61 / 232
第2章 自由都市リジュボー
第54話 自由都市リジュボー
しおりを挟む
長蛇号が大陸最西端の都市リジュボーに入港したのは七日目の昼。
ここまで特に支障となる事態も発生しなかっ…いえ、していた気がしますけれど、気のせいですわ。
ベッドから起き上がるのさえ、辛い日があったのも気のせいですわね。
「レヴィアタンに第一と第二の二つだけですけども、七つの門をかけておきましたわ。船体を守るくらいにしか、役立ちませんがレヴィアタンがいなくなれば、効力を失いますわ。その点だけはお忘れなきよう」
「本当にココで降りていいんですかい?うちの大将、会いたがってたぜ?」
「まだ、その時じゃないんですよ。だよね、リーナ?」
長蛇号はリジュボーで補給だけ済ませたら、すぐに出航し、母港のローダニスに戻るそうです。
本当にローダニスに戻るのか?
新たな旅に出るのか?
叔父さまは羊の皮をかぶった狼ですから、腹の底が知れないのよね。
「ええ。恐らく叔父さまだけではなく世界にとって、好ましい状況になると思いますわ。その時までおとなしくしておかなければ、いけませんの。そう叔父さまにお伝えくださいませ」
「ふむ。良く分からんね。伝えておくさ。大将には分かるってことなんだろ?じゃ、またな!」
「ここまで送っていただき、ありがとうございました。ごきげんよう、ジーグリットさま」
「ありがとう、ジーグリットさん!」
アドミラルコートの裾を海風にはためかせ、静かに去っていくジーグリットさまの姿はとても凛々しく、格好のいいものです。
長身で手足もスラッと長く、とても映える容貌をされていますから。
あの姿にクラッとくるご婦人がいてもおかしくはないでしょう。
海の男は港ごとに愛する女性がいると本にも書いてありましたものね。
あら?男の人ではないですわ。
でも、恰好が良ければ、男であろうが女であろうが小さな問題ですわ。
荷下ろし作業に従事しているのは筋肉質の大柄な体格をした殿方。
その脇を洗練された足取りで通り過ぎるのは客船を下船した身なりの整った方々。
着飾った装束に身を包み、足取りだけではなく所作全てが洗練されているから貴族…王族という可能性もあるのかしら?
さすがは自由都市と呼ばれるだけのことはあって、埠頭を見ているだけでも興味深いですわ。
抜けるように白い肌、浅黒い肌、褐色の肌。
髪や瞳の色も違えば、肌の色も異なる種々雑多な人々が聞いたことのない言語で会話をしています。
獣を思わせる耳が髪の間から生えている獣人も陽気に会話をしながら行き交っている。
こんなにも自由闊達とした雰囲気は帝都にはないものです。
そんな賑わいと喧騒に満ちた埠頭を抜けるとやや古めかしい石造りの建物が立ち並ぶ落ち着いた雰囲気の街並みが姿を現しました。
現在、自由都市としての名で知られるリジュボーですが、かつて帝国と覇権を争った海洋国家の首都であったことはあまり、知られていません。
長い歴史を持つ古都でもあるのです。
やや時代がかった古い石造りの建物にも趣や風情といったものが感じられるのは古都ならではのものと言えますわ。
また、大海の覇者たるレヴィアタンに引き起こされた大海流により、甚大な被害を受けた町としての方が良く知られているかもしれません。
旧市街地と呼ばれる地域にはその名残が見られ、観光地としても有名ですわね。
「さて、まずは宿探しかな?」
「そうですわね。すぐに見つかるかしら?」
二千年近く転生を繰り返しているのにこの町の情報が全く、ないなんて!
たくさん本を読んでいるのに肝心な時に役に立たない自分に腹が立ちますわ。
ん?レオが屈伸運動を始めたのですけど、何をする気なのかしら?
「僕もこの町、分からないからさ。情報は足で稼がなきゃ!」
「申し訳ございません。あたしも西は分からないんですよぉ」
「知らないデス。ここの名物は何デスか?美味しいんデスかね?」
三者三様ですけれど、要は誰一人、リジュボーを知らないのです。
前途多難ですわ。
「わちし、知らなーい。マーマ、抱っこ」
「え?仕方ないですわね。はい」
「わーい」
甘えてくるニールを抱きかかえ、抱っこします。
両腕にずっしりとくる重さはかなりの物ですわ。
「手分けして、探すしかないかな。オーカスと探しに行ってくるよ。アンさん、お願いします」
「はい。お任せくださいっ」
「レオも気を付けてくださいませ」
「パーパ、油断だーめよ?」
レオはオーカスと宿を探しに行き、ニールを抱っこした私のお留守番が決まりました。
諜報能力にも長けたアンも捜索班に回った方がいいのですけど、レオったら…心配するあまり、アンを残してくれたのですわ。
リジュボーの治安がどれくらいのものか、分かりません。
自由都市というくらいですから、自由の意味を履き違えた方が現れてもおかしくありません。
ですが、宿を探すだけですもの。
質の悪い殿方に絡まれるお約束な出来事なんて、そうそう起こるものではないと思いますの。
子連れですし、スカートの裾丈が長いクラシカルデザインのメイド服に身を包んだアンもいます。
『絡まれることなどない』と考えていたのが甘かったのですわ。
え?そもそも、子連れに見えてませんの?
見た目のせいなのかしら?
幼い妹を連れた少女と思われたのね。
全く、面倒ですわ。
「ねえちゃんたち、お困りだろ?俺たちがいいところ、連れて行ってやるぜ」
「ヒャッハー!ひいひい言うところだぜ」
「お断りします!お嬢さまの目が穢れるので退いてくれませんかねぇ。退かないなら、強制的に排除しますけどぉ?」
ロマンス小説ではあまり見かけませんけど、冒険活劇の中で見かけたことのある不埒な輩。
大柄な図体で腕は太く、日に焼けた肌からは精悍というよりも粗野な印象しか受けません。
どの殿方も下卑た笑みを顔に浮かべ、その目つきは醜悪なものです。
あまりにもイメージそのもので笑いがこみあげてきそうです。
堪えるのも中々、辛いものがありますわ。
ニールが「ねー、壊していーの?」と満面の笑顔で言うのを「駄目よ、壊さない程度にしないといけないわ。アンに任せましょうね」と静かに諭します。
ニールが悪い子になったら、困りますもの。
「ねえちゃん、そういきがんなよ。仲良くしようぜ!」
悪漢A、そうあなたはAということでいいですわね。
お約束過ぎる台詞を吐くとアンの胸部で魅力的なカーブを描く豊かな持ち物-少しくらい、分けてくれればいい―を汚い手で触ろうと手を伸ばしました。
アンが触らせるはずがありません。
彼女はそもそも、男性はあまり好きではないもの。
「あいだだだだだ」
「触っていいのはお嬢さまだけなんだよぉ」
アンは悪漢Aの手首をさも汚い物を触るかのように軽く掴むとひねりを入れました。
冷たい視線を浴びせながら、その手に力を込めるものですから、ミシミシパキンという嫌な音が聞こえた気がしますわ。
折れたかもしれないわね。
そのまま、掴んだ手を放さず、悪漢Aをまるで脱穀でもするように何度も地面に叩きつけます。
飛び散る紅の液体と苦し気な呻き声。
あまり、子供に見せてはよろしくない光景ですわね。
「てめえ、女だからって手加減してりゃ、調子乗りやがって!」
悪漢Bは結構、いい体格をしています。
背丈は女性にしては長身の方のアンより頭二つ分ほど大きいですし、まるで筋肉の鎧を着こんだような肉体の持ち主です。
武術の心得も多少あるのかしら?
まずはアンの肩を押さえつけようと両腕を伸ばしました。
アンが黙って、待っていると思って?
どうやら、心得など何一つない素人でしたのね。
アンの体が風のように音もなく軽く、宙を舞います。
跳躍回し蹴りという何ともアクロバティックな蹴り。
彼女のきれいな脚が悪漢Bのお腹に見事に突き刺さったのです。
あの裾の長いメイドドレスで器用なこと。
普段の修練が成せる技ですわ。
さらにつんのめった男の顎に低い位置からの掌底が決まりました。
また、何かが折れるようなバキッという耳障りな音ともに血飛沫を上げながら、大柄な悪漢Bの身体が宙を舞います。
地面にだらしなく転がったのはこれで二匹…いえ、二人ですわね。
悪漢CとDは目の前で起きた予想もしない状況に焦ったのかしら?
仲間を介抱することもなければ、襲い掛かってくる訳でもなく、逃げていきました。
薄情な方々ですのね?
「きれいに決まりましたわ」
「アンねーちゃん、やるね」
わたしたちに褒められたアンは余程、嬉しかったのか、鬼のような格闘の技を見せたのと同じ人物と思えないほど、にへらとだらしない笑顔を見せてくれます。
そして、私は今更、気付きましたわ…。
無計画に歩いて、探すよりも冒険者ギルドで教えてもらえばよかったのだ、と。
ここまで特に支障となる事態も発生しなかっ…いえ、していた気がしますけれど、気のせいですわ。
ベッドから起き上がるのさえ、辛い日があったのも気のせいですわね。
「レヴィアタンに第一と第二の二つだけですけども、七つの門をかけておきましたわ。船体を守るくらいにしか、役立ちませんがレヴィアタンがいなくなれば、効力を失いますわ。その点だけはお忘れなきよう」
「本当にココで降りていいんですかい?うちの大将、会いたがってたぜ?」
「まだ、その時じゃないんですよ。だよね、リーナ?」
長蛇号はリジュボーで補給だけ済ませたら、すぐに出航し、母港のローダニスに戻るそうです。
本当にローダニスに戻るのか?
