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最終決戦 ② 死闘
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肩で息をして、妻の刀を頼りに立ち上がる。
己が……いや、先代、先々代から受け継がれて来た刀はすでにその役目を終えた。
「まったく、いやになるわい……」
老いるのは良い、自然な事だ。
「一番……儂の刃が必要な時じゃろうに……」
仲間が倒れた。それなのに、洞爺だけが……立つ。
そんな諦めの悪さも、60年以上貫けばいい加減個性の一つと諦めていた。
嫌になるのは……
「この子らに……恐れられるのが……今更怖いか?」
油断していたわけではない。
そもそもアークは未熟で、十二分に手玉にとれる相手だった。
数分前まで。
「否……」
急に、勢いを取り戻すどころか冷静に排除を始めたその姿は洞爺にあるものを思い出させる。
「戦争に……巻き込まれるのを見るのが嫌なんじゃろうな」
幼き日、食べるものも無ければ着る物もない。
ありとあらゆるものを食いつぶす人類の愚かな選択。
そうならない様に……弥生は綿密に作戦を立てた。
「ならば……是非もない」
己はどうだ?
どうにかなると楽観視して、若いキズナに過酷な決断を許し。
「今一度……」
子供らを泣かせてしまった。
己が一番経験豊富だろうに。
「お前は……危険だ」
己が……戦場で一番危険だったろうに。
「斬らせてもらう」
己が一番……狂っていただろうに。
「何をごちゃごちゃ言ってるんだい?」
そんな洞爺を現実に呼び戻すのは初志貫徹、狂気の英雄が紡ぐ声。
桜花を倒し、カタリナを封殺し、エキドナに絶えずハッキングを仕掛けて動きを止め、焔と氷雨を退け……止めを刺そうかと言う時に洞爺は立った。
「斬らせてもらうと、言った」
アークはニルヴァーナの中で首を傾げる。
念のためもう一度、周りの秘書部達をスキャンするが……どう考えてもすぐに動ける状態ではない。
遠くの方は基礎戦闘プログラムしか積んでないディーヴァや多脚戦車、大型機動兵器が劣勢で全滅は時間の問題だ。
むしろ、向こうで動いている第三世代型魔力武装の戦車がこちらに照準を合わせているが……それも今はどうでもいい。
「無理だと思うよ? 斬った所で僕は殺せない。何度も遊んで分かったろう? 僕の本体を見つけて破壊しないと何ともできないって」
「だからどうした?」
アークは困惑する、もっとこの老人は頭がいいと思っていた。
冗談みたいな反射神経と危機察知能力を備える天然の人型兵器、それくらい評価できる。
だからこそ……残念だった。
「好きにしなよ。もう、興味はない」
「分かった」
機体を動かし、アークは一人一人止めを刺そうと機銃を桜花に向ける。
一番自分について詳しく、何をするかわからないから。
――ぎゃりっ!
その砲身が……半ばから綺麗に両断される。
「やれやれ」
誰がやったかは分かっているが……無駄だ。
全身に装備された機銃……それらすべてを桜花へ向ける。
「全部同時には斬れないよね……終わりだ。聖銀の魔王」
――キィン!
再び響く、金属の切断音……こんなことができるのは洞爺だけだ。
しかし、アークは無視する……何十もの銃を無効化できるような芸当はできない。
ただただ、面倒だと冷めた表情で銃のトリガーを引く。
「うん?」
腕が動かなかった。
機体に護られ、そこまで肉体へのダメージは大きくないはずなのに……アークの意思に反して右手の指がピクリとも反応しない。
「なんだ?」
機体の異常か何かと接続を確認しようとしたが……何もできなかった。
ただただ、間宮桜花を照準の中心にとらえたまま視界が斜めにずれる。
「……神楽の太刀は、竜の角すらも斬る。鋼の塊程度、斬れぬわけがない」
なんの前触れも無く、ずるり、とアークの乗るニルヴァーナが墜ちた。
ずん、と綺麗な断面を晒して中にいるアークごと……。
「まだこんなこと、出来るのか」
そこまで行ってようやくアークは自分が斬られたことに気づく。
血は出ない、ただただ胸から上がごろりと地面に転がる。
「弥生からはおぬし自身をなるべく傷つけるな……そう言われておったが。無理じゃ」
「無駄だ、これくらいで……」
「細切れからでも、同じことが言えるか?」
「は?」
――どぱっ……
きん、と刀を鞘に収める音共にアークの上半身が崩れるように血の海と化す。
まるで水風船が割れる瞬間の様に……
「神楽一刀流、斬奸」
そんな光景を洞爺は虚ろな目で見降ろす。
「最初から、こうしておけば……楽だったのにの……」
力が抜ける。
たった一度だけ、洞爺が使える奥の手。
この一つ手前の技で洞爺はレンの角を斬った、しかし、その時とは比べ物にならない脱力感が全身を襲う。
「たのむ、誰か……来てくれ」
刹那の間に全身の筋力を使い、斬れるだけ斬り刻むシンプルな技だけに体力を根こそぎ持って行かれた。
本来なら、太刀筋を決めて一刀一刀振り抜くのが刀の使い方だが……今の技はそうもいかない。
「驚いたよ……」
待望の声は……聞こえなかった。
「惜しいのは……機体も含めて……バラバラにすればよかったかもね、スペアが格納されているかもしれないだろう?」
両断された機体の中、その一角から這い出てきたのは今まさに洞爺が屠ったアークその人。
アーク自身も驚いた。
まさか機体を丸ごと半分に斬って、中にいる相手を知覚できない速度でミンチにできるとは思わない。ほんの少し起動が遅れていればしばらく動けなかっただろう。
「くそ……」
震える両手、膝……それらを何とか奮い立たせようと洞爺は歯を食いしばるが……一向に力が入らない。
「本当に厄介なのは……君かもね? 先に、殺そうか?」
そう言ってアークは操縦席に残る自らの下半身を無造作に引っ張り出し、血だらけのシートに座り直す。
「ご褒美に見せてあげるよ……僕が英雄と言われる理由を」
にやりと口をゆがめるアークの両手が淡く光を放ち、その輪郭をおぼろげにしていった。
その光はゆっくりと機体を這うように広がり……
――ズズ……
少しづつ別れた半身へと延びていく。
「機械も人間も……僕の手で直るんだ……慈悲深いだろ?」
なるで時が戻るかのように、機体が徐々につながっていく。
「何度でも、斬ってやるわい」
内心、こんなのをどうするつもりなのかと弥生に今すぐ問いたいが……どうしようもない。
あっという間に再生は加速して……ニルヴァーナはいびつな人型を取り戻す。
「身体強化の極みみたいなことを何度も出来ないだろう? そこの強化体の女じゃあるまいし」
銃撃を止めてしまい、再生力が上回ったカタリナが先ほどから睨んでいるのをアークは笑いながら睥睨した。
「ま、よく頑張ったよ……せめて。苦しまずに死なせてあげる」
まだやることが残っている。
アークは改めて銃を桜花へ向けて……
「じゃあね」
トリガーを引く。
ほんのわずかに視界に差す、影に気づかないまま。
己が……いや、先代、先々代から受け継がれて来た刀はすでにその役目を終えた。
「まったく、いやになるわい……」
老いるのは良い、自然な事だ。
「一番……儂の刃が必要な時じゃろうに……」
仲間が倒れた。それなのに、洞爺だけが……立つ。
そんな諦めの悪さも、60年以上貫けばいい加減個性の一つと諦めていた。
嫌になるのは……
「この子らに……恐れられるのが……今更怖いか?」
油断していたわけではない。
そもそもアークは未熟で、十二分に手玉にとれる相手だった。
数分前まで。
「否……」
急に、勢いを取り戻すどころか冷静に排除を始めたその姿は洞爺にあるものを思い出させる。
「戦争に……巻き込まれるのを見るのが嫌なんじゃろうな」
幼き日、食べるものも無ければ着る物もない。
ありとあらゆるものを食いつぶす人類の愚かな選択。
そうならない様に……弥生は綿密に作戦を立てた。
「ならば……是非もない」
己はどうだ?
どうにかなると楽観視して、若いキズナに過酷な決断を許し。
「今一度……」
子供らを泣かせてしまった。
己が一番経験豊富だろうに。
「お前は……危険だ」
己が……戦場で一番危険だったろうに。
「斬らせてもらう」
己が一番……狂っていただろうに。
「何をごちゃごちゃ言ってるんだい?」
そんな洞爺を現実に呼び戻すのは初志貫徹、狂気の英雄が紡ぐ声。
桜花を倒し、カタリナを封殺し、エキドナに絶えずハッキングを仕掛けて動きを止め、焔と氷雨を退け……止めを刺そうかと言う時に洞爺は立った。
「斬らせてもらうと、言った」
アークはニルヴァーナの中で首を傾げる。
念のためもう一度、周りの秘書部達をスキャンするが……どう考えてもすぐに動ける状態ではない。
遠くの方は基礎戦闘プログラムしか積んでないディーヴァや多脚戦車、大型機動兵器が劣勢で全滅は時間の問題だ。
むしろ、向こうで動いている第三世代型魔力武装の戦車がこちらに照準を合わせているが……それも今はどうでもいい。
「無理だと思うよ? 斬った所で僕は殺せない。何度も遊んで分かったろう? 僕の本体を見つけて破壊しないと何ともできないって」
「だからどうした?」
アークは困惑する、もっとこの老人は頭がいいと思っていた。
冗談みたいな反射神経と危機察知能力を備える天然の人型兵器、それくらい評価できる。
だからこそ……残念だった。
「好きにしなよ。もう、興味はない」
「分かった」
機体を動かし、アークは一人一人止めを刺そうと機銃を桜花に向ける。
一番自分について詳しく、何をするかわからないから。
――ぎゃりっ!
その砲身が……半ばから綺麗に両断される。
「やれやれ」
誰がやったかは分かっているが……無駄だ。
全身に装備された機銃……それらすべてを桜花へ向ける。
「全部同時には斬れないよね……終わりだ。聖銀の魔王」
――キィン!
再び響く、金属の切断音……こんなことができるのは洞爺だけだ。
しかし、アークは無視する……何十もの銃を無効化できるような芸当はできない。
ただただ、面倒だと冷めた表情で銃のトリガーを引く。
「うん?」
腕が動かなかった。
機体に護られ、そこまで肉体へのダメージは大きくないはずなのに……アークの意思に反して右手の指がピクリとも反応しない。
「なんだ?」
機体の異常か何かと接続を確認しようとしたが……何もできなかった。
ただただ、間宮桜花を照準の中心にとらえたまま視界が斜めにずれる。
「……神楽の太刀は、竜の角すらも斬る。鋼の塊程度、斬れぬわけがない」
なんの前触れも無く、ずるり、とアークの乗るニルヴァーナが墜ちた。
ずん、と綺麗な断面を晒して中にいるアークごと……。
「まだこんなこと、出来るのか」
そこまで行ってようやくアークは自分が斬られたことに気づく。
血は出ない、ただただ胸から上がごろりと地面に転がる。
「弥生からはおぬし自身をなるべく傷つけるな……そう言われておったが。無理じゃ」
「無駄だ、これくらいで……」
「細切れからでも、同じことが言えるか?」
「は?」
――どぱっ……
きん、と刀を鞘に収める音共にアークの上半身が崩れるように血の海と化す。
まるで水風船が割れる瞬間の様に……
「神楽一刀流、斬奸」
そんな光景を洞爺は虚ろな目で見降ろす。
「最初から、こうしておけば……楽だったのにの……」
力が抜ける。
たった一度だけ、洞爺が使える奥の手。
この一つ手前の技で洞爺はレンの角を斬った、しかし、その時とは比べ物にならない脱力感が全身を襲う。
「たのむ、誰か……来てくれ」
刹那の間に全身の筋力を使い、斬れるだけ斬り刻むシンプルな技だけに体力を根こそぎ持って行かれた。
本来なら、太刀筋を決めて一刀一刀振り抜くのが刀の使い方だが……今の技はそうもいかない。
「驚いたよ……」
待望の声は……聞こえなかった。
「惜しいのは……機体も含めて……バラバラにすればよかったかもね、スペアが格納されているかもしれないだろう?」
両断された機体の中、その一角から這い出てきたのは今まさに洞爺が屠ったアークその人。
アーク自身も驚いた。
まさか機体を丸ごと半分に斬って、中にいる相手を知覚できない速度でミンチにできるとは思わない。ほんの少し起動が遅れていればしばらく動けなかっただろう。
「くそ……」
震える両手、膝……それらを何とか奮い立たせようと洞爺は歯を食いしばるが……一向に力が入らない。
「本当に厄介なのは……君かもね? 先に、殺そうか?」
そう言ってアークは操縦席に残る自らの下半身を無造作に引っ張り出し、血だらけのシートに座り直す。
「ご褒美に見せてあげるよ……僕が英雄と言われる理由を」
にやりと口をゆがめるアークの両手が淡く光を放ち、その輪郭をおぼろげにしていった。
その光はゆっくりと機体を這うように広がり……
――ズズ……
少しづつ別れた半身へと延びていく。
「機械も人間も……僕の手で直るんだ……慈悲深いだろ?」
なるで時が戻るかのように、機体が徐々につながっていく。
「何度でも、斬ってやるわい」
内心、こんなのをどうするつもりなのかと弥生に今すぐ問いたいが……どうしようもない。
あっという間に再生は加速して……ニルヴァーナはいびつな人型を取り戻す。
「身体強化の極みみたいなことを何度も出来ないだろう? そこの強化体の女じゃあるまいし」
銃撃を止めてしまい、再生力が上回ったカタリナが先ほどから睨んでいるのをアークは笑いながら睥睨した。
「ま、よく頑張ったよ……せめて。苦しまずに死なせてあげる」
まだやることが残っている。
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