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第6章 隣国との邂逅篇
第74話 女王の願い
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ヴァイオレット王国、女王のメイジー・ヴァイオレットは生まれながらにして持つ能力、「読心」により、リュートの事を瞬時に判別した。
「この国に男は出入り禁止にしていましたが、まさかそのような方法で国内に侵入してくるとは思いませんでした」
「それで?侵入者である俺にどうしろと?なにかの処罰を受けるのか?」
「いえいえ、国を救ってくださった英雄にそんなことはしません。リュートさん、あなたはロート帝国を内部から崩壊させ、ロート帝国を壊滅させました。その手腕、そして行動力、カリスマ性、全てが尊敬に値します。そこで、リュートさん…いや、リュート王にお願いしたいことがあります」
「何だ?」
「我国と、同盟を結んで頂けませんか?」
「同盟?」
「はい。我が国ヴァイオレットはリュートさんの考えに賛同します。我々も力になりたいのです」
「それはありがたいが、別に俺が王だからと言ってそちらに何か出来るわけじゃないぞ?」
「はい、それも承知の上です。同盟と言ってもそこまで深く考える必要はありません。お互いに何か困った時に助け合う、そんな関係になるというものです」
「まぁそういうことなら断り理由もない。女王様は悪い人ではなさそうだからな」
「ありがとうございます。これからよろしくお願いします、リュートさん」
俺たちの国家フリーダムは隣国のヴァイオレット王国と同盟関係を結んだのだった。
「ていうか、良いのか?俺は災厄の化身じゃなかったのか?」
「私は知っています。あなたはいい心の持ち主だということを。あなたは災厄の化身。しかし、心がある。そんなあなたを信じてみたいんです」
信じると言われて悪い気はしない。ニナの故郷ということもあるし、この国と仲良くしておいて損は無いだろう。
「ここまで足を運んで頂きありがとうございました。今後ともよろしくお願いします」
「わかった」
そして俺たちはヴァイオレット女王の前から去り、城の外へ向かう。
「あの、リュートさん…」
背中からニナがリュートに声をかける。
「ん?どうした?」
「改めてありがとうございます。私だけじゃなくて国も救って頂いて」
「だから気にするなって。俺はやりたいことをしているだけだからな」
再びあゆみをはじめると、今度はクリアが声をかけてくる。
「リュート?次はどこへ向かうの?」
「そうだな…」
下は自国。行くなら左か上だろう。
「行くか…リベンジに」
一番最初に出会った七色の罪竜。翠怠竜の元へ。
「よし、ベルデ王国に向かおう」
「了解!」
「了解ですー」
「わかりました」
こうして、俺たちは翠怠竜にリベンジを果たすべくベルデ王国を目指すのだった。
「この国に男は出入り禁止にしていましたが、まさかそのような方法で国内に侵入してくるとは思いませんでした」
「それで?侵入者である俺にどうしろと?なにかの処罰を受けるのか?」
「いえいえ、国を救ってくださった英雄にそんなことはしません。リュートさん、あなたはロート帝国を内部から崩壊させ、ロート帝国を壊滅させました。その手腕、そして行動力、カリスマ性、全てが尊敬に値します。そこで、リュートさん…いや、リュート王にお願いしたいことがあります」
「何だ?」
「我国と、同盟を結んで頂けませんか?」
「同盟?」
「はい。我が国ヴァイオレットはリュートさんの考えに賛同します。我々も力になりたいのです」
「それはありがたいが、別に俺が王だからと言ってそちらに何か出来るわけじゃないぞ?」
「はい、それも承知の上です。同盟と言ってもそこまで深く考える必要はありません。お互いに何か困った時に助け合う、そんな関係になるというものです」
「まぁそういうことなら断り理由もない。女王様は悪い人ではなさそうだからな」
「ありがとうございます。これからよろしくお願いします、リュートさん」
俺たちの国家フリーダムは隣国のヴァイオレット王国と同盟関係を結んだのだった。
「ていうか、良いのか?俺は災厄の化身じゃなかったのか?」
「私は知っています。あなたはいい心の持ち主だということを。あなたは災厄の化身。しかし、心がある。そんなあなたを信じてみたいんです」
信じると言われて悪い気はしない。ニナの故郷ということもあるし、この国と仲良くしておいて損は無いだろう。
「ここまで足を運んで頂きありがとうございました。今後ともよろしくお願いします」
「わかった」
そして俺たちはヴァイオレット女王の前から去り、城の外へ向かう。
「あの、リュートさん…」
背中からニナがリュートに声をかける。
「ん?どうした?」
「改めてありがとうございます。私だけじゃなくて国も救って頂いて」
「だから気にするなって。俺はやりたいことをしているだけだからな」
再びあゆみをはじめると、今度はクリアが声をかけてくる。
「リュート?次はどこへ向かうの?」
「そうだな…」
下は自国。行くなら左か上だろう。
「行くか…リベンジに」
一番最初に出会った七色の罪竜。翠怠竜の元へ。
「よし、ベルデ王国に向かおう」
「了解!」
「了解ですー」
「わかりました」
こうして、俺たちは翠怠竜にリベンジを果たすべくベルデ王国を目指すのだった。
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