487 / 529
第12章 罪竜と素質解放篇
第159話 分裂の結果
しおりを挟む
泥に包まれた、ローザとデザイア、オリアナとブレイズの四人は無事に元に戻った。
「みんな。体は大丈夫なのか?」
「私は大丈夫よ」
「私もよ」
「私も大丈夫ですー」
「俺も無事だ」
「一体何があったんだ?」
「私たちはこんなことがあったわ」
ローザが、未知の空間で体験したことを詳しく説明する。
「なるほど。それで、デザイアの力はどうなったんだ?」
「それが…」
ローザとデザイアが片手を前に出し、魔力を込めると、二人の手元に金塊が出現した。
「お互い、泥に触れた影響なのか、私の力が二つに分裂したみたい。どうなってるのかは私もわからないわ」
「つまり、二人ともデザイアの能力が共通して使えるようになったと?」
「そう言うことになったわね」
それは素晴らしい戦果だ。俺たちはデザイアの力を失わせることなく、デザイアの力を継承できたという事だ。しかも、ローザも素質解放をすませている。これ以上の戦果は無い。
「そっちはどうだったんだオリアナ?」
「私たちですかー?私たちは…」
オリアナは自ら体験した不思議な現象を余すことなく説明した。
「素質解放が発生しなかった?」
「すみませーん。私、お役に立てなかったみたいですー」
「いやいや、ブレイズと共に無事に戻って来れたんだ。気にする必要は無いよ」
「ありがとうございますー」
「それで、憤怒の力はどうなったんだ?」
「それが…、俺は前のまま力を扱える。そして、マスターも俺の技を使えるようになったはずなんだが、何故だか使えないようだ。何故こうなったかは残念ながら原因不明だ」
「原因不明なのか…」
オリアナの素質解放は発生しなかった。何か力が足りなかったのか、それとも…。
「まぁ。これで後は蒼嫉竜だけになった訳だ」
「じゃあ次の目的は、蒼嫉竜の討伐という事か」
「いよいよ、私の番だね…」
「最後に残った蒼嫉竜は、俺たちの中でも屈指の強敵だ。気を引き締めてかかれよ?」
「そんなことわかっているさ。慢心なんかしないさ」
リュート達は目的も果たしたので、ジョーヌから帰還することにした。
「貴方たち。世話になったわね」
「以前のように竜にはなれないが、王として頑張ってくれ」
「竜の状態なんて醜いだけよ。私は今の姿が一番輝いているわ。だから、竜の姿に未練なんて感じてないわ」
「そうか」
「頑張りなさい貴方たち。この辺りが踏ん張りどころよ」
「応援感謝する。また会おうデザイア」
「そうね」
こうして、リュート達はジョーヌ王国を後にしたのだった。
「みんな。体は大丈夫なのか?」
「私は大丈夫よ」
「私もよ」
「私も大丈夫ですー」
「俺も無事だ」
「一体何があったんだ?」
「私たちはこんなことがあったわ」
ローザが、未知の空間で体験したことを詳しく説明する。
「なるほど。それで、デザイアの力はどうなったんだ?」
「それが…」
ローザとデザイアが片手を前に出し、魔力を込めると、二人の手元に金塊が出現した。
「お互い、泥に触れた影響なのか、私の力が二つに分裂したみたい。どうなってるのかは私もわからないわ」
「つまり、二人ともデザイアの能力が共通して使えるようになったと?」
「そう言うことになったわね」
それは素晴らしい戦果だ。俺たちはデザイアの力を失わせることなく、デザイアの力を継承できたという事だ。しかも、ローザも素質解放をすませている。これ以上の戦果は無い。
「そっちはどうだったんだオリアナ?」
「私たちですかー?私たちは…」
オリアナは自ら体験した不思議な現象を余すことなく説明した。
「素質解放が発生しなかった?」
「すみませーん。私、お役に立てなかったみたいですー」
「いやいや、ブレイズと共に無事に戻って来れたんだ。気にする必要は無いよ」
「ありがとうございますー」
「それで、憤怒の力はどうなったんだ?」
「それが…、俺は前のまま力を扱える。そして、マスターも俺の技を使えるようになったはずなんだが、何故だか使えないようだ。何故こうなったかは残念ながら原因不明だ」
「原因不明なのか…」
オリアナの素質解放は発生しなかった。何か力が足りなかったのか、それとも…。
「まぁ。これで後は蒼嫉竜だけになった訳だ」
「じゃあ次の目的は、蒼嫉竜の討伐という事か」
「いよいよ、私の番だね…」
「最後に残った蒼嫉竜は、俺たちの中でも屈指の強敵だ。気を引き締めてかかれよ?」
「そんなことわかっているさ。慢心なんかしないさ」
リュート達は目的も果たしたので、ジョーヌから帰還することにした。
「貴方たち。世話になったわね」
「以前のように竜にはなれないが、王として頑張ってくれ」
「竜の状態なんて醜いだけよ。私は今の姿が一番輝いているわ。だから、竜の姿に未練なんて感じてないわ」
「そうか」
「頑張りなさい貴方たち。この辺りが踏ん張りどころよ」
「応援感謝する。また会おうデザイア」
「そうね」
こうして、リュート達はジョーヌ王国を後にしたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
この世界、貞操が逆で男女比1対100!?〜文哉の転生学園性活〜
妄想屋さん
SF
気がつけば、そこは“男女の常識”がひっくり返った世界だった。
男は極端に希少で守られる存在、女は戦い、競い、恋を挑む時代。
現代日本で命を落とした青年・文哉は、最先端の学園都市《ノア・クロス》に転生する。
そこでは「バイオギア」と呼ばれる強化装甲を纏う少女たちが、日々鍛錬に明け暮れていた。
しかし、ただの転生では終わらなかった――
彼は“男でありながらバイオギアに適合する”という奇跡的な特性を持っていたのだ。
無自覚に女子の心をかき乱し、甘さと葛藤の狭間で揺れる日々。
護衛科トップの快活系ヒロイン・桜葉梨羽、内向的で絵を描く少女・柊真帆、
毒気を纏った闇の装甲をまとう守護者・海里しずく……
個性的な少女たちとのイチャイチャ・バトル・三角関係は、次第に“恋と戦い”の渦へと深まっていく。
――これは、“守られるはずだった少年”が、“守る覚悟”を知るまでの物語。
そして、少女たちは彼の隣で、“本当の強さ”と“愛し方”を知ってゆく。
「誰かのために戦うって、こういうことなんだな……」
恋も戦場も、手加減なんてしてられない。
逆転世界ラブコメ×ハーレム×SFバトル群像劇、開幕。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる