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第3章 自由連合同盟都市国家メルキオール 地方城塞都市カイロス編
第78話 クロエの前世のクロノエクソスと初代オディオ王国国王の語られることのないことの件
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『ここに私と姉様の生まれてからの記録、そして、姉様が初代オディオ王国国王となったユーイチになにをされたか、かの者が姉様に関わってからの悪業と、その最期が記録されています』
そう言って、大画面モニターのあるシステム中央管理室と思しき場所に案内してくれた白いワンピースを身に纏った白髪ロングの美女は端末を操作した。
彼女はルールミナスが【人化】した姿。その胸部装甲の厚さはベル達に勝るとも劣らない。
クロエのことをなぜ姉と呼ぶのかについて訊いたところ、俺達はこの部屋に案内された。
ちなみにベルとクロエは今晩の夕食を全員分作るため、別行動だ。
2人……2匹という方が適当かもしれないが、人の形をとっているのでクロエ達は人として俺は扱う。
2人は同じ場所で生まれ、数日早くクロノエクソスが早く生まれた。彼女が姉として、後から生まれたルールミナスの世話をいろいろ焼いたことが姉妹関係の始まりらしい。
再び生まれたての、かわいらしい幼竜を映像とはいえ、見ることができた飛鳥の顔に喜びの笑みが浮かんでいた。
クロエの前世、クロノエクソスとルールミナスは正しくはこの世界が生み出したそれぞれ闇と光の力の具現存在である”精霊竜”という存在だそうだ。
既存の、魔物に分類されている竜種と精霊竜は似て非なる存在で、身体の作りこそ竜種に近いけれども、彼女等はどちらかといえば、精霊にあり方が近い存在らしい。
その大きな違いは保有魔力総量と扱える【竜魔術】の数。精霊竜が【竜魔術】を標準で10数個使えるのに対し、通常の竜種は最大で5個。野生の竜種は殆どが1つ使えるかという状況らしい。
そして、2人の他にも精霊竜はいるらしいが、基本、精霊竜は自身の領域から外に出ない引き篭り。
成長して、ルールミナスとは姉妹関係はそのままに、生まれ育ったここが成竜になった2人がいるには手狭になったため、新たに自身の住処を探すことにしたクロノエクソス。
ルールミナスは反対し、一緒に行く、自分が出て行くと言い出す。2人が生まれた場所にある物を欲深い人間に荒らされるのを防ぐには守りの面で自分よりも長けているルールミナスが適任であるというクロノエクソスの説得する。
更に。落ち着いたら連絡するから、1日程度であれば罠とゴーレムでもたせられるはずだから、遊びに来て欲しいという言葉でようやくルールミナスは折れた。
クロノエクソスが自身の領域に定めた場所を人族が訪れたのは3回、3人。
最初は2人。次に先の2人とは別の人族が1人。そして、最後は前述の3人が一緒に来た。
その3人は言わずもがな、クロノエクソスの親友になったカオリとユキナ、そして、下衆野郎、ユーイチだ。
カオリとユキナはこの世界に召喚されたときに出現した場所がクロノエクソスの領域内で、敵意がなかったことと、2人が一貫して敵意と嫌悪感をクロノエクソスに持たなかったため、気に入ったクロノエクソスは彼女等と親友になった。
ユーイチは2人とは対称的に最初からクロノエクソスを討伐するために聖剣の力で結界を破壊して、侵入。
運悪く、クロノエクソスの下に遊びに来ていたルールミナスがユーイチの奇襲を受け、その時にユーイチの持つ聖剣で右腹の傷を負ってしまう。
妹の危機を知って、駆け付けた怒りに燃えるクロノエクソスによって、ユーイチは圧倒的な力の差の前に瀕死の重傷を負うも、聖剣が強制転移させて生き延びた。
屈辱に塗れ、自尊心を大きく傷つけられたユーイチはクロノエクソスを弱体化させて、その力を自分のものにすることを考えた。
