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第6章 隣国との邂逅篇
第73話 紫の女王
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ニアの家にこの国の兵士がやってきた。王直属の兵士といえども兵士はやはり女性だ。
「王の兵士が一体なぜここに?」
「ニナ様、そしてお連れの皆様。女王様が皆様をお呼びです。私に同行していただけますか?」
「わかりました。リューコさんもそれでいいでしょうか?」
「了解した」
王直々の召集などただ事ではないだろう。
「では、私に着いてきてください」
リューコ達は兵士について行く。しばらく歩くと城が見えてくる。今まで見た城の中ではだいぶ小規模だが、それでも立派な城だ。
「どうぞこちらに」
兵士が案内した場所の先の部屋には玉座があり、そこに一人の女性が座っていた。紫色で腰まで伸びた長い髪。すべてを見通してしまいそうな澄んだ瞳。透き通るように艶やかで若々しい肌。男なら誰もが落ちてしまいそうな豊満でグラマラスな体。それを見せつけるように胸元がバックリ空いた高級なドレスを身につけていた。その姿は、正に絶世の美女と呼ぶに相応しい。女王にしては年齢もかなり若そうだ。
「良くぞおいで下さいました。私はメイジー・ヴァイオレット。この国の王をしています」
「何故、女王様が私たちを…」
ニナは女王に対して忌避感があるのかかなり不安そうだ。
「ニナさん、あなたには本当に済まないことをしました。今までのことを私に謝らせてください」
ヴァイオレット女王は突然、謝罪の言葉を述べる。
「私は国を守るために七色の罪竜である紫色竜を封印することにしましたが、封印するには王家の血を引くものが必須だったのです。本来は私がその役をかって出ればよかったのですが、私は小心者でした。怖かったんです。だからニナ、あなたに辛い思いをさせてしまいました。だから謝らせてください。本当にごめんなさい」
一国の王が平民に頭を下げるなどあってはならない事のようだが、この国の女王はそんなことを気にするような人ではないようだ。
「そんな…謝罪なんて…」
突然のことにニナも動揺している。
「そして、リュートさん。紫色竜を討伐して下さり本当にありがとうございました」
女王はリュートに感謝の言葉を述べた。しかし、リュートは気になったことがあった。
「なぜ、名前を?」
リュートはニナ以外の国の住人には名前のことなど話していない。しかし、この女王は今確かにリュートの男性状態の方の名前を呼んだ。
「それは、私の能力『読心』を用いたからです。私の読心は特別に力が強く、見た相手の隠し事などはすべて見透かすことが出来ます」
「何だって…じゃあ俺の正体も?」
「はい。新隣国の新王にして、災厄の化身『黒滅竜』にして、別大陸からの来訪者さん?」
ヴァイオレット女王は既にリュートのことを全て理解していたのだった。
「王の兵士が一体なぜここに?」
「ニナ様、そしてお連れの皆様。女王様が皆様をお呼びです。私に同行していただけますか?」
「わかりました。リューコさんもそれでいいでしょうか?」
「了解した」
王直々の召集などただ事ではないだろう。
「では、私に着いてきてください」
リューコ達は兵士について行く。しばらく歩くと城が見えてくる。今まで見た城の中ではだいぶ小規模だが、それでも立派な城だ。
「どうぞこちらに」
兵士が案内した場所の先の部屋には玉座があり、そこに一人の女性が座っていた。紫色で腰まで伸びた長い髪。すべてを見通してしまいそうな澄んだ瞳。透き通るように艶やかで若々しい肌。男なら誰もが落ちてしまいそうな豊満でグラマラスな体。それを見せつけるように胸元がバックリ空いた高級なドレスを身につけていた。その姿は、正に絶世の美女と呼ぶに相応しい。女王にしては年齢もかなり若そうだ。
「良くぞおいで下さいました。私はメイジー・ヴァイオレット。この国の王をしています」
「何故、女王様が私たちを…」
ニナは女王に対して忌避感があるのかかなり不安そうだ。
「ニナさん、あなたには本当に済まないことをしました。今までのことを私に謝らせてください」
ヴァイオレット女王は突然、謝罪の言葉を述べる。
「私は国を守るために七色の罪竜である紫色竜を封印することにしましたが、封印するには王家の血を引くものが必須だったのです。本来は私がその役をかって出ればよかったのですが、私は小心者でした。怖かったんです。だからニナ、あなたに辛い思いをさせてしまいました。だから謝らせてください。本当にごめんなさい」
一国の王が平民に頭を下げるなどあってはならない事のようだが、この国の女王はそんなことを気にするような人ではないようだ。
「そんな…謝罪なんて…」
突然のことにニナも動揺している。
「そして、リュートさん。紫色竜を討伐して下さり本当にありがとうございました」
女王はリュートに感謝の言葉を述べた。しかし、リュートは気になったことがあった。
「なぜ、名前を?」
リュートはニナ以外の国の住人には名前のことなど話していない。しかし、この女王は今確かにリュートの男性状態の方の名前を呼んだ。
「それは、私の能力『読心』を用いたからです。私の読心は特別に力が強く、見た相手の隠し事などはすべて見透かすことが出来ます」
「何だって…じゃあ俺の正体も?」
「はい。新隣国の新王にして、災厄の化身『黒滅竜』にして、別大陸からの来訪者さん?」
ヴァイオレット女王は既にリュートのことを全て理解していたのだった。
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