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第三章 セラフィナ十六歳
第53話 悪妻の休息
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翠の騎士団の初陣は華々しい戦果を挙げた。
完全なる勝利。
そうするとどうだろう。
入隊者が殺到することになったのだから、恐ろしいわ。
これが世に言う手のひら返しなのかしら?
この入隊者急増の理由を単純に前向きに考えれば、決して悪いことではないと思う。
この国ではこれまで日陰の身扱いだった魔力所持者が世間的に認められたい、評価されたいと考えてくれるようになったということだろうから。
同時に私を見る目も変わった気がする。
風向きが変わったのかしら?
理解するのに数十年もかかるなんて、時間が随分と経ってしまったけど、トリフルーメの民は裏表がない真っ直ぐな国民性みたい。
好きな物は好き。
嫌いな物は嫌い。
はっきりしてるのだ。
権謀術数が渦巻く伏魔殿のようなラピドゥフルと違って、分かりやすい。
だから、私に対する評価も最初は腫れ物に触るような感じだったんだろう。
深窓の令嬢、鈴代わりの姫。
お飾りとして、格下の属国に嫁いできただけ。
皆に愛される王を下に見ているお高くとまった鼻持ちならないお姫様。
こんな田舎の小国に馴染むはずがない。
すぐに城を出ていくはずだ。
時間の問題だろう。
そんな風に思われていたようだ。
いえ、逆ですけど?
前世では一度もお城に入れなかったのよ!
正室なのよ? 王妃なのよ?
城に入れないっていうより、入れてくれなかったじゃない。
だから、お城に正式に迎えてもらっただけでも嬉しいのよ。
私を認めてくれたんだって、思えたから。
別にモデストに好きになってもらいたい訳じゃない。
絶対に違う。
でも、嫌われたら、私が困るのよ。
殺されるかもしれないじゃない?
前世みたいに刺されて、切られるのは二度と御免だわ。
だから、好きになってもらいたいんじゃない。
ここは絶対、譲れないところよ。
正直なところ、距離を置かれてるとは思ったわ。
家臣も傍付きの侍女も丁寧に接してはくれるのだ。
でも、それは上辺だけというのが分かる。
お客様として扱っているだけなんだろう。
そんな私にとって、心のオアシスは唯一の味方である侍女のノエミだ。
実家から私の為に付いて来てくれたノエミにせめてもの感謝の気持ちを込めて、侍女頭という地位をプレゼントした。
「お嬢さ……いえ、王妃陛下」
「ノエミ、お嬢様でいいのよ。どうせお飾りの王妃なんだから」
「そんなことは……お嬢様って変なとこが鈍いから」
「何か、言った?」
侍女頭という責任ある立場になったせいか、急にしっかりとし始めたノエミにちょっと戸惑ってしまう。
王妃であり、モデストの妻なのだということを意識したくないから、なんだろうか。
ノエミは何か、言いたかったみたいだけど、小声だったので聞き取れなかった。
大事なことだったら、伝えてくれるだろうし、気にしなくてもいいってことよね?
運命の歯車が動き出した音が聞こえる。
そんな風に言ったら大袈裟かもしれないけど、そんな気持ちがしてならない。
王都ツァオーキにおいて、一大脅威となっていたゴブリンの大集落討伐。
それを成し遂げたのが、歯牙にもかけられなかった存在である翠の騎士団だった。
この事実は信じられないスピードで拡散されたみたい。
シルビアとアリーから、『何があったの?』と驚き混じりの連絡が入ったので、こちらが驚いたくらいだ。
これも即時処理の施される通信が可能な魔道具のお陰だろう。
見た目は単なる鏡みたいなんだけど、便利だわ。
「シルビアは変わりなさそうね」
「ええ、今のところは何もないですわ」
「こっちは大変よ? でも、努力って報われるんだねっ」
卒業パーティーから、そんなに経ってないから、変わっていたら逆に心配だけどね。
シルビアの言い方に含みがあるのは前からだけど、それで何となく察してしまうのは慣れてしまったからだろう。
北の強国ガレアとの境界に領地を持つペネトラレパクス辺境伯に嫁いだシルビアがいう今のところには大きな意味がある。
かの国からは王妹が伯父さまに嫁ぎ、王女があちらの王子に嫁ぐことになっているから、強固な姻戚関係と言っていい。
しかし、それは本当に今のところとしか、言いようがないものだ。
仮初の安息と平和と言ったところかしら?
ガレアは虎視眈々とこちらを窺う虎狼みたいな国だもの。
現に前世では攻め込んできて、ペネトラレパクス辺境伯は苦境に陥るのだから。
「それよりさぁ。セナったら、すごいじゃない」
「大丈夫ですの?」
「大丈夫よ。予想していたよりも反響が大きくて、驚いているだけ」
単純に喜んでくれるアリーと私の置かれた複雑な状況を慮ってくれるシルビア。
二人とも方向性は違うけど、私の身を案じてくれているのは分かるから、素直に嬉しい。
学生時代、一緒にカフェに出かけてはただ笑い合っていたのが、随分と昔みたいに感じてしまうのは環境が急激に変化したからだろう。
それから、他愛もない話を続けているうちに気が付いたら夕陽が部屋に射し込んでいる時間になっていた。
「シルビアもだけど、アリーも気を付けてね」
それを言うのだけは忘れない。
何かがあってからでは遅いからだ。
そう感じるだけのおかしな点があったのは森から、ゴブリンを一掃した後に見つかった書状のせい。
ゴブリンは魔物に位置付けられているけど、知性を持ち、社会生活を営んでいることから、亜人と捉える研究者もいる。
だから、書状が見つかったこと自体はとりわけ、おかしいことではない。
それがエンディアとの繋がりを示唆するものでなければ……。
そして、親友との通信を終えた私は夕陽に照らされながら、今更、大事なことを思い出す。
「モデストが大事な話があるって、言ってたわね」
妙に距離が近いのに見えない壁がある憂鬱な夕食。
どうせ大したことじゃないわね。
失敗すると思って任せた翠が成功しちゃったから、悔しいけど褒めざるを得ないだけなんでしょ?
完全なる勝利。
そうするとどうだろう。
入隊者が殺到することになったのだから、恐ろしいわ。
これが世に言う手のひら返しなのかしら?
この入隊者急増の理由を単純に前向きに考えれば、決して悪いことではないと思う。
この国ではこれまで日陰の身扱いだった魔力所持者が世間的に認められたい、評価されたいと考えてくれるようになったということだろうから。
同時に私を見る目も変わった気がする。
風向きが変わったのかしら?
理解するのに数十年もかかるなんて、時間が随分と経ってしまったけど、トリフルーメの民は裏表がない真っ直ぐな国民性みたい。
好きな物は好き。
嫌いな物は嫌い。
はっきりしてるのだ。
権謀術数が渦巻く伏魔殿のようなラピドゥフルと違って、分かりやすい。
だから、私に対する評価も最初は腫れ物に触るような感じだったんだろう。
深窓の令嬢、鈴代わりの姫。
お飾りとして、格下の属国に嫁いできただけ。
皆に愛される王を下に見ているお高くとまった鼻持ちならないお姫様。
こんな田舎の小国に馴染むはずがない。
すぐに城を出ていくはずだ。
時間の問題だろう。
そんな風に思われていたようだ。
いえ、逆ですけど?
前世では一度もお城に入れなかったのよ!
正室なのよ? 王妃なのよ?
城に入れないっていうより、入れてくれなかったじゃない。
だから、お城に正式に迎えてもらっただけでも嬉しいのよ。
私を認めてくれたんだって、思えたから。
別にモデストに好きになってもらいたい訳じゃない。
絶対に違う。
でも、嫌われたら、私が困るのよ。
殺されるかもしれないじゃない?
