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17 十三歳になりました。世はなべて事もなし
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いつの間にやら、十三歳の誕生日を迎えた。
二年前は大変だった。
婚約者を名乗る優柔不断な男の子が現れて、妹を名乗るやかましい女の子が現れたのだから。
充実しつつも実に騒々しい日々が続いた。
シエロ・フェーゴ。
彼の地位は婚約者どころか、婚約していたかどうかもあやふやな関係だった訳で不安定だった。
私の死なないで長く生きる壮大な計画において、圧倒的に足りないのは戦力だ。
それも信頼できて、裏切らないで忠実に働く戦力。
ここが重要になる。
ならば、シエロを貴重な戦力にすべく利用すればいいじゃない?
優柔不断で流されやすい性格だから、強気で当たると実によく動いてくれる。
しっかりと鍛えれば、どうにかなりそうな気がする。
いや、なってもらわないと困るけど。
「どうにかなると思う?」
この二年間、ぼっとしていた訳ではない。
貴重かつ強力な戦力である『鷹(アルコン)隊』のメンバー捜索を続けていたけど、結果は出ていない。
捜索範囲を広げるか、対象を変える必要を迫られていた。
そんな中、ひょんなことから知り合いになって、友人と呼べる存在ができた。
それがヴィーことヴァニーとクロミアだった。
「筋は悪くないと思うよ」
そう返すのは小柄で小動物みたいな愛らしさに溢れたヴィーだ。
私よりも二歳下の割に声はハスキーだけど、きらきらと陽光で煌くきれいなハニーブロンドの長い髪と夏の青空を映したような澄んだ青い瞳が印象的な可愛い女の子。
でも、見た目の割に行動的でアクティブな性格をしていて、動きやすいようにと考えて、いつもショーパンを穿いている。
「そう? もっと鍛えないと……」
逆に否定的な返しをするのはクロミア。
年齢は私と同じなのに落ち着いていて、大人っぽい子なのだ。
あまりにも抑揚がなくて、感情表現も希薄だからヴィーとは対照的だった。
見た目も対照的で光線の加減で闇色に煌く、パープルブロンドに青いガラス玉のような瞳。
いつも着ている服が濃いパープルのロングドレスだから、余計に落ち着いて見える。
「そうよね。シエロにはもうちょっと頑張ってもらわないといけないかなぁ」
「うん」
「そう」
私達の視線の先には広い庭で鬼教官のしごきを受けて、へばってるシエロがいる。
進歩はしているけど、それほど進んでないのでダイエット停滞期みたいなもの?
一年はちょっと長い気がするけど。
私のダイエットはあれから停滞することなく、順調でとりあえず、ルックスは完成した。
それに比べると進捗なさすぎるとも言える。
でも、シエロは案外、憎めない子でそれとなく期待もしているのだ。
どうもこれはイケメンに弱かった母親の遺伝子が影響してるんじゃないかと睨んでいる……。
「世の中、うまくいかないもんよね」
「そんなもんだって。にゃははは」
「…………」
私がそう嘆きたくなるのも理由がある。
シエロは十五歳になって、そろそろ結果が出てきてもいいはずなのに一向に成果が上がらない。
期待していただけに裏切られた感じがする。
ところがそれで話が終わらない。
全く、期待していなかった方が結果を出しちゃってるのだ。
そう。
異母妹のプレアディだ。
「あぁ、お姉ちゃん? これ、調査結果だよ」
「もう終わったの? 相変わらず、早いわね」
「アディちゃんにかかれば、こんなものよ」
彼女の名前は言いにくいので愛称をそのまま、名にさせた。
プレアか、プルか、アディか。
さぁ、どれがいい? って選択の自由を与えた私は多分、優しいはず?
彼女が選んだのはアディ。
呼びやすくなったのはいいけど、相変わらず、反抗的で生意気な妹ではある。
でも、それほど嫌いにはなれないどころか、むしろ好ましく思いつつ自分がいる。
前世で叔父しか親族がいなかったせいか、年下の妹という存在に心の拠り所を見つけてしまったのかもしれない。
彼女は無知で我儘な女の子だったけど、それは周囲の状況がそうさせていただけと判断した。
要は環境がよろしくないから、歪んだ考えを持ってしまったんだろう。
そもそもが妹ではあるけど、継げる可能性がミリもないのだと普通に考えると分かるはずなのに変な小説の影響を受けすぎじゃないだろうか。
どうも話を聞くとアディの母親が、どっぷりと小説の妄想に浸った電波な人だったみたい。
母親しか家族のいなかったアディが母親の影響を受けないはずがなく……。
そりゃ、勘違いでざまぁを仕掛けようとしてくる訳よね。
三つ子の魂百までだから、その妄想癖は簡単に抜けないらしい。
未だに頭を撫でようとすると「やめるにゃー」と毛を逆立てる子猫みたいな反応をするけど、それも逆に可愛いと思ってる。
二年前は大変だった。
婚約者を名乗る優柔不断な男の子が現れて、妹を名乗るやかましい女の子が現れたのだから。
充実しつつも実に騒々しい日々が続いた。
シエロ・フェーゴ。
彼の地位は婚約者どころか、婚約していたかどうかもあやふやな関係だった訳で不安定だった。
私の死なないで長く生きる壮大な計画において、圧倒的に足りないのは戦力だ。
それも信頼できて、裏切らないで忠実に働く戦力。
ここが重要になる。
ならば、シエロを貴重な戦力にすべく利用すればいいじゃない?
優柔不断で流されやすい性格だから、強気で当たると実によく動いてくれる。
しっかりと鍛えれば、どうにかなりそうな気がする。
いや、なってもらわないと困るけど。
「どうにかなると思う?」
この二年間、ぼっとしていた訳ではない。
貴重かつ強力な戦力である『鷹(アルコン)隊』のメンバー捜索を続けていたけど、結果は出ていない。
捜索範囲を広げるか、対象を変える必要を迫られていた。
そんな中、ひょんなことから知り合いになって、友人と呼べる存在ができた。
それがヴィーことヴァニーとクロミアだった。
「筋は悪くないと思うよ」
そう返すのは小柄で小動物みたいな愛らしさに溢れたヴィーだ。
私よりも二歳下の割に声はハスキーだけど、きらきらと陽光で煌くきれいなハニーブロンドの長い髪と夏の青空を映したような澄んだ青い瞳が印象的な可愛い女の子。
でも、見た目の割に行動的でアクティブな性格をしていて、動きやすいようにと考えて、いつもショーパンを穿いている。
「そう? もっと鍛えないと……」
逆に否定的な返しをするのはクロミア。
年齢は私と同じなのに落ち着いていて、大人っぽい子なのだ。
あまりにも抑揚がなくて、感情表現も希薄だからヴィーとは対照的だった。
見た目も対照的で光線の加減で闇色に煌く、パープルブロンドに青いガラス玉のような瞳。
いつも着ている服が濃いパープルのロングドレスだから、余計に落ち着いて見える。
「そうよね。シエロにはもうちょっと頑張ってもらわないといけないかなぁ」
「うん」
「そう」
私達の視線の先には広い庭で鬼教官のしごきを受けて、へばってるシエロがいる。
進歩はしているけど、それほど進んでないのでダイエット停滞期みたいなもの?
一年はちょっと長い気がするけど。
私のダイエットはあれから停滞することなく、順調でとりあえず、ルックスは完成した。
それに比べると進捗なさすぎるとも言える。
でも、シエロは案外、憎めない子でそれとなく期待もしているのだ。
どうもこれはイケメンに弱かった母親の遺伝子が影響してるんじゃないかと睨んでいる……。
「世の中、うまくいかないもんよね」
「そんなもんだって。にゃははは」
「…………」
私がそう嘆きたくなるのも理由がある。
シエロは十五歳になって、そろそろ結果が出てきてもいいはずなのに一向に成果が上がらない。
期待していただけに裏切られた感じがする。
ところがそれで話が終わらない。
全く、期待していなかった方が結果を出しちゃってるのだ。
そう。
異母妹のプレアディだ。
「あぁ、お姉ちゃん? これ、調査結果だよ」
「もう終わったの? 相変わらず、早いわね」
「アディちゃんにかかれば、こんなものよ」
彼女の名前は言いにくいので愛称をそのまま、名にさせた。
プレアか、プルか、アディか。
さぁ、どれがいい? って選択の自由を与えた私は多分、優しいはず?
彼女が選んだのはアディ。
呼びやすくなったのはいいけど、相変わらず、反抗的で生意気な妹ではある。
でも、それほど嫌いにはなれないどころか、むしろ好ましく思いつつ自分がいる。
前世で叔父しか親族がいなかったせいか、年下の妹という存在に心の拠り所を見つけてしまったのかもしれない。
彼女は無知で我儘な女の子だったけど、それは周囲の状況がそうさせていただけと判断した。
要は環境がよろしくないから、歪んだ考えを持ってしまったんだろう。
そもそもが妹ではあるけど、継げる可能性がミリもないのだと普通に考えると分かるはずなのに変な小説の影響を受けすぎじゃないだろうか。
どうも話を聞くとアディの母親が、どっぷりと小説の妄想に浸った電波な人だったみたい。
母親しか家族のいなかったアディが母親の影響を受けないはずがなく……。
そりゃ、勘違いでざまぁを仕掛けようとしてくる訳よね。
三つ子の魂百までだから、その妄想癖は簡単に抜けないらしい。
未だに頭を撫でようとすると「やめるにゃー」と毛を逆立てる子猫みたいな反応をするけど、それも逆に可愛いと思ってる。
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