新たな旅に出るのか?
叔父さまは羊の皮をかぶった狼ですから、腹の底が知れないのよね。
「ええ。恐らく叔父さまだけではなく世界にとって、好ましい状況になると思いますわ。その時までおとなしくしておかなければ、いけませんの。そう叔父さまにお伝えくださいませ」
「ふむ。良く分からんね。伝えておくさ。大将には分かるってことなんだろ?じゃ、またな!」
「ここまで送っていただき、ありがとうございました。ごきげんよう、ジーグリットさま」
「ありがとう、ジーグリットさん!」
アドミラルコートの裾を海風にはためかせ、静かに去っていくジーグリットさまの姿はとても凛々しく、格好のいいものです。
長身で手足もスラッと長く、とても映える容貌をされていますから。
あの姿にクラッとくるご婦人がいてもおかしくはないでしょう。
海の男は港ごとに愛する女性がいると本にも書いてありましたものね。
あら?男の人ではないですわ。
でも、恰好が良ければ、男であろうが女であろうが小さな問題ですわ。
荷下ろし作業に従事しているのは筋肉質の大柄な体格をした殿方。
その脇を洗練された足取りで通り過ぎるのは客船を下船した身なりの整った方々。
着飾った装束に身を包み、足取りだけではなく所作全てが洗練されているから貴族…王族という可能性もあるのかしら?
さすがは自由都市と呼ばれるだけのことはあって、埠頭を見ているだけでも興味深いですわ。
抜けるように白い肌、浅黒い肌、褐色の肌。
髪や瞳の色も違えば、肌の色も異なる種々雑多な人々が聞いたことのない言語で会話をしています。
獣を思わせる耳が髪の間から生えている獣人も陽気に会話をしながら行き交っている。
こんなにも自由闊達とした雰囲気は帝都にはないものです。
そんな賑わいと喧騒に満ちた埠頭を抜けるとやや古めかしい石造りの建物が立ち並ぶ落ち着いた雰囲気の街並みが姿を現しました。
現在、自由都市としての名で知られるリジュボーですが、かつて帝国と覇権を争った海洋国家の首都であったことはあまり、知られていません。
長い歴史を持つ古都でもあるのです。
やや時代がかった古い石造りの建物にも趣や風情といったものが感じられるのは古都ならではのものと言えますわ。
また、大海の覇者たるレヴィアタンに引き起こされた大海流により、甚大な被害を受けた町としての方が良く知られているかもしれません。
旧市街地と呼ばれる地域にはその名残が見られ、観光地としても有名ですわね。
「さて、まずは宿探しかな?」
「そうですわね。すぐに見つかるかしら?」
二千年近く転生を繰り返しているのにこの町の情報が全く、ないなんて!
たくさん本を読んでいるのに肝心な時に役に立たない自分に腹が立ちますわ。
ん?レオが屈伸運動を始めたのですけど、何をする気なのかしら?
「僕もこの町、分からないからさ。情報は足で稼がなきゃ!」
「申し訳ございません。あたしも西は分からないんですよぉ」
「知らないデス。ここの名物は何デスか?美味しいんデスかね?」
三者三様ですけれど、要は誰一人、リジュボーを知らないのです。
前途多難ですわ。
「わちし、知らなーい。マーマ、抱っこ」
「え?仕方ないですわね。はい」
「わーい」
甘えてくるニールを抱きかかえ、抱っこします。
両腕にずっしりとくる重さはかなりの物ですわ。
「手分けして、探すしかないかな。オーカスと探しに行ってくるよ。アンさん、お願いします」
「はい。お任せくださいっ」
「レオも気を付けてくださいませ」
「パーパ、油断だーめよ?」
レオはオーカスと宿を探しに行き、ニールを抱っこした私のお留守番が決まりました。
諜報能力にも長けたアンも捜索班に回った方がいいのですけど、レオったら…心配するあまり、アンを残してくれたのですわ。
リジュボーの治安がどれくらいのものか、分かりません。
自由都市というくらいですから、自由の意味を履き違えた方が現れてもおかしくありません。
ですが、宿を探すだけですもの。
質の悪い殿方に絡まれるお約束な出来事なんて、そうそう起こるものではないと思いますの。
子連れですし、スカートの裾丈が長いクラシカルデザインのメイド服に身を包んだアンもいます。
『絡まれることなどない』と考えていたのが甘かったのですわ。
え?そもそも、子連れに見えてませんの?
