異世界を統べるのは人ではなく竜だ

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第6章 竜王の闘い篇

第65話 魔法武器

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 メルーグ帝国はモンスターの支配に成功していたようだ。しかし、弱いと言っても数が多い。5000体くらいは居るだろう。

 「モンスターを使役するなんて…」

 「だが、私たちの相手ではない」

 「はい!私もまだまだ余裕です!」

 「私もです」

 8000となったメルーグ帝国の兵は一歩たりともひこうとしない。そう言う訓練がされているのだろう。

 「絶対に国に入れるな!全員突撃せよ!」

 「「「「「うおー!」」」」」

 8000の波が押し寄せてくる。だが、数だけで俺たちには勝てない。

 「私が抑えます!」

 ルージュが杖を構える。

 「煉獄プルガトリオ

 ルージュの前方が一面、火の海になる。

 「ぐっ!進めん!」

 「なんて範囲の魔法だ!」

 8000の進軍が止まる。

 「サレナ様こちらを」

 マギが何かをサレナに渡す。

 「これは?」

 「先程、剣を改造して欲しいと仰りましたが、既にサレナ様用の魔法武器を準備していました。そちらの紙には武器召喚の呪文が書いてあります。ですので、そちらをお使いください」

 「有難く受け取らせていただきますわ」

 「その魔法武器の名は『ディスタント・ディスコネクト・ソード』訳してD.D.ソードです。効果は名の通り遠隔で切り裂くことができます。初回の魔法武器の使用は呪文を詠唱すると、手元に召喚される仕組みになっています。なので、呪文をお願いします」

 サレナは呪文を覚える。

 「では、行きますわ!」 

 「はい。お願いします」

 「白き剣聖の名の元に剣よ顕現せよ!」

 サレナが右手の平を突き出すと、手のひらの部分に持ち手が来るように、メカメカしい白い剣が出現する。その持ち手を掴む。

 「これが私の魔法武器…手に馴染みますわ!」

 「さぁサレナ様やって下さい」

 「わかりましたわ!」

 剣を掴んだ瞬間に使い方が頭の中に流れ込んでくる。剣を構える。

 「はぁぁぁぁ!」

 剣に魔力が籠る。剣が変形し特殊な形になる。

 「白霧ミスト

 剣から白い霧が発生し、敵の視界を奪う。そのまま横薙ぎに剣を振る、剣を降った後に斬撃がその場に残る。

 「解放パージ

 そのまま斬撃が高速で射出される。

 「ぐわぁ!切られた!」

 「どこからの攻撃だ?」

 「霧と炎で何も見えない!」

 そのまま斬撃は止まることなく飛んでいき、敵の真ん中に道ができた。

 「中々いい武器ですわ。マギ様には感謝をしなくては」

 「いえいえ、サレナ様の技術があって始めてできることです」

 メルーグ帝国の兵は既に諦めムードだ。

 「我々では勝てない…」

 「死ぬしかないのか…」

 「貴様ら!不敬罪で即刻死刑だ!」

 「ちょうどいい。秘密兵器も目覚めたみたいだこいつらを餌にする」

 そして、兵たちの背後から巨大なドラゴンが現れるのだった。
 
 
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