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第7章 集いし者篇
第77話 翠怠竜の弱点
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ブレイズにより、有益な情報が開示された。七色の罪竜の圧倒的な力。その竜が持つ力を抑制できる力を持つものがいるという事だ。
「しかし、ブレイズは何故その天敵であるオリアナに従うんだ?」
「まぁ簡単に言えば、居心地がいいからだ。マスターの『寛容』の素質は俺の『憤怒』を包み込んでくれる。だから、俺はマスターの為に戦うと決めたんだ」
「なるほど…ブレイズが同行したのはそういった理由があったのか」
「そして運がいい事にお前の元にはもう一人、素質を持つものがいた訳だ」
「ニナか?」
「そうだ。何故強大な力を持つ七色の罪竜である紫色竜をただの女に封印できたと思う?」
「ニナが素質持ちだからか」
「その通りだ。紫色竜の持つ『色欲』は『純潔』に弱い。彼女は純潔そのものだったんだ。実際戦って見て感じなかったか?何だか今まで見てきたヤツらより弱いと。実際、紫色竜は俺らの中でも最弱だが、それでも国一個を覆すほどの力の持ち主だ。それが、ニナという弱体化の湯に浸かり続け、奴は普段の力が出せなくなっていたんだ。だから、あんなに奴もあっさりやられたんだろう」
「なるほどな…」
「それで、これからリュートが戦おうとしている翠怠竜だが、こいつがこれまた厄介な素質が弱点なんだ」
「厄介?」
「あぁ。奴の弱点の素質を持つものが少ないんだ。純潔の素質を持つものは意外と居る。だが、それ以外の素質は極めて所持者が少ない。人間なんて所詮は自己中心的な奴が多い。しかし、自己中心的な奴じゃなくてもやりたくない事は沢山あるだろ?」
「確かにそうだな」
「奴の『怠惰』の弱点は『勤勉』。何事にも真摯に挑み、自ら進んで学ぶ。そんな気概の持ち主が勤勉の素質を持つ。自分から進んで学び、励もうという人間はかなり少数だとは思わないか?」
「確かに、それはそうかもしれないな」
実際、俺も勉強は嫌いだし、人のことは言えない。
「だから、奴は七色の罪竜の中でも屈指の強さを誇る。弱点がないことはそれだけ自身が有利に戦えるからな。それでもお前は奴に、翠怠竜に挑むのか?今までの戦いはお前の運がよかっただけかもしれないぞ?偶然素質持ちが居たから勝てたのかもしれないしな」
「確かにそうかもしれない。だが、まだ俺が実際に本気で戦って勝てないとは思ってない、諦めるのはその後でもいいだろ?」
「ふっ。リュートならそう言うと思ったぜ。流石はもう一匹の罪竜なだけはあるな」
「だが、もし俺が危なくなったらその時はブレイズ、お前がクリア達を何とかしてくれるよな?」
「あぁ。その時が来ないことを願うが、もしお前が死んでも。三人の面倒は見てやるよ」
「恩に着るぜブレイズ」
こうして、リュートとブレイズの夜は更けていった。
「しかし、ブレイズは何故その天敵であるオリアナに従うんだ?」
「まぁ簡単に言えば、居心地がいいからだ。マスターの『寛容』の素質は俺の『憤怒』を包み込んでくれる。だから、俺はマスターの為に戦うと決めたんだ」
「なるほど…ブレイズが同行したのはそういった理由があったのか」
「そして運がいい事にお前の元にはもう一人、素質を持つものがいた訳だ」
「ニナか?」
「そうだ。何故強大な力を持つ七色の罪竜である紫色竜をただの女に封印できたと思う?」
「ニナが素質持ちだからか」
「その通りだ。紫色竜の持つ『色欲』は『純潔』に弱い。彼女は純潔そのものだったんだ。実際戦って見て感じなかったか?何だか今まで見てきたヤツらより弱いと。実際、紫色竜は俺らの中でも最弱だが、それでも国一個を覆すほどの力の持ち主だ。それが、ニナという弱体化の湯に浸かり続け、奴は普段の力が出せなくなっていたんだ。だから、あんなに奴もあっさりやられたんだろう」
「なるほどな…」
「それで、これからリュートが戦おうとしている翠怠竜だが、こいつがこれまた厄介な素質が弱点なんだ」
「厄介?」
「あぁ。奴の弱点の素質を持つものが少ないんだ。純潔の素質を持つものは意外と居る。だが、それ以外の素質は極めて所持者が少ない。人間なんて所詮は自己中心的な奴が多い。しかし、自己中心的な奴じゃなくてもやりたくない事は沢山あるだろ?」
「確かにそうだな」
「奴の『怠惰』の弱点は『勤勉』。何事にも真摯に挑み、自ら進んで学ぶ。そんな気概の持ち主が勤勉の素質を持つ。自分から進んで学び、励もうという人間はかなり少数だとは思わないか?」
「確かに、それはそうかもしれないな」
実際、俺も勉強は嫌いだし、人のことは言えない。
「だから、奴は七色の罪竜の中でも屈指の強さを誇る。弱点がないことはそれだけ自身が有利に戦えるからな。それでもお前は奴に、翠怠竜に挑むのか?今までの戦いはお前の運がよかっただけかもしれないぞ?偶然素質持ちが居たから勝てたのかもしれないしな」
「確かにそうかもしれない。だが、まだ俺が実際に本気で戦って勝てないとは思ってない、諦めるのはその後でもいいだろ?」
「ふっ。リュートならそう言うと思ったぜ。流石はもう一匹の罪竜なだけはあるな」
「だが、もし俺が危なくなったらその時はブレイズ、お前がクリア達を何とかしてくれるよな?」
「あぁ。その時が来ないことを願うが、もしお前が死んでも。三人の面倒は見てやるよ」
「恩に着るぜブレイズ」
こうして、リュートとブレイズの夜は更けていった。
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