異世界を統べるのは人ではなく竜だ

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第15章 帝国決戦篇

第174話 最強の兵器

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 残る敵兵を全て蹴散らした俺達は再び皇帝ナバルの元を目指す。

 「後は皇帝だけだね」

 「はい。急いで向かいましょう」

 ナバル城への足を早める。すると、

 「君たちは良くやった。だから私はこの国最大の兵器を起動することにした。君たちもタダでは済まない」

 突然、国中にナバルの声が響いた。

 「最大の兵器だと?」

 「何をするつもりですか!」

 ゴゴゴゴゴ!地面が突然揺れ始める。

 「地震?」

 しかしどこか違和感がある。まさか、この感じは!

 「浮上開始フロート・オン!我が城よ!浮上せよ!」

 目の前のナバル城が浮遊し始めた。

 「なっ!」

 「この城は私たちが作り出した最大の兵器だ。手始めにこの城がどれほどの力を持つか君たちも知るといい」

 「何をするつもりだ!」

 「君たちにはどうすることも出来ない圧倒的な力だ!皇帝の威風カイザー・マジェスティ!」

 ナバルがそう唱えると、空中に魔法陣が出現する。その魔法陣は遥か彼方へ飛んで行く。

 「君たち以外には手を出さないと言ったが気が変わった。君たちを絶望させるにはこっちの方が都合がいいだろう!」

 俺たち以外?まさか…!

 魔法陣は三国の上空で止まる。そして、魔法陣はみるみる巨大化し、その魔法陣から隕石の様なものが現れた。その大きさは国ひとつが丸々入るほどの大きさだ。そんなものが落ちたら、まず助からない。

 「堕ちよ!そして、我が威光を世界に知ら示せ!」

 隕石が落下を開始する。

 「ハッハッハ!素晴らしい力だ。流石の君たちにも余裕は無くなっただろう?」

 ナバルは感情的な色彩の顔色を伺う。しかし、俺達は誰一人として顔色を変えない。

 「何?何故君たちはそんなに余裕なんだ?」

 「教えてやろうナバル!あそこには信じる仲間達がいるからだ!」


 そのころサラマ王国にて、砂漠に立つ二人の人物。

 「はぁん?でっかい石ころだね?」

 「師匠!ほんとに大丈夫なんですか?」

 「あたしを誰だと思ってるんだい?『破厄』のアイティオ様だ!こんな石ころ粉々にしてあげるよ!」


 そのころダール王国にて、城の前に立つ二人の人物。
 
 「やはりこちらにも仕掛けてきましたか。皇帝ナバル!皆さん!配置についてください!」

 「ユリウス様。住民の避難は既に完了しております」
 
 「ありがとう、フラン。これで心置き無く戦えます。フラン、念のためあなたも下がっていてください」

 「私はユリウス様を信じております。ご武運を」


 そのころムガ王国にて、魔法研究所の内部にいる人物達。

 「リュート様、この時のために開発しておいた魔法兵器は数多くあります」

 「マギさん!こちらの準備も、もうすぐ終わります」

 「こっちは準備完了です!」

 「了解しました。今こそムガ王国の魔法を知らしめす時です」

 三国が巨大隕石の破壊に挑む。
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