異世界を統べるのは人ではなく竜だ

1ta

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第14章 侵略する帝国篇

第158話 帝国の策略

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 ナバル帝国の皇帝が直々に顔を見せに来たようだ。宣戦布告と言ったところか。

 「何だこの映像は?」

 「どう言った技術なんでしょう?」

 確かにこの世界には似つかわしくない技術に見える。

 「これは私たちの国が開発した映像を撮れる機械で撮影したものだ。それを映し出す機械でそちらに映し出した」

 何だと?それではまるでテレビ放送みたいじゃないか。

 「先程、我が国が開発した兵器がそちらの国に向かった。威力は折り紙付きだっただろう」

 やはりあの攻撃はナバル帝国からのものであった。しかし、それほどまでに離れた国に爆撃だと?まさかミサイルだとでも言うのか?

 「我々はこの世界には無い新たな兵器でこの世界を征服する。だが、下手な動きはするな?何時次の攻撃がそちらに向かうかはわからないからな?」

 「あれが、まだまだ飛んでくるってこと?」

 「不味いですわね…」

 確かに。これでは国が人質に取られたようなものだ。

 「聞こえているか感情的な色彩。貴様らだけで我が国に来い。さすれば遠距離から国を攻撃するのは、止めてやろう。もし、他の人物を連れてきたりしたら他の二国も爆炎に包まれると知れ」

 まさかの名指しだ。どうやらナバル帝国は予め周囲の戦力や状況を分析していたようだ。ナバル帝国は、俺達感情的な色彩を脅威と認識したようだ。どうやら今までの戦いより厳しいものになりそうだ。だが、挑戦状を叩きつけられて受けない訳にはいくまい。

 映像はそこで切れた。先程まで映像が映っていたスクリーンには何も映っていない。

 「どうするんだリュート」

 ムガ王は俺達が心配なようだ。

 「もちろん行く。国をメチャクチャにされて黙ってられるかよ」

 「しかし、リュート様。あれは明らかに罠ですわ」

 「あぁ。わかっているさ。だから、俺一人で行く」

 みんなを危険に晒すのは嫌だった。

 「リュート様!私も行きますわ。そのためにみんな強くなりましたわ」

 「そうだ。私たちだって強くなったさ」

 「何だか嫌な予感もしますし、私にも戦わせてください!」

 「あまり役に立たないかもしれないかもしれないけど私も行く」

 「リュート。私たちも戦わせて!」

 「危険な戦いになる。俺も全員を守りきれる自信はない。自分の身は自分で守れるな?」

 全員が頷いた。相手は恐らく何かしらの手段で俺の世界の情報や技術を手に入れている。何が起こるかわからない、未知の敵だ。

 「よし、感情的な色彩!出陣だ!」

 「「「「「了解!」」」」」

 こうして、俺たちはナバル帝国に向かった。これからこの大陸の未来を左右する大きな戦いが始まるのだった。
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