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第4章 自由連合同盟都市国家メルキオール 首都メルキオール~北方封鎖地編
第108話 類は友を呼ぶ。犯罪者は同類の悪人を引き寄せるらしい件
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集落の長達との話合いは一先ず終了し、俺達はクロエとクロネが戻って来てからすぐに大変ご立腹なクロネの強い要望に従って俺達は三猫娘達の集落を後にした。
長達とクロネとクロエの会話内容は飛鳥とルシィには【念話】で概要を話したが、シロネとモモネには伝えていない。
クロネの荒れ具合から2人共察しているかもしれないが、特にまだ繊細な時期の子供であるモモネにとって、父親の方の言葉はこの世界の父親としては当たり前の物かもしれないが、心に傷を付ける罵詈雑言だったから、俺は2人に教えるつもりはない。
次の目的地はヒュドラが封印されている北の封鎖地ではなく、メルキオールから逃亡した犯罪者の根城になっている元豚鬼事件の現場の集落だ。
俺はマーカーを付けている害獣の他に、より多くの情報を取集するため、使い魔達を三猫娘達の集落へ向かう道中で根城へ派遣している。
封鎖地よりも犯罪者共の根城の方が人の往来が皆無な封鎖地と違い、道が整備されていて、シロネ達の住んでいた集落から近かいことが分かったのもこちらを選択した理由の1つだ。
元薬品ギルド長達がいる根城の中枢区画には魔術的なものも含めた警報装置が監視の巡回と共に厳重に敷き詰めて設置されていたため、根城の事前調査は難航していた。
なんとか分かったことはゾンビ化もしくは奴隷化された人々の人数と内訳。総数は596人。そのうちでゾンビになっていないのは196人。彼等は分散して閉じ込められていて、その内7割が肉体労働で日々酷使されている。それ以外は重傷者もしくは戦力外になる非力過ぎる女子供。
辛うじて動ける男の奴隷は全員が犯罪者共が襲撃した商人達から略奪した物品の移送や地下の坑道の採掘場で酷使されている。
健常な若い女性奴隷の扱いは欲望の捌け口にされた凄惨な扱いだった。既に彼女達の中には生きてはいるものの、心が壊れてしまった人も少なくない。
また、奴隷化されている人の中にはシロネ達の集落の狩人達のリーダーをしていたと思しき獣人もいた。彼は両腕と片脚を失っている重傷者。傷の止血こそされてはいるものの、余命幾ばくもないという危険な状態で奴隷が収容されている場所の一角に皆余裕がないため、雑に放置されている。
向こうの索敵にかからない距離までケイロンの牽く馬車で移動し、準備を整えて休息を十分にとって翌早朝に犯罪者共を殱滅する予定だ。
「あたし達も協力するわよ」
「(コクコク)」
「なにかお手伝いできることがあれば、やらせてください……」
夕食後の明日の作戦確認を飛鳥達と行なっている所に決意を宿した瞳のクロネとクロネに同意して頷くシロネ、オドオドした様子ながらモモネが協力すると言い出した。
「ふむ、3人はああ言うておるが、どうするのじゃご主人?」
クロエがニヤニヤと楽しそうに笑みを浮かべた顔で俺に訊いてきた。人手が全く足りていないから協力してくれるのはありがたい。
当初の予定はゾンビ化の解除ができる俺とルシィは別行動。俺が敵中枢に突入してまず派手に暴れて陽動を行い、その間に飛鳥とクロエは捕まっている奴隷の解放と脱出の護衛。ルシィは遭遇したゾンビのゾンビ化解除を行う。
適度に陽動を行った俺は一度離脱。別地点から再度突入し、中枢に侵入して主要な敵幹部を石像にして【空間収納】送り。犯罪者共は生死を問わず捕縛する様、ヘリオスさんに言われている。抵抗されたら、元薬品ギルド長も腕や脚の1本を失うかもしれないが、一応俺は生かして捕らえるつもりだ。
