異世界を統べるのは人ではなく竜だ

1ta

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第15章 闇との決戦篇

第195話 闇の奇襲

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 各門にてそれぞれが暗黒四天王を撃破した。

 「随分あっさりだったな」

 「…」

 「サレナさん?どうかしましたかー?」

 「確かにブレイズ様の言うようにあっさりでしたわ…。まるで、本気で戦っていないような…」

 「「!?」」

 サレナとブレイズは咄嗟に神樹クローロンの方へ振り返る。それと同時期に、安全なはずの街から煙が上がっていた。

 「やられましたわね」

 「こっちはあくまで時間稼ぎか!」

 サレナ達がまだ暗黒四天王と退治していた頃、街の中のある一点の空間が歪む。

 「ご苦労、ズワ」

 その空間に現れたのは暗黒四天王の四人と闇の使いだった。

 「はっ。ありがたきお言葉。奴らは私の能力、転移トランスファーを知りませんから奇襲はおまかせください!」

 「奴らはアテルが作り出した幻影ミラージュの相手をしているだろう」

 「はいィ!私の幻影は完璧ィ!見破ることは不可能ゥ!」

 そんな会話をしていると、何者かが闇の使いたちの元へ現れる。

 「さすがは大予言者だ。場所まで正確に当てるとは」

 「私の妻ですからね」

 「何?惚気?今聞く気はないわよ」

 そこに現れたのは、アイザック、ライアン、デザイアの三人の王だった。

 「む?どうやら、大予言者なるものの仕業で私たちの奇襲が予測されていたようですね」

 「まぁ今の貴様らならば取るに足らん存在だろう」

 「はいィ!」

 「闇の使い様はお先にお進み下さい!」

 「通すと思うか?」

 「いや、闇の使い様の邪魔はさせない!」

 アイザックとアグノラがぶつかる。その隙に闇の使いは忽然と姿を消した。

 「チッ!逃がしたか!」

 「間抜けな王達だ。貴様らもここで終わらせてやろう!」

 「「「「魔人化デモニゼーション!」」」」

 暗黒四天王の四人は同時に魔人化する。

 「ほう…。どうやらこいつは骨が折れそうだな」

 「こっちは一人少ないですからね」

 「でも、負けないわ。そうでしょアイザック王?」

 「その通りだ美しき女王。暗黒四天王!貴様らにひとつ教えてやろう!」

 「何だ?」

 「いつ俺たちが本気を出した?」

 次の瞬間、アテルの腕は切り裂かれていた。

 「速っ…」

 「守護隔離ガーディアン・アイソレーション!」

 暗黒四天王四人とアイザックが立方体の障壁の中へ隔離される。

 「こいつは…」

 「貴様は間抜けか?自ら四対一の状況にするとは!」

 「その方が何かと都合がいいからな」

 「金の武装ゴールド・アームス

 アイザックの体に鎧、右手に剣、左手に槍、頭に兜が装備された。もちろん全て金ピカだ。

 「さぁ存分にやるといいわ。援護は任せなさい」

 「さぁやろうか闇の者共!」

 暗黒四天王と王達の戦いが始まる。
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