度重なる戦闘で心が弱っていたクロノエクソスと交友のあるユキナの存在を知り、彼女を陥れて、【隷従】で隷属させ、ユキナのURスキル【呪術】をユーイチは知った。そして、それでクロノエクソス捕獲した後に利用することを思いつく。
隷属させたが、意識下で激しく抵抗するユキナに、ユーイチは伝手を使って入手した竜にも効く毒入りの酒を持たせて、クロノエクソスの下に独りで行かせた。
クロノエクソスはカオリがいないことと、【念話】で伝わってくるはずの感情の機微を感じないことを不審に思うも、酒を飲んでしまったために体を毒に侵されて、弱体化する。
クロノエクソスが弱体化したのを知ったユーイチは言葉巧みに集めた50人のゴロツキを率いて、弱っているクロノエクソスを強襲する。
ゴロツキを全て消滅させたが、毒による継続ダメージと弱体化で弱ったクロノエクソスはユーイチの竜種の防御を貫く聖剣によって、遂に敗北し、囚われてしまう。
後は俺が知る様に、捕まったクロノエクソスはユーイチに無理矢理作操られているユキナの特殊な【呪術】を受けた。
万が一にもその【呪術】を解かれることを恐れたユーイチはクロノエクソスを亜空間結界の中に封印することを決めた。
表向きは討伐したことにするため、動けないクロノエクソスから、ユーイチは聖剣を使って、翼や鱗、両目といった素材となる物を容赦なく彼女から剥ぎとった。
しかも、傷の治療はユーイチによって、同行を強制されたユキナは禁止されていた。
しかし、クロノエクソスに謝罪するため、クロノエクソスが亜空間に封印される前に、ユーイチが不在の時を見計って、ユキナは密かに、カオリと共にクロノエクソスに会いに行った。
ユキナはクロエが言っていた様に土下座して、額が割れるほど頭を地面に打ち付けて、懺悔と謝罪をし、血の涙を流していた。そして、【隷従】による回復禁止の抜け道を使って、カオリと共にクロノエクソスを蝕んでいた毒の解毒を行った。
カオリを交えて、ユキナの状況と真相を知ったクロノエクソスはユーイチに激しい怒りを抱く。
その一方で、ユキナの謝罪を受け入れて、彼女を赦し、3人は時間が許す限り語り合った。
その後、クロノエクソスはユーイチに怨嗟を吐きつつ、亜空間に封印された。
クロノエクソスの住んでいた豊かな土地領域を奪ったユーイチはそこに国を興していた。これがオディオ王国の始まり。
ユーイチはクロノエクソスに【呪術】を使った反動で弱ってもユキナを手放すつもりがなかった。そして、プロパガンダとして、ユキナを利用するために彼女を王妃として娶った。
ユーイチは結婚後、何度もユキナに夜の相手を強制するも、2人の間に遂に子供は生まれず、ユキナは早逝する。
ユキナが逝去すると、彼女の遺体と共にカオリはオディオ王国から姿を消した。
ユキナの国葬が行われたが、その棺の中に遺体がないことを国の上層以外は知ることがないはずだが、好んでユーイチの下についていた者以外はほとんどの者がそのことを知っていたようだ。
最後に自分の思い通りにならなかったユキナに鬱憤を溜めていたユーイチは、その憂さを晴らすために多くの女性たちを権力で好き放題していった。
その後しばらくして、ユーイチと、ユキナの後に王妃にさせられた侯爵令嬢の間に王子が生まれた。
王子はユーイチを反面教師にまともに育っていく。その間もユーイチの悪業は止まらない。
王子が成人して、王太子になってから、ユーイチの腰巾着達は比較的まともな王子の母方の侯爵家の後ろ盾を得た王太子によって、表舞台から次々に退場していく。
いよいよユーイチ1人なったときでも、ユーイチは変わらず行儀見習いに来ていた貴族令嬢を殺していた。
ユーイチの最後は王侯貴族の定番である病気を理由にした離宮への隔離の後、刺客による暗殺だった。