ケイロンにはシロネ達3人と救出した馬車の護衛。飛鳥達が拉致された人々救出後した後は人々の護衛も任せる予定だった。
向こうの世界の価値観で、飛鳥とルシィ、三猫娘達には自業自得な屑共の処分のために不必要に手を汚してもらいたくない。残念ながら、クロエに関しては手遅れだ。
手を汚すのは彼女達ではなく、俺でいいと考えてしまうのは俺のエゴで彼女達の意思を無視した行動なのだろう。
作戦を練り直し、参戦を希望した獣人故に身体能力が高いシロネとクロネには飛鳥達の奴隷解放に協力してもらい、運動が苦手なモモネには安全な馬車内でできる後方支援のナビゲートを頼むことに決まった。
シロネ達3人には他言抑止の魔術契約を結んだ上で、俺と飛鳥が異世界人であることやクロエとルシィの正体、俺のチートスキルについて要点を絞って教えた。
『テスト、です』
『おお、ルシィ、アスカ、クロネ、シロネもモモネの声は聞こえたかのう?』
『はい』
『私にも聞こえましたよ。【念話】では基本1対1でしたからこれは便利ですね』
『聞こえたわよ』
『モモネの声、聞こえた』
今回の作戦参加メンバー全員に作戦中に同時念話が可能な新スキル【戦術通話】を付与して、実演した。
【念話】では飛鳥が言った様に基本通話は1対1。だが、【戦術通話】は最大12人で可能。しかも、MMORPGのPTチャットやグループチャットの様にメンバー全員に発信できる他、任意のメンバーに絞って発信することも可能だ。
デメリットは【念話】がほぼ利用時間に制限がないのに対して、【戦術通話】は機能制限がかかっていて、現在は最大で24時間の中から使用制限時間を設定しないと使用できない。設定した時間を超過しても最大半日までは延長して利用を続けることは可能だが、超過時間を使用人数で乗算した分だけ次に使えるまでにかかる【戦術通話】の使用不可時間が伸びてしまう。ちなみにデフォルトの使用不可時間は設定した使用時間になる。
『作戦開始時刻になりました。各員、行動を開始してください』
モモネの号令で俺達は行動を開始した。
悪党共の根城に先日夕方から見慣れない紋章が描かれた無駄に豪奢で悪趣味な旗が風に靡き、同じ紋章をあしらった鎧を身につけた騎士達の姿が集落の西外れにあった。
〔掲げられている旗と鎧に刻まれている十字の紋章から察するに、彼等はバルタザール騎士王国所属の聖十字騎士団ですね〕
俺達の中で唯一各国の情勢と貴族の情報に詳しいメルキオールに残っている使い魔で映像を共有しているベルのギルドカードでの返事だ。
作戦開始前に得たベルの情報によると、騎士団と付いていて、所属はバルタザール騎士王国となっているものの、現在の聖十字騎士団は騎士とは程遠い無法者達の集団の認識で間違いないらしい。
王位継承争いで現国王に敗れた評判の悪い公爵。その親と同じく素行に問題がある公爵家嫡男が騎士団の団長におさまってから、これまで騎士王国の象徴とされていた聖十字騎士団の評判を大暴落させる問題行動ばかりを騎士団長が先頭に立って起こしているそうだ。
また、まともな騎士達も現騎士団長就任直後にはまだいたけれども、騎士団長が勝手に解雇するか、訓練と称して態と重傷を負わせて騎士としての命脈を断って実家に送り返すなど目に余る行動をやっているようだ。
流石に国王が動いたそうだが、公爵が身代わりを立てた上に、第三者の騎士団長のアリバイ証言があったため、騎士団長を咎めることはできなかったらしい。
ベル経由でヘリオスさんに確認してもらったが、聖十字騎士団がこのメルキオールに入国する話は騎士王国から来ていない上に騎士団長の武力で強引に国境を越えられたという回答が返ってきた。
国境通過の際に騎士団の極秘任務と言う方便で押し通られてしまい、そのときに幸い死者は出なかったが、少なくない負傷者がでてしまったそうだ。目的不明の完全な不法入国。迷惑極まりない。
