転生したら、最低の悪女でしたが死にたくないので頑張ります

黒幸

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2 渋い声で喋るメンフクロウは全く、可愛くない

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「ああああああ」

 とても嫌な夢を見た。
 そのせいか、変な声を上げて飛び起きた私は悪くない。
 ううん。
 飛び起きたは言い過ぎ?
 正確には飛び起きようとした。
 だけど、できなかった。
 どうなっているの?

 体が重い。
 まるで自分の体ではないみたい……。
 いや、まさか。
 そう思って、ようやく体を起こしたら、妙な生き物と目が合った。

「あっ」
「うぉおじょうちゃぁぁん」

 暖炉の前に佇んでいたソレは多分、メンフクロウなんだと思う。
 多分としか言えないのは大きさが思ったよりも小さいのと色合いのせいだ。
 メンフクロウは白い羽毛のはず。
 でも、ソレは違った。
 全体は森みたいな緑色の羽毛でところどころに派手な黄金の飾り毛。
 言い方は悪いけど、ちょっと毒々しい色合いをしている。

 しかも喋った。
 結構年配の男性の声で妙に渋いイケボなのが何か、嫌な感じ。
 おまけに凄くねちっこい喋り方をする。

「よおおおやぁぁあく、お目覚めくわぁぁ。うぉおじょうちゃぁん」
「お嬢ちゃんって、呼ばれるような年齢じゃないんだけど……? ん?」

 その時、何の気は無しに見てしまった。
 暖炉の上に飾られていた金属製の鏡のように磨かれた皿を……。
 まるで鏡みたいだったから、私の顔が薄らと写り込んだ。

 やや赤みがかった薄い色合いの金髪。
 え? 金髪?
 この色合いって、ストロベリーブロンドじゃないの?
 頭の中でクエスチョンマークが、それはもうたくさん飛んでいる。
 それに顔が丸い。
 色が抜けるように白いのでまんまるのおもちみたい。
 ビックリ眼になっている目は空の色だ。
 あまりにきれいなので宝石みたいだけど、これは私の顔じゃない。
 私の髪と目は特に変哲の無い黒だ。
 ザ・日本人なんだし……。

「こ、こ、これはどうなってるの!?」
「すぉおおれはわぁあれが説明しよおおう」

 選択の有無はないわね。
 胃がキリキリしそうだけど、我慢するしかない。
 
「すぉぉ。わぁれは! わぁああれこそはぁぁぁ! 偉大なぁぁぁるぅううアンドラスでぇええあぁぁるう」
「あー、はいはい」

 人間の脳って、意外なほどに都合よくできているのだと感心した。
 あまりにも混乱して、逃げ出したくなるような事を聞いちゃうとキャパオーバーで思考が停止するらしい。

 アンドラスと名乗るメンフクロウもどきが語った内容はそれほどに衝撃的なものだった。
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