異世界を統べるのは人ではなく竜だ

1ta

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第4章 人と竜の狭間篇

第41話 クリアの進化

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 「やったぁ!私でも倒せたよリュート!」

 クリアはこのダンジョンのボスを見事に倒した。

 「クリア、記憶は戻ったのか?」

 「うーん…それがまだ一部なんだよね…。私にこの力があることは思い出せたんだけど、それ以外の記憶はまだ思い出せないんだよ」

 「でも、クリアは着実に記憶を思い出せてるだろ?だから大丈夫だ」

 「そうですよ。クリアさんならきっと思い出せますよ」

 「そう…だね」

 「今はダンジョンを攻略できた事を喜ぼうぜ?」

 さて、このダンジョンも攻略したことだし、帰るとするか。

 「あれ?」

 クリアは気がつくと、見知らぬ白い空間に突っ立っていた。

 「リュート?オリアナ?」

 呼びかけても返事は帰ってこない。

 『あなたの進化先を表示します』

 <進化先>

 子竜人--→竜人

 進化?リュートが大きくなったあれだろうか。私も大きくなることができるのだろうか。

 「私も…オリアナみたいな立派な身体に…。そしたらリュートにあんなことやこんなことも…」

 そんな邪な事を考えていると、再び声が聞こえてきた。

 『特殊条件の達成を確認しました。進化先が増えます』

 どうやら進化先が増えたようだ。一体、どんな進化が増えたのだろうか。

 <進化先>

 子竜人---→竜人
      |-→子天竜人
      |-→子天竜

 なるほど…。明らかに凄そうな天竜人の子供の状態になるか、そもそも人外の天竜の子になるかだ。

 「うーん…どうしよう…」

 天竜人というのは気になるが、また子供の姿ままでは、リュートを満足させられる自信が無い。竜になってしまったら、リュートと過ごしにくくなる。どうしたものか…。そんなふうにクリアがなやんでいると、またまた声が聞こえてくる。

 『過去の記憶を参考にした結果、新たな進化先が増えました』

 新たな進化先?一体どのようなものなのだろうか。

 <進化先>

 子乳竜人(ミルクドラゴニュートキッズ)

 こ、これは何だろうか。名前からしてとんでもない種族の気がする。しかし、私は知っている。リュートが極度の乳狂いということを。何せ、私に内緒でオリアナともう一回戦するくらいには好きなのだろう。そりゃああれだけ近くで声を立てられたら…ね?それに、オリアナだけじゃなくって、私だってリュートを喜ばせたい。

 「こ、これにしようかな」

 どんな見た目か分からないが、一か八か進化先を選択する。

 『進化を開始します』

 そして、先程までいた空間から脱出し、リュートたちの元へ戻る。そして、体が白い光を放ち始める。

 「おっ?クリアも進化するのか!」

 「わぁ!凄いですー!」

 体が変形し始める。少しだけ身長が伸び、角も伸びる。そして、

 「おお!これは!」

 平らだった胸が膨らみ始める。リュートが興奮してるのが伝わって来て少し気持ちも高ぶる。やがて、体から光が消える。

 「進化…できたの?」

 自分の体を確認する。今まで感じること無かった質量が胸にぶら下がっていた。

 「やったよリュート!」

 クリアは飛び跳ねて喜ぶ。もちろん実った果実も揺れる。

 「わぁ!クリアさん進化しました」

 「あ、あぁ…なんて破壊力だ」

 こうして、クリアは新たな種族(ロリ巨乳)に進化したのだった。
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