者様達のお力をお貸しください」
挙動に注意を払っていなければ見逃すレベルの小さな舌打ちをした王女が自身の名前と俺達を召喚した目的を涙を浮かべて話した。あっ、それってうそ泣きですよね。とさっきの舌打ちを聞き逃さなかった俺は確信した。
学生5人中4人、凛とした佇まいの黒髪ポニテ少女以外は(嘘)涙をたたえた王女のその姿に同情している。
その上、王女に無償で協力するという無責任な言葉を吐いている。俺を巻き込みそうなので勘弁してほしい。
対して、俺はというと、彼女に対する疑惑がどんどん湧いてくる。
まず、王女と彼女と一緒に現れた魔術師と思しき奴等の身なり悪趣味で豪奢過ぎたからだ。
王族として、見目よく見せる必要があるかもしれない。しかし、話しにある滅亡の危機も言葉だけで、血色も普通でとても困窮しているとは思えない。むしろ、贅沢をしているのでは? 思えるほど肌色はツヤツヤしている。
とはいえ、情報が足りな過ぎて侵略に関しては真偽の判断に困るところだ。
次に、学生3人が初対面の王女の言葉を必要以上に信頼している点。
なにかされたレベルですんなりいっているのが怪しい。
「ご丁寧にありがとうございます。私は安藤優。こちらの呼び方ではおそらく、ユウ・アンドウとなるかと思います。勇者とはどういうことでしょうか?」
とりあえず、名乗ってもらったからにはこちらも名乗り返す。そして、最たる疑問である勇者発言に言及。
「それは私から説明させていただきます。
私はオルデ王国の筆頭宮廷魔術師を務めさせていただいておりますイーヌ・カマセと申します。
皆さまは王国に古来より伝わる秘儀の1つ、勇者召喚で異世界より呼び出させていただきました。
皆さま、こちらの世界では【ステータス】という言葉を口にしますと言葉を口にした者の称号と現在の状態を確認できますので、まずはご確認ください」
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