見た目のせいなのかしら?
幼い妹を連れた少女と思われたのね。
全く、面倒ですわ。
「ねえちゃんたち、お困りだろ?俺たちがいいところ、連れて行ってやるぜ」
「ヒャッハー!ひいひい言うところだぜ」
「お断りします!お嬢さまの目が穢れるので退いてくれませんかねぇ。退かないなら、強制的に排除しますけどぉ?」
ロマンス小説ではあまり見かけませんけど、冒険活劇の中で見かけたことのある不埒な輩。
大柄な図体で腕は太く、日に焼けた肌からは精悍というよりも粗野な印象しか受けません。
どの殿方も下卑た笑みを顔に浮かべ、その目つきは醜悪なものです。
あまりにもイメージそのもので笑いがこみあげてきそうです。
堪えるのも中々、辛いものがありますわ。
ニールが「ねー、壊していーの?」と満面の笑顔で言うのを「駄目よ、壊さない程度にしないといけないわ。アンに任せましょうね」と静かに諭します。
ニールが悪い子になったら、困りますもの。
「ねえちゃん、そういきがんなよ。仲良くしようぜ!」
悪漢A、そうあなたはAということでいいですわね。
お約束過ぎる台詞を吐くとアンの胸部で魅力的なカーブを描く豊かな持ち物-少しくらい、分けてくれればいい―を汚い手で触ろうと手を伸ばしました。
アンが触らせるはずがありません。
彼女はそもそも、男性はあまり好きではないもの。
「あいだだだだだ」
「触っていいのはお嬢さまだけなんだよぉ」
アンは悪漢Aの手首をさも汚い物を触るかのように軽く掴むとひねりを入れました。
冷たい視線を浴びせながら、その手に力を込めるものですから、ミシミシパキンという嫌な音が聞こえた気がしますわ。
折れたかもしれないわね。
そのまま、掴んだ手を放さず、悪漢Aをまるで脱穀でもするように何度も地面に叩きつけます。
飛び散る紅の液体と苦し気な呻き声。
あまり、子供に見せてはよろしくない光景ですわね。
「てめえ、女だからって手加減してりゃ、調子乗りやがって!」
悪漢Bは結構、いい体格をしています。
背丈は女性にしては長身の方のアンより頭二つ分ほど大きいですし、まるで筋肉の鎧を着こんだような肉体の持ち主です。
武術の心得も多少あるのかしら?
まずはアンの肩を押さえつけようと両腕を伸ばしました。
アンが黙って、待っていると思って?
どうやら、心得など何一つない素人でしたのね。
アンの体が風のように音もなく軽く、宙を舞います。
跳躍回し蹴りという何ともアクロバティックな蹴り。
彼女のきれいな脚が悪漢Bのお腹に見事に突き刺さったのです。
あの裾の長いメイドドレスで器用なこと。
普段の修練が成せる技ですわ。
さらにつんのめった男の顎に低い位置からの掌底が決まりました。
また、何かが折れるようなバキッという耳障りな音ともに血飛沫を上げながら、大柄な悪漢Bの身体が宙を舞います。
地面にだらしなく転がったのはこれで二匹…いえ、二人ですわね。
悪漢CとDは目の前で起きた予想もしない状況に焦ったのかしら?
仲間を介抱することもなければ、襲い掛かってくる訳でもなく、逃げていきました。
薄情な方々ですのね?
「きれいに決まりましたわ」
「アンねーちゃん、やるね」
わたしたちに褒められたアンは余程、嬉しかったのか、鬼のような格闘の技を見せたのと同じ人物と思えないほど、にへらとだらしない笑顔を見せてくれます。
そして、私は今更、気付きましたわ…。
無計画に歩いて、探すよりも冒険者ギルドで教えてもらえばよかったのだ、と。
0
あなたにおすすめの小説
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜
桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。
上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。
「私も……私も交配したい」
太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。
女の子がほとんど産まれない国に転生しました。
さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。
100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳
そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。
当面は2日に1話更新予定!
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
贖罪の花嫁はいつわりの婚姻に溺れる
マチバリ
恋愛
貴族令嬢エステルは姉の婚約者を誘惑したという冤罪で修道院に行くことになっていたが、突然ある男の花嫁になり子供を産めと命令されてしまう。夫となる男は稀有な魔力と尊い血統を持ちながらも辺境の屋敷で孤独に暮らす魔法使いアンデリック。
数奇な運命で結婚する事になった二人が呪いをとくように幸せになる物語。
書籍化作業にあたり本編を非公開にしました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる