くろいやつのくろいつらつらですわ~

黒幸

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くろいゆきの語る間違っているかもしれないロードス島戦記

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 皆様、ごきげんようですわ~。

 今回、取り上げるのは『ロードス島戦記』について、ですわ!
 やっちゃん(^-^)ノ様のところの感想で話題に上がったので、私の記憶が正しければというあやふやな記憶を基にして、ロードスについての簡単な説明をしたいと思いますの。

 ロードス島は後に『ロードスの騎士』の称号を名乗る自由騎士パーンという英雄とその隣に立つパートナーであるハイエルフのディードリットの英雄譚であることはよく知られていると思いましてよ。

 でも、この物語は神々が世界に実在したという神話の時代から、練られているので実はロードス島自体も曰くのある舞台ですの。
 神々は光と闇の陣営に分かれて、争いになっているのですけど、そのリーダーになっているのが兄弟神である光のファリスと闇のファラリス。
 そして、参戦していた光側の大地母神マーファと闇側の死の女神カーディスが相討ちになって、倒れたとされる地こそ、ロードス島なのですわ。

 それゆえに『呪われた島』などという名でも呼ばれる不思議な島なのですけど、あの世界ではファリス、ファラリスの弟神をリーダーとするあまり、力の強くない神々が流れ着き、獣と結びつき、神獣となって独自の世界観を作り上げた『クリスタニア』というのもありますのよ?
 実はこのクリスタニアにロードス島に出てくるとある有名な人物が流れ着いたりもするので微妙にシンクロしてますの。

 ではロードス島に話を戻しますわ。
 ロードスは古代王国時代というのがあって、この時代には古代魔法を使う貴族階級により現代人の先祖が蛮族として、虐げられていたのです。
 この古代王国は相当に強い力を持っていたらしく、アーティファクトで五色の魔竜と呼ばれるエンシェントドラゴンを従えていたり、高い文化を誇っていたりと栄えてはいましたのよね。
 でも、ある日、そのバランスが崩れて、魔法の力を思ったように出せなくなり、蔑んでいた蛮族の手によって、古代王国は滅びましたの。

 この古代王国に存在した貴族の女性カーラがロードス島のもう一人の主人公とも言うべき人物ですわ。
 彼女は付与――エンチャントの魔法に長けた人で貴族に珍しく、マーファを信奉する差別意識の無い優しい女性だったのですが、彼女も災禍を免れることは出来ず、蛮族に殺されてしまいましたの。
 ところが彼女は死にませんでした。
 カーラは自らの魂をサークレットに封じることで永遠に時を生きる術を見つけてしまったのですわ。

 このサークレットの力で自分を殺した蛮族の体を乗っ取ったカーラは以後、黒でも白でもない中庸を望む灰色の魔女として、歴史の影で暗躍していきますの。
 パーン達が生きていた時代にはマーファ神殿を襲撃した際にその体を乗っ取った大ニース(孫娘が小ニースと呼ばれるので二人とも名前はニースですわ)の娘レイリア。
 その後、パーン達の手により、仲間のドワーフ・ギムの命という尊い犠牲を払いながらもレイリアを解放することに成功するのですけど、カーラのサークレットを仲間の盗賊ウッド・チャックが付けてしまい、カーラはこれ以降、ウッドカーラと呼ばれるように……。

 しかし、このカーラ、実はパーンが活躍する時代よりも遥か昔。
 ヴァリス王国のファーン王がまだ青年で聖騎士だった時代にも暗躍していたのですわ。
 この時代、魔神王と呼ばれるデーモンロードがとある愚かな王のせいで迷宮から、解き放たれて現世が危機に陥りましたの。
 この危機は世界の均衡を願うカーラにとっても看過出来ないものだったようで魔神王を倒すべく組織された討伐隊に志願しているのですわ。
 この際は名も無き魔法戦士として、後に英雄譚で語られる六英雄の中にも名を連ねているのですけど、実はこの時、ロードスを束ねられる器を持った英雄を抹殺してますのよね。
 彼女にとって、そのような英雄が現れたら、均衡が崩されてしまいますもの。
 彼女自身、その英雄に心の内では期待し、好意を抱きつつも……。
 また、この英雄の子孫がパーンという説もあったようですけど、あくまでファンによる考察で立てられた仮説でしてよ。

 そして、この六英雄の物語は後の時代にも悲劇をもたらすことになるのですわ。
 六英雄の一人であるベルドは魔神王が持っていた魔剣・魂砕きソウルクラッシュを手に取り、後に呪われた地マーモの王となる人ですわ。
 七人目の英雄であるファリスの女性司祭フラウスとは恋愛関係にあって、彼女が魔神王との戦いで命を失ったことが彼に何かを誓わせたとも言われてますわね。
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