聖十字騎士団の戦力は公爵家が騎士団長の情報を秘匿している所為で、大剣を武器にしていること以外は残念ながら、よくわかっていない。
先行させている使い魔もまだその騎士団長の姿を捉えていないため、俺の【鑑定】もできていない。厄介な相手の臭いがプンプンするから早々に情報を得たいところだ。
目について無力化した騎士団員のステータスを拾っているがいづれも新入り冒険者よりも低いステータスで、よくてステータスランクDと、平均値であるCがない。しかも、称号には【強盗】や【強姦魔】といった真っ黒なものが全員に付いている。
そんな犯罪者予備軍がなんでこんな犯罪者の根城であるここにいるのか。容易にロクでもない理由であることが考えられる。
いよいよ俺と使い魔が侵入した中枢区画にいるのはメルキオールから脱走した連中と聖十字騎士団の連中だけだ。ここに来るまでに人気が皆無の所に設置した時限爆弾が派手に爆発しているけれども、伝令と思しき輩は残らず見敵必殺して死体は【空間収納】にしまっているから、俺達の襲撃はまだこの区画にいる悪党共には伝わっていない。
使い魔が拾った時折笑い声をあげている奴等の会話はどれも胸糞悪くなる性犯罪の自慢話とこれから商人を襲撃する悪事の算段だった。
いづれも【l動画記録(ムービーレコード)】で証拠として保存して、全員石像にして【空間収納】に放り込んだ。ここを壊滅次第、ヘリオスさんに捕縛した奴等と共に送る。
ようやく目当ての元薬品ギルド長の執務室らしき部屋に辿り着いた。
時限爆弾以外に陽動のため、俺は派手な【爆烈魔術】で姿を隠しながら犯罪者共を爆殺していった。
中には犯罪者同士のカップル(薔薇や百合含む)が固まって盛大に盛っていた部屋があったので、俺はその部屋で汚い花火をあげ続けることになった。
俺は部屋の中に霊体化して侵入させた使い魔を目印にして気づかれない様に【転移】した。
室内ではどことなくヘリオスさんの面影をもつ目付きの鋭い男とベルから聴いていた一目で悪印象を抱き、脳筋と分かる巨漢の騎士団長……ではなく、騎士団の制服を身に纏った風が吹けば折れそうな細身のいかにも神経質で陰湿そうな眼鏡の男が交渉していた。
長達とクロネとクロエの会話内容は飛鳥とルシィには【念話】で概要を話したが、シロネとモモネには伝えていない。
クロネの荒れ具合から2人共察しているかもしれないが、特にまだ繊細な時期の子供であるモモネにとって、父親の方の言葉はこの世界の父親としては当たり前の物かもしれないが、心に傷を付ける罵詈雑言だったから、俺は2人に教えるつもりはない。
次の目的地はヒュドラが封印されている北の封鎖地ではなく、メルキオールから逃亡した犯罪者の根城になっている元豚鬼事件の現場の集落だ。
俺はマーカーを付けている害獣の他に、より多くの情報を取集するため、使い魔達を三猫娘達の集落へ向かう道中で根城へ派遣している。
封鎖地よりも犯罪者共の根城の方が人の往来が皆無な封鎖地と違い、道が整備されていて、シロネ達の住んでいた集落から近かいことが分かったのもこちらを選択した理由の1つだ。
元薬品ギルド長達がいる根城の中枢区画には魔術的なものも含めた警報装置が監視の巡回と共に厳重に敷き詰めて設置されていたため、根城の事前調査は難航していた。
なんとか分かったことはゾンビ化もしくは奴隷化された人々の人数と内訳。総数は596人。そのうちでゾンビになっていないのは196人。彼等は分散して閉じ込められていて、その内7割が肉体労働で日々酷使されている。それ以外は重傷者もしくは戦力外になる非力過ぎる女子供。
辛うじて動ける男の奴隷は全員が犯罪者共が襲撃した商人達から略奪した物品の移送や地下の坑道の採掘場で酷使されている。
健常な若い女性奴隷の扱いは欲望の捌け口にされた凄惨な扱いだった。既に彼女達の中には生きてはいるものの、心が壊れてしまった人も少なくない。