ユーイチがクロノエクソスと戦っていたときに使っていた聖剣は、予めユーイチから引き離されて宝物庫に封印されていた。ユーイチが呼べば、戦いで見せていた様に転移してきそうなものだったが、何度呼んでも聖剣はユーイチの下に現れず。刺客はその役割を果たし、その後、衛兵の手引きで、離宮に入ってきたユーイチに殺された女性の遺族達の手により、ユーイチの遺体は無数に切り刻まれて、燃え盛る炎のなかに投げ込まれた。
そのシーンを最後にルールミナスは画面の映像を止めた。
そう言って、大画面モニターのあるシステム中央管理室と思しき場所に案内してくれた白いワンピースを身に纏った白髪ロングの美女は端末を操作した。
彼女はルールミナスが【人化】した姿。その胸部装甲の厚さはベル達に勝るとも劣らない。
クロエのことをなぜ姉と呼ぶのかについて訊いたところ、俺達はこの部屋に案内された。
ちなみにベルとクロエは今晩の夕食を全員分作るため、別行動だ。
2人……2匹という方が適当かもしれないが、人の形をとっているのでクロエ達は人として俺は扱う。
2人は同じ場所で生まれ、数日早くクロノエクソスが早く生まれた。彼女が姉として、後から生まれたルールミナスの世話をいろいろ焼いたことが姉妹関係の始まりらしい。
再び生まれたての、かわいらしい幼竜を映像とはいえ、見ることができた飛鳥の顔に喜びの笑みが浮かんでいた。
クロエの前世、クロノエクソスとルールミナスは正しくはこの世界が生み出したそれぞれ闇と光の力の具現存在である”精霊竜”という存在だそうだ。
既存の、魔物に分類されている竜種と精霊竜は似て非なる存在で、身体の作りこそ竜種に近いけれども、彼女等はどちらかといえば、精霊にあり方が近い存在らしい。
その大きな違いは保有魔力総量と扱える【竜魔術】の数。精霊竜が【竜魔術】を標準で10数個使えるのに対し、通常の竜種は最大で5個。野生の竜種は殆どが1つ使えるかという状況らしい。
そして、2人の他にも精霊竜はいるらしいが、基本、精霊竜は自身の領域から外に出ない引き篭り。
成長して、ルールミナスとは姉妹関係はそのままに、生まれ育ったここが成竜になった2人がいるには手狭になったため、新たに自身の住処を探すことにしたクロノエクソス。
ルールミナスは反対し、一緒に行く、自分が出て行くと言い出す。2人が生まれた場所にある物を欲深い人間に荒らされるのを防ぐには守りの面で自分よりも長けているルールミナスが適任であるというクロノエクソスの説得する。
更に。落ち着いたら連絡するから、1日程度であれば罠とゴーレムでもたせられるはずだから、遊びに来て欲しいという言葉でようやくルールミナスは折れた。
クロノエクソスが自身の領域に定めた場所を人族が訪れたのは3回、3人。
最初は2人。次に先の2人とは別の人族が1人。そして、最後は前述の3人が一緒に来た。
その3人は言わずもがな、クロノエクソスの親友になったカオリとユキナ、そして、下衆野郎、ユーイチだ。
カオリとユキナはこの世界に召喚されたときに出現した場所がクロノエクソスの領域内で、敵意がなかったことと、2人が一貫して敵意と嫌悪感をクロノエクソスに持たなかったため、気に入ったクロノエクソスは彼女等と親友になった。
ユーイチは2人とは対称的に最初からクロノエクソスを討伐するために聖剣の力で結界を破壊して、侵入。
運悪く、クロノエクソスの下に遊びに来ていたルールミナスがユーイチの奇襲を受け、その時にユーイチの持つ聖剣で右腹の傷を負ってしまう。
妹の危機を知って、駆け付けた怒りに燃えるクロノエクソスによって、ユーイチは圧倒的な力の差の前に瀕死の重傷を負うも、聖剣が強制転移させて生き延びた。
屈辱に塗れ、自尊心を大きく傷つけられたユーイチはクロノエクソスを弱体化させて、その力を自分のものにすることを考えた。
度重なる戦闘で心が弱っていたクロノエクソスと交友のあるユキナの存在を知り、彼女を陥れて、【隷従】で隷属させ、ユキナのURスキル【呪術】をユーイチは知った。そして、それでクロノエクソス捕獲した後に利用することを思いつく。
