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第1章 商業都市バノジェ
第15話 緊急クエスト発令
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「死んでしまいますわ。…昨日と同じ?いいえ、悪化してません?」
おかしいですわ。
一昨日はマッサージがあんなことをしてくるなんて、知らなかったから、過剰反応してしまっただけでもう大丈夫と思っていたのです。
どうやら私の考えが甘かったとしか、言いようがありませんわね。
えーと、マッサージは私の胸を大きくする為に手伝ってくれている。
ここまでは間違いないのです。
実際に効果があるのかは分かりませんけど、私の願いを叶えようと手伝ってくれているというだけで嬉しいですわ。
そう、嬉しいのですけど、何かがおかしい気がしてなりません。
胸を大きくするのに私の大事なところまで弄ぶのは関係ないと思いません?
レオ曰く、愛情が大事でホルモンが分泌される云々と言うのですけどそれと私が達するまで大事なところを指で弄ぶのに関係があるのかしら?
結局、一昨日よりも体力を奪われた気がして、なりませんの。
「でも、レオのかわいい寝顔を見ると何も言えないですわ」
彼の寝顔を見つめているうちに私は襲ってくる睡魔に抗いきれなくて、意識を手放しました。
だけど、レオが寂しくならないよう、そっと抱き締めたまま。
日の光があまりに眩しくて、目を覚ますと既に朝ではなくって、太陽が真上にあることに気付きました。
ええ、そうですね。
また、昼まで寝ていただけです。
何て、怠惰な日々を過ごしているのでしょう。
実際は寝ていたかったのではなく、身体が辛くて目が覚めなかっただけなのです。
本当はすぐにでも起きたかったのですよ?
嘘ではありませんもの。
公務に追われている訳ではないですから、無理に早く起きる必要はないのです!
えっ?彼と視線が絡み合いました。
「今日はリーナ、大丈夫そうだね」
既に部屋着に着替えているレオにジッと見つめられていることに気付いて、恥ずかしくて、シーツを顔まで上げて隠すしかありません。
「あ、あまりジッと見られると恥ずかしいですわ」
「今更、恥ずかしいって言うんだ?かわいい」
お風呂や夜はまだ、いいの!
湯気が多少は隠してくれますし、暗かったら、はっきりとは見えないでしょう?
昼間は駄目よ。
幻滅されるのは嫌だから。
それくらいで捨てられるとは思わないけど、私にも多少のプライドというものがあります。
その後、着替えたいから、後ろを向いてくれるよう頼んでも聞き入れてもらえないばかりか、着せ替え人形みたいにされたのですけど、私に選択の自由があると思います?
残念なことにそのような自由ないのですわ。
二日続けて身体をいいように弄ばれて。
ただ、それが嫌な訳ではないから、複雑ですわ。
思い出して、また顔が熱くなってきました。
不機嫌だったり、不満が顔に出ないように表情を殺して、お姉さんらしく接しなくては…。
冒険者ギルドに着いてもそんなことばかり、考えていたものだから、全然話を聞いてませんでした。
なんて、言ったら怒られそうな雰囲気ですわ。
「緊急らしいからね。出られる冒険者全員が対象か」
「どうしますか、お嬢さま」
緊急のクエストが発布されたということかしら?