また、奴隷化されている人の中にはシロネ達の集落の狩人達のリーダーをしていたと思しき獣人もいた。彼は両腕と片脚を失っている重傷者。傷の止血こそされてはいるものの、余命幾ばくもないという危険な状態で奴隷が収容されている場所の一角に皆余裕がないため、雑に放置されている。
向こうの索敵にかからない距離までケイロンの牽く馬車で移動し、準備を整えて休息を十分にとって翌早朝に犯罪者共を殱滅する予定だ。
「あたし達も協力するわよ」
「(コクコク)」
「なにかお手伝いできることがあれば、やらせてください……」
夕食後の明日の作戦確認を飛鳥達と行なっている所に決意を宿した瞳のクロネとクロネに同意して頷くシロネ、オドオドした様子ながらモモネが協力すると言い出した。
「ふむ、3人はああ言うておるが、どうするのじゃご主人?」
クロエがニヤニヤと楽しそうに笑みを浮かべた顔で俺に訊いてきた。人手が全く足りていないから協力してくれるのはありがたい。
当初の予定はゾンビ化の解除ができる俺とルシィは別行動。俺が敵中枢に突入してまず派手に暴れて陽動を行い、その間に飛鳥とクロエは捕まっている奴隷の解放と脱出の護衛。ルシィは遭遇したゾンビのゾンビ化解除を行う。
適度に陽動を行った俺は一度離脱。別地点から再度突入し、中枢に侵入して主要な敵幹部を石像にして【空間収納】送り。犯罪者共は生死を問わず捕縛する様、ヘリオスさんに言われている。抵抗されたら、元薬品ギルド長も腕や脚の1本を失うかもしれないが、一応俺は生かして捕らえるつもりだ。
ケイロンにはシロネ達3人と救出した馬車の護衛。飛鳥達が拉致された人々救出後した後は人々の護衛も任せる予定だった。
向こうの世界の価値観で、飛鳥とルシィ、三猫娘達には自業自得な屑共の処分のために不必要に手を汚してもらいたくない。残念ながら、クロエに関しては手遅れだ。
手を汚すのは彼女達ではなく、俺でいいと考えてしまうのは俺のエゴで彼女達の意思を無視した行動なのだろう。
作戦を練り直し、参戦を希望した獣人故に身体能力が高いシロネとクロネには飛鳥達の奴隷解放に協力してもらい、運動が苦手なモモネには安全な馬車内でできる後方支援のナビゲートを頼むことに決まった。
シロネ達3人には他言抑止の魔術契約を結んだ上で、俺と飛鳥が異世界人であることやクロエとルシィの正体、俺のチートスキルについて要点を絞って教えた。
『テスト、です』
『おお、ルシィ、アスカ、クロネ、シロネもモモネの声は聞こえたかのう?』
『はい』
『私にも聞こえましたよ。【念話】では基本1対1でしたからこれは便利ですね』
『聞こえたわよ』
『モモネの声、聞こえた』
今回の作戦参加メンバー全員に作戦中に同時念話が可能な新スキル【戦術通話】を付与して、実演した。
【念話】では飛鳥が言った様に基本通話は1対1。だが、【戦術通話】は最大12人で可能。しかも、MMORPGのPTチャットやグループチャットの様にメンバー全員に発信できる他、任意のメンバーに絞って発信することも可能だ。
デメリットは【念話】がほぼ利用時間に制限がないのに対して、【戦術通話】は機能制限がかかっていて、現在は最大で24時間の中から使用制限時間を設定しないと使用できない。設定した時間を超過しても最大半日までは延長して利用を続けることは可能だが、超過時間を使用人数で乗算した分だけ次に使えるまでにかかる【戦術通話】の使用不可時間が伸びてしまう。ちなみにデフォルトの使用不可時間は設定した使用時間になる。
『作戦開始時刻になりました。各員、行動を開始してください』
モモネの号令で俺達は行動を開始した。
悪党共の根城に先日夕方から見慣れない紋章が描かれた無駄に豪奢で悪趣味な旗が風に靡き、同じ紋章をあしらった鎧を身につけた騎士達の姿が集落の西外れにあった。
