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体育祭 7.

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昨日あんなことを考えた後だからだろうか。
一樹と会うだけなのにドキドキする。
「茜!おはよう」
「お...おはよう...」
驚いた。つい挨拶がおかしくなってしまった。
あやしまれてないといいけど。
「もうすぐ体育祭でしょ、茜は何に出るの?」
よかった気づいてないみたい。
「私は借り物競争だよ」
借り物競争か...いやだな。
変なお題引いたら目立つから。
「一樹は何に出るの?」
「俺はクラス対抗リレー!」
「クラス対抗リレーか...一樹足速いからね。」
私には到底できない。
足速くないからね。
「本番はもうすぐだよ、一緒に頑張ろうね」
「うん!」
あっという間に時間は流れてしまうものだ。
体育祭は道具の運搬もある。
といってもあまり役に立たなかったけど。
一樹は他の役員の仕事も手伝っていた。
本番ともなると、流石に緊張する。
せっかく頑張ってきたのだから、楽しもう。
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