それも受けなくてはいけないもののようですけど、内容を聞いていなかったなんて、何という失態。
「レオはどうするおつもりですの?」
ふふふ、こういう時は質問に質問返しよね。
質問に質問で返せば、たいていは煙に巻かれるというものです。
「爺やが受けて欲しいみたい」
「そうでしたの?ジローのおじさまがですのね。それでしたら、悩まなくてもよろしいのではなくって」
ここで借りを多少なりとも返しておけば、いいのですわ。
ただ、私はこの決断を後悔することになるのですけど。
「本当にいいの?相手がオークみたいなんだけど」
「そ、そう…オークなのね」
オーカスが身内に近いものだから、オークと戦うのを躊躇っている訳ではなくて。
殺すのに何の躊躇いもありません。
表情一つ変えずに殺して、殺し尽くしても構わないほどにね。
苦手なのよね、あの手の性欲の権化みたいな獣もどきが。
オーク全体がそういう種という訳ではないのだけど、その手の輩が多いのは事実だもの。
「リーナ?」
「は、はい?」
無意識にジッと見つめていたのか、不意に名を呼ばれるとドキッとしてしまいます。
「無理しないでやめておこうか?」
「いいえ、やりましょう。ジローのおじさまが招集したのなら、大変な事態でしょうから」
苦手だからと私一人の我が儘で他の方に危険が及んだら、後悔するのは目に見えているのです。
力ある者はその力を弱い立場の者の為に行使しなければ、なりません。
ノブレス・オブリージュの考えのようなものですわ。
「分かった。でも、無理しないで僕の後ろにいて、いいからね」
「ありがと、レオ。私ね…って……ん?」
レオと見つめ合って、今日の夜はもっとしても大丈夫だからって、言おうと思っていたのに。
スキンヘッドの大男がヌッと現れたものだから、出かかった言葉を全部飲み込んでしまいました。
「レオの兄貴、今日は勉強させていただきやす」
大きな体を精一杯低くして、レオのことを兄貴と呼んでいるのは足だけでこてんぱんにのされた冒険者ですわね。
確か、ガスコインとかいうお名前だったような。
「兄貴って、僕よりもガスコインさんの方が年上じゃないですか」
「いいえ、兄貴は兄貴ですぜ。兄貴が参加してくれるだけで今回の緊急クエストは楽勝間違いなしですぜ」
「僕をおだてても何もいいことないと思うけどな」
レオは首を傾げて、不思議そうな顔をしています。
このガスコインという方、乱暴者で力を誇る無礼者かもしれませんけど、自分より強い者に学ぼうとする向上心はあるようです。
案外、悪い人間ではないのかしら?
招集に応じた冒険者はCランク、Dランクがほとんどのようです。
Eランクも参加するようですけれど危険な為、後方での支援任務が主になるとのこと。
万全を期すのもあるでしょうし、後方での支援は重要ですわ。
なお、Aランクはおらず、最高でもBランクのパーティーのようでそれも五本の指に足りていないようです。
戦力的に十分ではないようね。
それというのも今回の緊急クエスト、私達が解決した偽装ゴブリン事件の犯人を事情聴取した結果、判明した緊急事態―オーク・ジェネラルに統率された百人部隊がバノジェを目指し、進軍―に対処すべく発令されたものだからです。
オーク・ジェネラルが一、オーク・コマンダーが四、オーク・ソルジャー百で構成されているようです。
コマンダーはB相当、ジェネラルはA相当ですから、危険度はお判りいただけるかしら?
「ニールとオーカスを連れていけませんから、アンにも残ってもらったけどよかったかしら?」
「いいと思うよ。リーナの考えだと今回も積極的には関わらないんでしょ?」
「はい。必要以上に手を貸すと人は頼り切って、成長しないものでしょう?それではいけないと思いますの」
それに人という生き物は大きな力を敬うどころか、恐れる生き物だから。
自分の想像の及ばない力を見たら、きっとまた、怖がられるだけですわ。
「僕は力があるなら、力を使うべき、と思っちゃうからなー」
「それも間違ってはいないと思うわ。力があっても守れなくて、後悔するくらいなら、力を振るうべきだわ」
「うーん、でも、今日はさすがに力を抑えるかな。リーナと違って、僕は支援魔法とか、サポート出来ないから、抑えるくらいしか、出来ないしね」
「私もどれくらい、抑えたらいいのか、難しいところですわ。ジェネラルとコマンダーは危険ですから、あまり抑えると被害が出るでしょう?」
「先に殺っちゃうのは?」
「いいアイデアね。統率者が欠ければ、間違いなく精彩を欠くはずですもの。問題点があるとすれば、ジェネラルはそれなりに知能も高く、狡猾ですから、配下を盾にする可能性が高いですわ。少々、面倒な相手ですわね」
「うん、面倒だね」
困りましたわ。
私もレオも考えるよりも手を出すタイプなのを忘れていました。
こんなことなら、ニールに適度に暴れてもらい、オークの上位には事故死してもらう方が効率的ですものね。
「適当にストレス発散しながら、やるしかないかな?」
「でしたら、武器を違うのを使ってみたくはありません?デュランダルは周囲に被害が出ませんけど、私のオートクレールは味方も殺してしまいますから」
オートクレールは刺突剣の見た目をしていますが真の姿は連接刃《チェーンエッジ》。
それも魔力で自在に操れて、ほぼ無限な距離適性を有しているので本当は味方に当たることなんて、ありえないのです。
当たったとしたら、私が余所見をしていたか、気が散っていた可能性が高いわ。
ええ?
当たったことがあるのは否定出来ないですわね。
「そういうことにしとくんだね。分かった。リーナのアイデアに乗っておく」
「ええ、そういうことでお願いしますわ」
収納《ストレージ》から、武器を二点取り出し、近接型の物をレオに渡すと彼は不思議そうな顔をしています。
どうしたのかしら?
「これ、どこかで見たことあるんだけど、どこだったかな」
「ハルバードではありませんの?槍と斧を融合させた刺突と切断が可能なポールウェポンですけども」
「思い出した。三国志の呂布が持ってる方天画戟に似てるんだ」
「それはあちらで得た知識ですわね。前世で私も多少は目にした機会があるのですけど、何か、問題がございますの?」
「問題はないよ。むしろ、やる気が出てきた?うん、そんな感じ」
方天画戟(レオが勝手に命名しました)を新しく買った玩具が嬉しい子供みたいにブンブン振り回しているレオを見ていると微笑ましい気持ちになってきます。
え?私は何の武器を取り出したのか、ですのね。
考えるまでもなく、一択!ウィップですわ。
連接刃《チェーンエッジ》と使い方が似ているから、扱いやすいのではないかしら。
「で、やっぱり、リーナって微妙にSだよね。でも、夜はMだな…うん」
「違いますから。私はノーマルですわ、ノーマル」
思わず、大声で言い返してしまったから、周囲の注意を引いてしまって、余計に恥ずかしい想いをしたのは言うまでもありません。
おかしいですわ。
一昨日はマッサージがあんなことをしてくるなんて、知らなかったから、過剰反応してしまっただけでもう大丈夫と思っていたのです。
どうやら私の考えが甘かったとしか、言いようがありませんわね。
えーと、マッサージは私の胸を大きくする為に手伝ってくれている。
ここまでは間違いないのです。
実際に効果があるのかは分かりませんけど、私の願いを叶えようと手伝ってくれているというだけで嬉しいですわ。
そう、嬉しいのですけど、何かがおかしい気がしてなりません。
胸を大きくするのに私の大事なところまで弄ぶのは関係ないと思いません?
レオ曰く、愛情が大事でホルモンが分泌される云々と言うのですけどそれと私が達するまで大事なところを指で弄ぶのに関係があるのかしら?
結局、一昨日よりも体力を奪われた気がして、なりませんの。
「でも、レオのかわいい寝顔を見ると何も言えないですわ」
彼の寝顔を見つめているうちに私は襲ってくる睡魔に抗いきれなくて、意識を手放しました。
だけど、レオが寂しくならないよう、そっと抱き締めたまま。
日の光があまりに眩しくて、目を覚ますと既に朝ではなくって、太陽が真上にあることに気付きました。
ええ、そうですね。
また、昼まで寝ていただけです。
何て、怠惰な日々を過ごしているのでしょう。
実際は寝ていたかったのではなく、身体が辛くて目が覚めなかっただけなのです。
本当はすぐにでも起きたかったのですよ?
嘘ではありませんもの。
公務に追われている訳ではないですから、無理に早く起きる必要はないのです!
えっ?彼と視線が絡み合いました。
「今日はリーナ、大丈夫そうだね」
既に部屋着に着替えているレオにジッと見つめられていることに気付いて、恥ずかしくて、シーツを顔まで上げて隠すしかありません。
「あ、あまりジッと見られると恥ずかしいですわ」
「今更、恥ずかしいって言うんだ?かわいい」
お風呂や夜はまだ、いいの!