前世みたいに刺されて、切られるのは二度と御免だわ。
だから、好きになってもらいたいんじゃない。
ここは絶対、譲れないところよ。
正直なところ、距離を置かれてるとは思ったわ。
家臣も傍付きの侍女も丁寧に接してはくれるのだ。
でも、それは上辺だけというのが分かる。
お客様として扱っているだけなんだろう。
そんな私にとって、心のオアシスは唯一の味方である侍女のノエミだ。
実家から私の為に付いて来てくれたノエミにせめてもの感謝の気持ちを込めて、侍女頭という地位をプレゼントした。
「お嬢さ……いえ、王妃陛下」
「ノエミ、お嬢様でいいのよ。どうせお飾りの王妃なんだから」
「そんなことは……お嬢様って変なとこが鈍いから」
「何か、言った?」
侍女頭という責任ある立場になったせいか、急にしっかりとし始めたノエミにちょっと戸惑ってしまう。
王妃であり、モデストの妻なのだということを意識したくないから、なんだろうか。
ノエミは何か、言いたかったみたいだけど、小声だったので聞き取れなかった。
大事なことだったら、伝えてくれるだろうし、気にしなくてもいいってことよね?
運命の歯車が動き出した音が聞こえる。
そんな風に言ったら大袈裟かもしれないけど、そんな気持ちがしてならない。
王都ツァオーキにおいて、一大脅威となっていたゴブリンの大集落討伐。
それを成し遂げたのが、歯牙にもかけられなかった存在である翠の騎士団だった。
この事実は信じられないスピードで拡散されたみたい。
シルビアとアリーから、『何があったの?』と驚き混じりの連絡が入ったので、こちらが驚いたくらいだ。
これも即時処理の施される通信が可能な魔道具のお陰だろう。
見た目は単なる鏡みたいなんだけど、便利だわ。
「シルビアは変わりなさそうね」
「ええ、今のところは何もないですわ」
「こっちは大変よ? でも、努力って報われるんだねっ」
卒業パーティーから、そんなに経ってないから、変わっていたら逆に心配だけどね。
シルビアの言い方に含みがあるのは前からだけど、それで何となく察してしまうのは慣れてしまったからだろう。
北の強国ガレアとの境界に領地を持つペネトラレパクス辺境伯に嫁いだシルビアがいう今のところには大きな意味がある。
かの国からは王妹が伯父さまに嫁ぎ、王女があちらの王子に嫁ぐことになっているから、強固な姻戚関係と言っていい。
しかし、それは本当に今のところとしか、言いようがないものだ。
仮初の安息と平和と言ったところかしら?
ガレアは虎視眈々とこちらを窺う虎狼みたいな国だもの。
現に前世では攻め込んできて、ペネトラレパクス辺境伯は苦境に陥るのだから。
「それよりさぁ。セナったら、すごいじゃない」
「大丈夫ですの?」
「大丈夫よ。予想していたよりも反響が大きくて、驚いているだけ」
単純に喜んでくれるアリーと私の置かれた複雑な状況を慮ってくれるシルビア。
二人とも方向性は違うけど、私の身を案じてくれているのは分かるから、素直に嬉しい。
学生時代、一緒にカフェに出かけてはただ笑い合っていたのが、随分と昔みたいに感じてしまうのは環境が急激に変化したからだろう。
それから、他愛もない話を続けているうちに気が付いたら夕陽が部屋に射し込んでいる時間になっていた。
「シルビアもだけど、アリーも気を付けてね」
それを言うのだけは忘れない。
何かがあってからでは遅いからだ。
そう感じるだけのおかしな点があったのは森から、ゴブリンを一掃した後に見つかった書状のせい。
ゴブリンは魔物に位置付けられているけど、知性を持ち、社会生活を営んでいることから、亜人と捉える研究者もいる。
だから、書状が見つかったこと自体はとりわけ、おかしいことではない。
それがエンディアとの繋がりを示唆するものでなければ……。
そして、親友との通信を終えた私は夕陽に照らされながら、今更、大事なことを思い出す。
「モデストが大事な話があるって、言ってたわね」
妙に距離が近いのに見えない壁がある憂鬱な夕食。
どうせ大したことじゃないわね。
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