くろいやつのくろいつらつらですわ～

黒幸

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くろいゆきに影響を与えた小説

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　皆様、ごきげんようですわ～。

　小さい頃から、妖怪とか、悪魔のなんたら辞典みたいなのが好きで読んでましたの。
　学級図書にあった水木しげる先生の本が影響した気がしますのよね。

　それなのにお化け屋敷でも目を閉じている系の怖がりですの。
　読むのはいいけど、怖くて寝る時に天井が気になる、という矛盾振りですわ～。
　おハーブ生えすぎて、草刈り機が必要ですわね。
　ただ、水木先生のは漫画ですから、小説ではないですわ。
　今回は違う話ですわ～。

　それから、図書室で漫画日本の歴史みたいなタイトルを読破した記憶もありますのよ。
　結構、強烈に記憶に残っているみたいで多少は勉強の役にも立ったと思いますの。
　国語と歴史だけは成績が良かったですもの。
　体育？　そのような単語は私の辞書にないですわ～。

　夏目漱石、芥川龍之介、太宰治といった日本の文豪に海外の文豪の作品も読みましたけど、影響を受けるというほどではなかった気がしますわ。
　そういえば、クリスチャンではないのですけど聖書や子供向けの新約聖書も読んで少なからぬ影響を受けてますの。
　神様を信じているとかではないけど、アホの子ですから。
　宗教学概論で牧師さんの講義を聞いて、すんなりと信じちゃいましたのよ。
　これもおハーブですわ～。

　はい、それでは本題ですわね。
　影響を受けることになる作品と出会ったのは高校生の頃ですわ。
　元々、私は病弱でしたから、原因不明で四十度以上の高熱が出たり、呼吸器を病んだりしていたことがありますの。
　それでも短期の入院であって、長期はなかったですわ。
　そんな中、初のストレスを感じる長い入院生活を迎えたのが高校の頃だったのですわ～。
　現在は携帯ゲーム機やスマホで暇つぶしが出来ますでしょう？
　当時、そんな物はありませんでしたのよ。
　具合が悪いし、学校を大義名分で休めると病院に行ったら、『はい、入院ね』で有無を言わさずでしたの。
　用意をしてから、入院ではないんですもの。

　そうなると暇を潰すには本を読むくらいしかないですわ～！
　TVを見るのもタダではありませんのよ？
　節約ですわ～。
　そして、出会ったのが水野良先生の『ロードス島戦記』でしたの。
　騎士に憧れる善良で勇敢だけど、無鉄砲なところがあって、どことなく危なっかしい青年パーンが幾多の冒険を経て、世界を救う英雄になっていく冒険譚。
　アニメ化もされましたし、ものすごく売れた作品ですから、多分知っておられるどころではないと思いますのよ。
　読んだ方も多いのではなくって？
　日本のヒロイックファンタジーの元祖といっても過言ではない作品ですわ。
　当然、はまりましたのよ。
　入院中に全巻を読破ですわ。
　元々、微妙にミーハー要素が強かった私ですもの。
　影響を受けまくりなのですわ～。
　五色の魔竜とか、魔剣ソウルクラッシュとか、心が惹かれる要素しか、ありませんもの！？

　影響を受けたのはロードスだけではありませんのよ？
　歴史物にも心を動かされましたの。
　陳舜臣先生の『諸葛孔明』で孔明先生の信者になりましたわ！
　藤本ひとみ先生の『令嬢たちの世にも恐ろしい物語』や塩野七生先生の『チェーザレ・ボルジア』にも影響を受けましたわね。
　それ以上に影響を受けたのが北方謙三先生の『破軍の星』ですわ～。
　暇潰しに買うくらいのノリで偶然、本屋さんで手に取りましたの。
　ところがはまりましたわ。
　主人公は鎌倉末期から室町初期に実在した貴族であり、武人であった北畠顕家。
　いわゆる戦記物なのですけど、彼は二十一歳という若さで戦場に散った悲劇の貴公子。
　もうかっこいい要素しかないですわ～。
　涼やかな美貌の貴公子が東北の武士と心を通わし、悲劇につながると分かっていながらも歩みを止めることなく、華麗かつ壮烈に散っていく。
　読んだ方は絶対、北畠顕家ファンになりますわ～！
　多分……ですけど。

　追加でもう一冊ですわ～。
　ゴードン・R・ディクスン先生の『ドラゴンになった青年』ですのよ。
　これも偶然、出会った作品で探していた訳ではありませんの。
　偶々、手に取っただけですけど、印象が強かったですわ。
　偶々の理由がドラゴンが好きなのでドラゴンの図鑑みたいなムックを買ったのですけど……。
　『ドラゴンになった青年』が紹介されてましたのよ。
　内容に興味があったので買ってみたら、見事に大当たりでしたわ～。

　現代では異世界転移や転生が流行ってますでしょう？
　ジャンルとして確立・一般化していますけれど、結構、古い時代(ファンタジー黎明期)にこの作品は異世界に飛んでますのよ。
　主人公の青年ジムは恋人を救出すべく、異世界へと旅立つのです、そこはSF的な科学要素で神様がどうのというお話ではありませんの。
　おまけに飛んだ先の異世界でジムが憑依することになったのは何とドラゴン！

　そんな出だしなのですけど、この主人公＝ドラゴンが由緒正しき血筋のドラゴンでありながら、とんだ落ちこぼれでしたのよ。
　落ちこぼれという理由はドラゴンらしからぬ優しすぎる性格のせいなんですけど。
　そんな落ちこぼれのドラゴン・ゴーバッシュとなったジムが慣れない異世界に苦労しながらも恋人を助けようと冒険するのですが、その旅で落ちぶれた沼ドラゴンと出会い、友人や仲間とともに成長していく物語ですわ～。
　面白い要素は『ドラゴンはなぜ騎士にランスで殺されるのか？』『ランスを見るとなぜか分からないが自分から刺さりにいってしまうんだ』というコメディなノリもありますのよ？
　読みやすく、勇気や優しさを訴える児童文学的な面もあるので興味のある方は是非、いかがかしら？

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