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終幕
30 メリーとハリーII
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ハリーは人狼(ルー・ガルー)の混血児だと言われていたし、自分でもそう思っていたみたいだけど……。
今回の事件で意外な事実が分かった。
何のことはない。
人狼の力が実は呪いだったのだ。
どうやら母親が妊娠している時に人狼の呪いを受けたのではないかというのが専門家の見立てだった。
呪いが母親から胎児に伝染したのだ。
銀色の髪と黄玉の瞳で生まれた我が子の姿に恐れと怯えを抱いて、捨てられた。
これが真相なのだろう。
もっとも彼の人生を大きく狂わせた呪いが、あの一件でほぼ消えたみたい。
ハリーが人と異なる圧倒的な力を発揮できなくなったのは、そのせいなのだ。
怪我の後遺症が原因かと思ったら、まさかの結果だった。
当初はハリーも落ち込んでいた。
呪いのせいで捨てられたけれど、今の自分があるのは呪いのお陰だと言い切れるハリーは凄いと思う。
いくら考えても親の顔を思い出すことすらできない。
会ったら、言いたいことだってある。
でも、恨みはないとも言ってた。
彼は不器用で偶に空気が読めなくて、デリカシーにも欠けたところがある。
それでも根本は優しくて、気遣いできるし、男らしい。
こんな頼りになる人が身近にいた記憶はない。
そのせいか、彼はなぜか輝いて見えるのだ。
「でも、不思議よね」
「何が?」
「呪いが消えたのに変わってないでしょう?」
「え?」
本人は分かってないみたい。
いくら周囲にバレないよう髪と目の色を地味な物に変えていると言っても消せないものがある。
そう。
ハリーはとてもイケメンなのだ。
学園で一番は恐らく、シルヴェスター殿下で間違いないだろう。
国宝級イケメンの二つ名は伊達ではなく、あの人当たりの良さもある。
でも、ハリーは自覚してないだけでかなり、イケていると思う。
それともこれは単なる贔屓目で見ているだけなのだろうか。
正直、私にもよく分からない。
「まぁ、生きているのだから、それでいいと思うわ」
「そうだな。うん。そうだ。メリーさんのお陰だぜ」
「だーからー、メリーにさんを付けないでって、言ってますよね?」
「そーりーそーりー」
おどけて見せるハリーの様子に安心した。
ようやく日常が戻って来たのだと実感できる。
卒業までこのまま、何も無ければいいのに。
得てして、そういう細やかな望みが高望みで終わることが多いと思い知ることになる。
好事魔多しだ。
ここまでノーマークになっていたあの子が残っていることを忘れていたのだから……。
今回の事件で意外な事実が分かった。
何のことはない。
人狼の力が実は呪いだったのだ。
どうやら母親が妊娠している時に人狼の呪いを受けたのではないかというのが専門家の見立てだった。
呪いが母親から胎児に伝染したのだ。
銀色の髪と黄玉の瞳で生まれた我が子の姿に恐れと怯えを抱いて、捨てられた。
これが真相なのだろう。
もっとも彼の人生を大きく狂わせた呪いが、あの一件でほぼ消えたみたい。
ハリーが人と異なる圧倒的な力を発揮できなくなったのは、そのせいなのだ。
怪我の後遺症が原因かと思ったら、まさかの結果だった。
当初はハリーも落ち込んでいた。
呪いのせいで捨てられたけれど、今の自分があるのは呪いのお陰だと言い切れるハリーは凄いと思う。
いくら考えても親の顔を思い出すことすらできない。
会ったら、言いたいことだってある。
でも、恨みはないとも言ってた。
彼は不器用で偶に空気が読めなくて、デリカシーにも欠けたところがある。
それでも根本は優しくて、気遣いできるし、男らしい。
こんな頼りになる人が身近にいた記憶はない。
そのせいか、彼はなぜか輝いて見えるのだ。
「でも、不思議よね」
「何が?」
「呪いが消えたのに変わってないでしょう?」
「え?」
本人は分かってないみたい。
いくら周囲にバレないよう髪と目の色を地味な物に変えていると言っても消せないものがある。
そう。
ハリーはとてもイケメンなのだ。
学園で一番は恐らく、シルヴェスター殿下で間違いないだろう。
国宝級イケメンの二つ名は伊達ではなく、あの人当たりの良さもある。
でも、ハリーは自覚してないだけでかなり、イケていると思う。
それともこれは単なる贔屓目で見ているだけなのだろうか。
正直、私にもよく分からない。
「まぁ、生きているのだから、それでいいと思うわ」
「そうだな。うん。そうだ。メリーさんのお陰だぜ」
「だーからー、メリーにさんを付けないでって、言ってますよね?」
「そーりーそーりー」
おどけて見せるハリーの様子に安心した。
ようやく日常が戻って来たのだと実感できる。
卒業までこのまま、何も無ければいいのに。
得てして、そういう細やかな望みが高望みで終わることが多いと思い知ることになる。
好事魔多しだ。
ここまでノーマークになっていたあの子が残っていることを忘れていたのだから……。
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