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第10章 それぞれの修行篇
第116話 砂漠の王
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何が起こったのだろうか。さっきまで隣にいたリュートの姿が無い。
「あれ?リュートは?」
ローザもリュートがいないことに気がついたみたいだ。辺りを見渡してもローザしか居ない。先程、グリットと名乗った神の姿もない。
状況を確認していると、前方に魔法陣が出現する。
「何か出てくるわ!」
ローザが声を上げると、魔法陣から一体のミイラが現れた。
今までのミイラとは格が違うことがすぐにわかった。明らかに強い。差し詰めミイラの王と言った所だろうか。
恐らくだが、あの神によってリュートは何らかの別空間に飛ばされ、神もリュートを追いかけて、別空間に行った。こっちに残った私たちを始末するために神はあの召喚術を使ってミイラ王を召喚したということだろう。
リュートは無事だろうか。いや、リュートならば絶対に大丈夫だろう。リュートのことを心配する前にまず、目の前の敵を倒さなくては。
「リュートならきっと大丈夫だよ!私たちは、あいつを倒すよ!」
「そうね。行くわよクリア!」
ミイラ王は大量の下級ミイラ眷属を召喚した。
「出番よスフィ!」
ローザが、手懐けたスフィンクスを召喚する。どうやら名前をスフィにしたようだ。
スフィが眷属ミイラを蹴散らしていく。その上に乗ったローザは周囲に洗脳の暗示を掛け、一部の眷属ミイラを手駒にして、仲間割れをさせる。
「私も!重力操作!」
敵陣の全体に大重力をかけ、動きを鈍くする。そこにすかさず、スフィが敵を薙ぎ払う。
「今よ!クリア!」
「了解!行くよタスラム!」
懐から、タスラムを取り出し構え、投げる。
「巨大化!」
飛んで行ったタスラムは巨大化し、敵の群れを一気に切り裂く。王だけがタスラムを避ける。手元に戻ってきたタスラムをもう一度投げる。
「まだまだ!タスラム!分裂!」
飛んで行ったブーメランは二つに分裂し、左右から挟むように王に向かっていく。
王は魔法でタスラムに雷や風をぶつけるが、私の重力が纏ったタスラムには無意味だ。そのまま、王は真っ二つに切り裂かれた。
「やった!」
「さすがクリア!頼りになる!」
勝利を喜びあっていると、再びあの神が姿を表した。
「あの砂漠王を倒したか、なかなか骨があるな。下手したらあの男よりこいつらの方が強いんじゃないか?」
「リュートをどうしたの!」
「あぁ。アイツなら今頃死んで、俺の養分さ!」
「リュートが死ぬわけない!嘘をつかないで!」
「そうよ!リュートはあんたなんかより全然強いんだから!」
「だが、奴はもう居ない。ここに居ないのがその証拠だ」
リュートが死んだ?嘘…あのリュートが?
「君たちは見込みがあるようだ。どうだ?私と共に神界に来ないか?今なら側室に入れてやらんことも無いぞ?」
「誰があんたなんかと!」
「リュートはまだ生きてる!あなたを倒してリュートを探す!」
「やれやれ。せっかく優しくしてあげたのに…しょうがない力ずくで行かせて貰おうか!」
グリットの纏っていた雰囲気が変わる。先程までの優しさは見る影もない。
「そっちの小娘は興味が無いから殺す。そっちの女は持ち帰らせて貰う!」
「結局、体目当てのクズだったようね!クリア!遠慮は要らないわ!」
「ええ!行こうローザ!」
こうして、私とローザは神に挑むのだった。
「あれ?リュートは?」
ローザもリュートがいないことに気がついたみたいだ。辺りを見渡してもローザしか居ない。先程、グリットと名乗った神の姿もない。
状況を確認していると、前方に魔法陣が出現する。
「何か出てくるわ!」
ローザが声を上げると、魔法陣から一体のミイラが現れた。
今までのミイラとは格が違うことがすぐにわかった。明らかに強い。差し詰めミイラの王と言った所だろうか。
恐らくだが、あの神によってリュートは何らかの別空間に飛ばされ、神もリュートを追いかけて、別空間に行った。こっちに残った私たちを始末するために神はあの召喚術を使ってミイラ王を召喚したということだろう。
リュートは無事だろうか。いや、リュートならば絶対に大丈夫だろう。リュートのことを心配する前にまず、目の前の敵を倒さなくては。
「リュートならきっと大丈夫だよ!私たちは、あいつを倒すよ!」
「そうね。行くわよクリア!」
ミイラ王は大量の下級ミイラ眷属を召喚した。
「出番よスフィ!」
ローザが、手懐けたスフィンクスを召喚する。どうやら名前をスフィにしたようだ。
スフィが眷属ミイラを蹴散らしていく。その上に乗ったローザは周囲に洗脳の暗示を掛け、一部の眷属ミイラを手駒にして、仲間割れをさせる。
「私も!重力操作!」
敵陣の全体に大重力をかけ、動きを鈍くする。そこにすかさず、スフィが敵を薙ぎ払う。
「今よ!クリア!」
「了解!行くよタスラム!」
懐から、タスラムを取り出し構え、投げる。
「巨大化!」
飛んで行ったタスラムは巨大化し、敵の群れを一気に切り裂く。王だけがタスラムを避ける。手元に戻ってきたタスラムをもう一度投げる。
「まだまだ!タスラム!分裂!」
飛んで行ったブーメランは二つに分裂し、左右から挟むように王に向かっていく。
王は魔法でタスラムに雷や風をぶつけるが、私の重力が纏ったタスラムには無意味だ。そのまま、王は真っ二つに切り裂かれた。
「やった!」
「さすがクリア!頼りになる!」
勝利を喜びあっていると、再びあの神が姿を表した。
「あの砂漠王を倒したか、なかなか骨があるな。下手したらあの男よりこいつらの方が強いんじゃないか?」
「リュートをどうしたの!」
「あぁ。アイツなら今頃死んで、俺の養分さ!」
「リュートが死ぬわけない!嘘をつかないで!」
「そうよ!リュートはあんたなんかより全然強いんだから!」
「だが、奴はもう居ない。ここに居ないのがその証拠だ」
リュートが死んだ?嘘…あのリュートが?
「君たちは見込みがあるようだ。どうだ?私と共に神界に来ないか?今なら側室に入れてやらんことも無いぞ?」
「誰があんたなんかと!」
「リュートはまだ生きてる!あなたを倒してリュートを探す!」
「やれやれ。せっかく優しくしてあげたのに…しょうがない力ずくで行かせて貰おうか!」
グリットの纏っていた雰囲気が変わる。先程までの優しさは見る影もない。
「そっちの小娘は興味が無いから殺す。そっちの女は持ち帰らせて貰う!」
「結局、体目当てのクズだったようね!クリア!遠慮は要らないわ!」
「ええ!行こうローザ!」
こうして、私とローザは神に挑むのだった。
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