湯気が多少は隠してくれますし、暗かったら、はっきりとは見えないでしょう?
昼間は駄目よ。
幻滅されるのは嫌だから。
それくらいで捨てられるとは思わないけど、私にも多少のプライドというものがあります。
その後、着替えたいから、後ろを向いてくれるよう頼んでも聞き入れてもらえないばかりか、着せ替え人形みたいにされたのですけど、私に選択の自由があると思います?
残念なことにそのような自由ないのですわ。
二日続けて身体をいいように弄ばれて。
ただ、それが嫌な訳ではないから、複雑ですわ。
思い出して、また顔が熱くなってきました。
不機嫌だったり、不満が顔に出ないように表情を殺して、お姉さんらしく接しなくては…。
冒険者ギルドに着いてもそんなことばかり、考えていたものだから、全然話を聞いてませんでした。
なんて、言ったら怒られそうな雰囲気ですわ。
「緊急らしいからね。出られる冒険者全員が対象か」
「どうしますか、お嬢さま」
緊急のクエストが発布されたということかしら?
それも受けなくてはいけないもののようですけど、内容を聞いていなかったなんて、何という失態。
「レオはどうするおつもりですの?」
ふふふ、こういう時は質問に質問返しよね。
質問に質問で返せば、たいていは煙に巻かれるというものです。
「爺やが受けて欲しいみたい」
「そうでしたの?ジローのおじさまがですのね。それでしたら、悩まなくてもよろしいのではなくって」
ここで借りを多少なりとも返しておけば、いいのですわ。
ただ、私はこの決断を後悔することになるのですけど。
「本当にいいの?相手がオークみたいなんだけど」
「そ、そう…オークなのね」
オーカスが身内に近いものだから、オークと戦うのを躊躇っている訳ではなくて。
殺すのに何の躊躇いもありません。
表情一つ変えずに殺して、殺し尽くしても構わないほどにね。
苦手なのよね、あの手の性欲の権化みたいな獣もどきが。
オーク全体がそういう種という訳ではないのだけど、その手の輩が多いのは事実だもの。
「リーナ?」
「は、はい?」
無意識にジッと見つめていたのか、不意に名を呼ばれるとドキッとしてしまいます。
「無理しないでやめておこうか?」
「いいえ、やりましょう。ジローのおじさまが招集したのなら、大変な事態でしょうから」
苦手だからと私一人の我が儘で他の方に危険が及んだら、後悔するのは目に見えているのです。
力ある者はその力を弱い立場の者の為に行使しなければ、なりません。
ノブレス・オブリージュの考えのようなものですわ。
「分かった。でも、無理しないで僕の後ろにいて、いいからね」
「ありがと、レオ。私ね…って……ん?」
レオと見つめ合って、今日の夜はもっとしても大丈夫だからって、言おうと思っていたのに。
スキンヘッドの大男がヌッと現れたものだから、出かかった言葉を全部飲み込んでしまいました。
「レオの兄貴、今日は勉強させていただきやす」
大きな体を精一杯低くして、レオのことを兄貴と呼んでいるのは足だけでこてんぱんにのされた冒険者ですわね。
確か、ガスコインとかいうお名前だったような。
「兄貴って、僕よりもガスコインさんの方が年上じゃないですか」
「いいえ、兄貴は兄貴ですぜ。兄貴が参加してくれるだけで今回の緊急クエストは楽勝間違いなしですぜ」
「僕をおだてても何もいいことないと思うけどな」
レオは首を傾げて、不思議そうな顔をしています。
このガスコインという方、乱暴者で力を誇る無礼者かもしれませんけど、自分より強い者に学ぼうとする向上心はあるようです。
案外、悪い人間ではないのかしら?
