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18 アディという名の妹
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シエロの教育はサテレス叔父さんに一任している。
あの人、私はやたらと甘やかして気持ち悪いくらいだけど……。
実は氷の貴公子とか、ジャックナイフみたいな怖いあだ名があって、厳しい人なのだ。
私に甘いだけでそれ以外には冷徹そのものだからね?
だから、鬼教官そのもので訓練も地獄のトレーニングみたい。
停滞期に入っているとはいえ、あのトレーニングについていってるだけ十分頑張ってるとも言える。
後は結果を出してってことで。
「ねぇ、アディ。これは本当なの?」
「何よ、お姉ちゃん。あたしの情報が間違ってると?」
結果が出ていないシエロと比べて、圧倒的なまでに結果を出しているのがアディだった。
二人とも薄らとだけどプラッツの血は引いてる。
当然、鍛えたら、現場で結果を出してくれるものだと信じてた。
そう。
シエロは確かにその素質が微かではあってもある。
だから、叔父さんに任せた。
素質を伸ばせるか、伸ばせないかはシエロ次第だし、叔父さんがいい先生だったらいいんだけど。
どうなるのかは分からない。
何しろ、『鋼鉄の聖女』にシエロなんてキャラいなかったから、読めないのだ。
逆にアディには一切、素質がなかった。
ただ、それは現場で結果を出す素質ってこと。
体を動かす点に関しては致命的に才能がないみたい。
走るとわざとらしく転んで、「あぁ~ん、痛いよぉ」って泣く振りをしながら、指の隙間からこちらを窺ってくる始末だし。
そうなのだ。
彼女は体を動かす方に才能がない代わりに頭の回転が早い。
ずる賢いとか、あざといとか。
地頭がいいのに加えて、処理能力と分析能力が高いみたい。
これも才能だし、一種の天才だと思う。
そこでアディには才能を伸ばす為、学習の機会を与えた。
彼女には知恵があって賢いかもしれない。
でも、ソレに伴う知識が欠けていた。
補うには勉強させるしかない。
幸いなことにアディはこれまで学ぶ機会を与えられていなかっただけで、学ぶことに積極的だった。
もっともここには打算が働いていて、頭が良くなれば、私を追い落とせると考えたのかもしれない。
どうも勉強が進むにつれて、現実というものを理解してきたみたいだけど。
そして、二年も勉強した結果、アディは才能を開花させたのだ。
だから、プラッツの情報網を一手に扱う監督官となってもらった。
これは勿論、私の一存ではなくて。
叔父さんと協議して、アディの能力を認めたうえで異存なく、承認されたって訳。
それでアディが『鷹(アルコン)隊』のメンバーに関する情報を収集したところ、判明したのが……。
「孤児院や貧民街ねぇ」
「そうよ? あたしはそういうところで育ったから、知ってる。葉を隠すなら森の中なのよ」
「なるほどね。うん、分かったわ」
確かにアディは成長してる。
二年前は人を利用することでしか、何もできなかった子が今は一人で成し遂げられるようになったんだから、立派なものだ。
でも、うかうかしてると寝首を掻かれるかも、なんて危機感や焦燥感はない。
意外にも彼女との間に不確かではあるものの、絆らしきものが生まれてるから。
これは単なる共通認識によるものだから、安定性には欠けるものだけど、死にたくないと思う生存本能は生物にとって、かなり重要なんだろう。
私とアディは死にたくない。
だから、生きる為に手を取り合ったら、案外悪くなかった。
ただ、それだけのことなのだ。
しかし、半分しか血の繋がりが無い妹のことをそれなりに気に入って、好きになってきたのは事実……。
このままの関係が続いてくれたらいいのにと願う反面、『鋼鉄の聖女』を知っているだけにそうならないのかもしれないと諦めも入ってくる。
そこにアディなんて子はいなかったのだから……。
あの人、私はやたらと甘やかして気持ち悪いくらいだけど……。
実は氷の貴公子とか、ジャックナイフみたいな怖いあだ名があって、厳しい人なのだ。
私に甘いだけでそれ以外には冷徹そのものだからね?
だから、鬼教官そのもので訓練も地獄のトレーニングみたい。
停滞期に入っているとはいえ、あのトレーニングについていってるだけ十分頑張ってるとも言える。
後は結果を出してってことで。
「ねぇ、アディ。これは本当なの?」
「何よ、お姉ちゃん。あたしの情報が間違ってると?」
結果が出ていないシエロと比べて、圧倒的なまでに結果を出しているのがアディだった。
二人とも薄らとだけどプラッツの血は引いてる。
当然、鍛えたら、現場で結果を出してくれるものだと信じてた。
そう。
シエロは確かにその素質が微かではあってもある。
だから、叔父さんに任せた。
素質を伸ばせるか、伸ばせないかはシエロ次第だし、叔父さんがいい先生だったらいいんだけど。
どうなるのかは分からない。
何しろ、『鋼鉄の聖女』にシエロなんてキャラいなかったから、読めないのだ。
逆にアディには一切、素質がなかった。
ただ、それは現場で結果を出す素質ってこと。
体を動かす点に関しては致命的に才能がないみたい。
走るとわざとらしく転んで、「あぁ~ん、痛いよぉ」って泣く振りをしながら、指の隙間からこちらを窺ってくる始末だし。
そうなのだ。
彼女は体を動かす方に才能がない代わりに頭の回転が早い。
ずる賢いとか、あざといとか。
地頭がいいのに加えて、処理能力と分析能力が高いみたい。
これも才能だし、一種の天才だと思う。
そこでアディには才能を伸ばす為、学習の機会を与えた。
彼女には知恵があって賢いかもしれない。
でも、ソレに伴う知識が欠けていた。
補うには勉強させるしかない。
幸いなことにアディはこれまで学ぶ機会を与えられていなかっただけで、学ぶことに積極的だった。
もっともここには打算が働いていて、頭が良くなれば、私を追い落とせると考えたのかもしれない。
どうも勉強が進むにつれて、現実というものを理解してきたみたいだけど。
そして、二年も勉強した結果、アディは才能を開花させたのだ。
だから、プラッツの情報網を一手に扱う監督官となってもらった。
これは勿論、私の一存ではなくて。
叔父さんと協議して、アディの能力を認めたうえで異存なく、承認されたって訳。
それでアディが『鷹(アルコン)隊』のメンバーに関する情報を収集したところ、判明したのが……。
「孤児院や貧民街ねぇ」
「そうよ? あたしはそういうところで育ったから、知ってる。葉を隠すなら森の中なのよ」
「なるほどね。うん、分かったわ」
確かにアディは成長してる。
二年前は人を利用することでしか、何もできなかった子が今は一人で成し遂げられるようになったんだから、立派なものだ。
でも、うかうかしてると寝首を掻かれるかも、なんて危機感や焦燥感はない。
意外にも彼女との間に不確かではあるものの、絆らしきものが生まれてるから。
これは単なる共通認識によるものだから、安定性には欠けるものだけど、死にたくないと思う生存本能は生物にとって、かなり重要なんだろう。
私とアディは死にたくない。
だから、生きる為に手を取り合ったら、案外悪くなかった。
ただ、それだけのことなのだ。
しかし、半分しか血の繋がりが無い妹のことをそれなりに気に入って、好きになってきたのは事実……。
このままの関係が続いてくれたらいいのにと願う反面、『鋼鉄の聖女』を知っているだけにそうならないのかもしれないと諦めも入ってくる。
そこにアディなんて子はいなかったのだから……。
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