隷属させたが、意識下で激しく抵抗するユキナに、ユーイチは伝手を使って入手した竜にも効く毒入りの酒を持たせて、クロノエクソスの下に独りで行かせた。
クロノエクソスはカオリがいないことと、【念話】で伝わってくるはずの感情の機微を感じないことを不審に思うも、酒を飲んでしまったために体を毒に侵されて、弱体化する。
クロノエクソスが弱体化したのを知ったユーイチは言葉巧みに集めた50人のゴロツキを率いて、弱っているクロノエクソスを強襲する。
ゴロツキを全て消滅させたが、毒による継続ダメージと弱体化で弱ったクロノエクソスはユーイチの竜種の防御を貫く聖剣によって、遂に敗北し、囚われてしまう。
後は俺が知る様に、捕まったクロノエクソスはユーイチに無理矢理作操られているユキナの特殊な【呪術】を受けた。
万が一にもその【呪術】を解かれることを恐れたユーイチはクロノエクソスを亜空間結界の中に封印することを決めた。
表向きは討伐したことにするため、動けないクロノエクソスから、ユーイチは聖剣を使って、翼や鱗、両目といった素材となる物を容赦なく彼女から剥ぎとった。
しかも、傷の治療はユーイチによって、同行を強制されたユキナは禁止されていた。
しかし、クロノエクソスに謝罪するため、クロノエクソスが亜空間に封印される前に、ユーイチが不在の時を見計って、ユキナは密かに、カオリと共にクロノエクソスに会いに行った。
ユキナはクロエが言っていた様に土下座して、額が割れるほど頭を地面に打ち付けて、懺悔と謝罪をし、血の涙を流していた。そして、【隷従】による回復禁止の抜け道を使って、カオリと共にクロノエクソスを蝕んでいた毒の解毒を行った。
カオリを交えて、ユキナの状況と真相を知ったクロノエクソスはユーイチに激しい怒りを抱く。
その一方で、ユキナの謝罪を受け入れて、彼女を赦し、3人は時間が許す限り語り合った。
その後、クロノエクソスはユーイチに怨嗟を吐きつつ、亜空間に封印された。
クロノエクソスの住んでいた豊かな土地領域を奪ったユーイチはそこに国を興していた。これがオディオ王国の始まり。
ユーイチはクロノエクソスに【呪術】を使った反動で弱ってもユキナを手放すつもりがなかった。そして、プロパガンダとして、ユキナを利用するために彼女を王妃として娶った。
ユーイチは結婚後、何度もユキナに夜の相手を強制するも、2人の間に遂に子供は生まれず、ユキナは早逝する。
ユキナが逝去すると、彼女の遺体と共にカオリはオディオ王国から姿を消した。
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最後に自分の思い通りにならなかったユキナに鬱憤を溜めていたユーイチは、その憂さを晴らすために多くの女性たちを権力で好き放題していった。
その後しばらくして、ユーイチと、ユキナの後に王妃にさせられた侯爵令嬢の間に王子が生まれた。
王子はユーイチを反面教師にまともに育っていく。その間もユーイチの悪業は止まらない。
王子が成人して、王太子になってから、ユーイチの腰巾着達は比較的まともな王子の母方の侯爵家の後ろ盾を得た王太子によって、表舞台から次々に退場していく。
いよいよユーイチ1人なったときでも、ユーイチは変わらず行儀見習いに来ていた貴族令嬢を殺していた。
ユーイチの最後は王侯貴族の定番である病気を理由にした離宮への隔離の後、刺客による暗殺だった。
ユーイチがクロノエクソスと戦っていたときに使っていた聖剣は、予めユーイチから引き離されて宝物庫に封印されていた。ユーイチが呼べば、戦いで見せていた様に転移してきそうなものだったが、何度呼んでも聖剣はユーイチの下に現れず。刺客はその役割を果たし、その後、衛兵の手引きで、離宮に入ってきたユーイチに殺された女性の遺族達の手により、ユーイチの遺体は無数に切り刻まれて、燃え盛る炎のなかに投げ込まれた。
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