〔掲げられている旗と鎧に刻まれている十字の紋章から察するに、彼等はバルタザール騎士王国所属の聖十字騎士団ですね〕
俺達の中で唯一各国の情勢と貴族の情報に詳しいメルキオールに残っている使い魔で映像を共有しているベルのギルドカードでの返事だ。
作戦開始前に得たベルの情報によると、騎士団と付いていて、所属はバルタザール騎士王国となっているものの、現在の聖十字騎士団は騎士とは程遠い無法者達の集団の認識で間違いないらしい。
王位継承争いで現国王に敗れた評判の悪い公爵。その親と同じく素行に問題がある公爵家嫡男が騎士団の団長におさまってから、これまで騎士王国の象徴とされていた聖十字騎士団の評判を大暴落させる問題行動ばかりを騎士団長が先頭に立って起こしているそうだ。
また、まともな騎士達も現騎士団長就任直後にはまだいたけれども、騎士団長が勝手に解雇するか、訓練と称して態と重傷を負わせて騎士としての命脈を断って実家に送り返すなど目に余る行動をやっているようだ。
流石に国王が動いたそうだが、公爵が身代わりを立てた上に、第三者の騎士団長のアリバイ証言があったため、騎士団長を咎めることはできなかったらしい。
ベル経由でヘリオスさんに確認してもらったが、聖十字騎士団がこのメルキオールに入国する話は騎士王国から来ていない上に騎士団長の武力で強引に国境を越えられたという回答が返ってきた。
国境通過の際に騎士団の極秘任務と言う方便で押し通られてしまい、そのときに幸い死者は出なかったが、少なくない負傷者がでてしまったそうだ。目的不明の完全な不法入国。迷惑極まりない。
聖十字騎士団の戦力は公爵家が騎士団長の情報を秘匿している所為で、大剣を武器にしていること以外は残念ながら、よくわかっていない。
先行させている使い魔もまだその騎士団長の姿を捉えていないため、俺の【鑑定】もできていない。厄介な相手の臭いがプンプンするから早々に情報を得たいところだ。
目について無力化した騎士団員のステータスを拾っているがいづれも新入り冒険者よりも低いステータスで、よくてステータスランクDと、平均値であるCがない。しかも、称号には【強盗】や【強姦魔】といった真っ黒なものが全員に付いている。
そんな犯罪者予備軍がなんでこんな犯罪者の根城であるここにいるのか。容易にロクでもない理由であることが考えられる。
いよいよ俺と使い魔が侵入した中枢区画にいるのはメルキオールから脱走した連中と聖十字騎士団の連中だけだ。ここに来るまでに人気が皆無の所に設置した時限爆弾が派手に爆発しているけれども、伝令と思しき輩は残らず見敵必殺して死体は【空間収納】にしまっているから、俺達の襲撃はまだこの区画にいる悪党共には伝わっていない。
使い魔が拾った時折笑い声をあげている奴等の会話はどれも胸糞悪くなる性犯罪の自慢話とこれから商人を襲撃する悪事の算段だった。
いづれも【l動画記録(ムービーレコード)】で証拠として保存して、全員石像にして【空間収納】に放り込んだ。ここを壊滅次第、ヘリオスさんに捕縛した奴等と共に送る。
ようやく目当ての元薬品ギルド長の執務室らしき部屋に辿り着いた。
時限爆弾以外に陽動のため、俺は派手な【爆烈魔術】で姿を隠しながら犯罪者共を爆殺していった。
中には犯罪者同士のカップル(薔薇や百合含む)が固まって盛大に盛っていた部屋があったので、俺はその部屋で汚い花火をあげ続けることになった。
俺は部屋の中に霊体化して侵入させた使い魔を目印にして気づかれない様に【転移】した。
室内ではどことなくヘリオスさんの面影をもつ目付きの鋭い男とベルから聴いていた一目で悪印象を抱き、脳筋と分かる巨漢の騎士団長……ではなく、騎士団の制服を身に纏った風が吹けば折れそうな細身のいかにも神経質で陰湿そうな眼鏡の男が交渉していた。
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