招集に応じた冒険者はCランク、Dランクがほとんどのようです。
Eランクも参加するようですけれど危険な為、後方での支援任務が主になるとのこと。
万全を期すのもあるでしょうし、後方での支援は重要ですわ。
なお、Aランクはおらず、最高でもBランクのパーティーのようでそれも五本の指に足りていないようです。
戦力的に十分ではないようね。
それというのも今回の緊急クエスト、私達が解決した偽装ゴブリン事件の犯人を事情聴取した結果、判明した緊急事態―オーク・ジェネラルに統率された百人部隊がバノジェを目指し、進軍―に対処すべく発令されたものだからです。
オーク・ジェネラルが一、オーク・コマンダーが四、オーク・ソルジャー百で構成されているようです。
コマンダーはB相当、ジェネラルはA相当ですから、危険度はお判りいただけるかしら?
「ニールとオーカスを連れていけませんから、アンにも残ってもらったけどよかったかしら?」
「いいと思うよ。リーナの考えだと今回も積極的には関わらないんでしょ?」
「はい。必要以上に手を貸すと人は頼り切って、成長しないものでしょう?それではいけないと思いますの」
それに人という生き物は大きな力を敬うどころか、恐れる生き物だから。
自分の想像の及ばない力を見たら、きっとまた、怖がられるだけですわ。
「僕は力があるなら、力を使うべき、と思っちゃうからなー」
「それも間違ってはいないと思うわ。力があっても守れなくて、後悔するくらいなら、力を振るうべきだわ」
「うーん、でも、今日はさすがに力を抑えるかな。リーナと違って、僕は支援魔法とか、サポート出来ないから、抑えるくらいしか、出来ないしね」
「私もどれくらい、抑えたらいいのか、難しいところですわ。ジェネラルとコマンダーは危険ですから、あまり抑えると被害が出るでしょう?」
「先に殺っちゃうのは?」
「いいアイデアね。統率者が欠ければ、間違いなく精彩を欠くはずですもの。問題点があるとすれば、ジェネラルはそれなりに知能も高く、狡猾ですから、配下を盾にする可能性が高いですわ。少々、面倒な相手ですわね」
「うん、面倒だね」
困りましたわ。
私もレオも考えるよりも手を出すタイプなのを忘れていました。
こんなことなら、ニールに適度に暴れてもらい、オークの上位には事故死してもらう方が効率的ですものね。
「適当にストレス発散しながら、やるしかないかな?」
「でしたら、武器を違うのを使ってみたくはありません?デュランダルは周囲に被害が出ませんけど、私のオートクレールは味方も殺してしまいますから」
オートクレールは刺突剣の見た目をしていますが真の姿は連接刃《チェーンエッジ》。
それも魔力で自在に操れて、ほぼ無限な距離適性を有しているので本当は味方に当たることなんて、ありえないのです。
当たったとしたら、私が余所見をしていたか、気が散っていた可能性が高いわ。
ええ?
当たったことがあるのは否定出来ないですわね。
「そういうことにしとくんだね。分かった。リーナのアイデアに乗っておく」
「ええ、そういうことでお願いしますわ」
収納《ストレージ》から、武器を二点取り出し、近接型の物をレオに渡すと彼は不思議そうな顔をしています。
どうしたのかしら?
「これ、どこかで見たことあるんだけど、どこだったかな」
「ハルバードではありませんの?槍と斧を融合させた刺突と切断が可能なポールウェポンですけども」
「思い出した。三国志の呂布が持ってる方天画戟に似てるんだ」
「それはあちらで得た知識ですわね。前世で私も多少は目にした機会があるのですけど、何か、問題がございますの?」
「問題はないよ。むしろ、やる気が出てきた?うん、そんな感じ」
方天画戟(レオが勝手に命名しました)を新しく買った玩具が嬉しい子供みたいにブンブン振り回しているレオを見ていると微笑ましい気持ちになってきます。
え?私は何の武器を取り出したのか、ですのね。
考えるまでもなく、一択!ウィップですわ。
連接刃《チェーンエッジ》と使い方が似ているから、扱いやすいのではないかしら。
「で、やっぱり、リーナって微妙にSだよね。でも、夜はMだな…うん」
「違いますから。私はノーマルですわ、ノーマル」
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