12 / 34
11 珍道中
しおりを挟む
一体、いつの時代の試練なんだと怒りたくもなる。
先史時代の狩猟民族かと思うような内容だ。
試練を果たすまで迎えは来ない。
どこかで見ているらしいが、あくまで見ているだけ。
武器すら与えてはくれない。
現地調達でどうにかしろとう考えらしい。
全く、いかれてやがるとしか言いようがない。
オルガはスリーパーと最初から、組んでいたから、どうにかなったそうだ。
通常種のブラックタイガーを相手に少々の苦戦を強いられたが、勝ったとあまり自己主張の強くない胸を張って、言っていた。
瞬発力と敏捷性に優れ、頭の回転が早いオルガは相手を翻弄・撹乱する。
惑う相手に対して、スリーパーが剛腕を発揮して、力押しで倒したのだとも言っていたか。
そうは言っても強酸性の体液を持つ厄介なヤツだ。
オルガの持つ戦術眼は確かなものだと思う。
きっと俺達の生存を左右するに違いないだろう。
「毒を以て毒を制すってヤツか」
「あんたってさ。バカなの? それとも賢いの? よく分からないわね」
オルガは心底、呆れたようでいて、その割には好意的でもあって。
俺にはお前の方がよく分からないよと言いたいところだが……。
それは口に出さない。
俺が一を言う間に倍以上が返って来るので分が悪い。
オルガこそ、賢いと思うんだ。
ブラックタイガーの腕は槍のような形状をしている。
先端は鋭くて、試しに偶々落ちていた鉄板に突き刺したら、軽く貫通した。
威力の高さはお墨付きレベルだ。
そんなブラックタイガーの腕を死体から、引きちぎって加工する。
いくら間に合わせの槍とはいえ、そんなことを考えつくのがまず凄いの一言だろう。
オルガとスリーパーが倒した一匹と俺が倒した一匹。
余裕で三人分の槍を作れる材料が揃った訳だ。
まあ、穂先は頑丈そのものだが、柄の部分をどうするか気になると思う。
それも問題なかった。
地下神殿のあちこちに得体の知れない生物の白骨とした遺体が転がっていたから。
割と大型の獣だったらしく、柄に向いている骨には事欠かなかった。
頑丈さも問題なしだ。
ブラックタイガーの外殻ほど、頑強ではないものの多少、強引な使い方をしても壊れない。
「しかし、あれだな。武器はいいとしてだ。これは短期決戦を挑まないとジリ貧じゃないか?」
「どうしてよ?」
「いや。お前……飲食はどうすんだよ?」
「あぁ、そういうこと」
スリーパーは落ち着いているというよりも何も考えてなさそうだから、論外としてオルガまで落ち着いた様子なのがよく分からなかった。
地下神殿は隔離されているように感じる。
外界との接触がない以上、食料を得るのは非常に困難としか言いようがない。
ブラックタイガーの新鮮な死体があるが、あれはどうしようもない。
強酸性の体液を血抜きみたいに抜いてしまえば、いけないこともなさそうだが……。
見た目がエビみたいだから、意外と旨いんだろうか?
いやいや、あまり現実的と言えない。
水分の方はどうにか、なりそうだから、多少は持ちそうだが。
地下水がなかったら、水分も非常に危なかった。
「ええ? まさか、あんたってさ」
「何だよ?」
「アレも知らないの? ウケる。アレができるから、あたし達はすぐには死なないって。あはははは」
そう言って、ケラケラとオルガは笑い始めた。
馬鹿にされている気がしてならないが、実際、分からなかった。
アレが何なのか。
いや、アレとか代名詞だと全く、伝わらんからな!
先史時代の狩猟民族かと思うような内容だ。
試練を果たすまで迎えは来ない。
どこかで見ているらしいが、あくまで見ているだけ。
武器すら与えてはくれない。
現地調達でどうにかしろとう考えらしい。
全く、いかれてやがるとしか言いようがない。
オルガはスリーパーと最初から、組んでいたから、どうにかなったそうだ。
通常種のブラックタイガーを相手に少々の苦戦を強いられたが、勝ったとあまり自己主張の強くない胸を張って、言っていた。
瞬発力と敏捷性に優れ、頭の回転が早いオルガは相手を翻弄・撹乱する。
惑う相手に対して、スリーパーが剛腕を発揮して、力押しで倒したのだとも言っていたか。
そうは言っても強酸性の体液を持つ厄介なヤツだ。
オルガの持つ戦術眼は確かなものだと思う。
きっと俺達の生存を左右するに違いないだろう。
「毒を以て毒を制すってヤツか」
「あんたってさ。バカなの? それとも賢いの? よく分からないわね」
オルガは心底、呆れたようでいて、その割には好意的でもあって。
俺にはお前の方がよく分からないよと言いたいところだが……。
それは口に出さない。
俺が一を言う間に倍以上が返って来るので分が悪い。
オルガこそ、賢いと思うんだ。
ブラックタイガーの腕は槍のような形状をしている。
先端は鋭くて、試しに偶々落ちていた鉄板に突き刺したら、軽く貫通した。
威力の高さはお墨付きレベルだ。
そんなブラックタイガーの腕を死体から、引きちぎって加工する。
いくら間に合わせの槍とはいえ、そんなことを考えつくのがまず凄いの一言だろう。
オルガとスリーパーが倒した一匹と俺が倒した一匹。
余裕で三人分の槍を作れる材料が揃った訳だ。
まあ、穂先は頑丈そのものだが、柄の部分をどうするか気になると思う。
それも問題なかった。
地下神殿のあちこちに得体の知れない生物の白骨とした遺体が転がっていたから。
割と大型の獣だったらしく、柄に向いている骨には事欠かなかった。
頑丈さも問題なしだ。
ブラックタイガーの外殻ほど、頑強ではないものの多少、強引な使い方をしても壊れない。
「しかし、あれだな。武器はいいとしてだ。これは短期決戦を挑まないとジリ貧じゃないか?」
「どうしてよ?」
「いや。お前……飲食はどうすんだよ?」
「あぁ、そういうこと」
スリーパーは落ち着いているというよりも何も考えてなさそうだから、論外としてオルガまで落ち着いた様子なのがよく分からなかった。
地下神殿は隔離されているように感じる。
外界との接触がない以上、食料を得るのは非常に困難としか言いようがない。
ブラックタイガーの新鮮な死体があるが、あれはどうしようもない。
強酸性の体液を血抜きみたいに抜いてしまえば、いけないこともなさそうだが……。
見た目がエビみたいだから、意外と旨いんだろうか?
いやいや、あまり現実的と言えない。
水分の方はどうにか、なりそうだから、多少は持ちそうだが。
地下水がなかったら、水分も非常に危なかった。
「ええ? まさか、あんたってさ」
「何だよ?」
「アレも知らないの? ウケる。アレができるから、あたし達はすぐには死なないって。あはははは」
そう言って、ケラケラとオルガは笑い始めた。
馬鹿にされている気がしてならないが、実際、分からなかった。
アレが何なのか。
いや、アレとか代名詞だと全く、伝わらんからな!
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる