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第4章 麗しのアルフィン
第196話 アナスタシア
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レムリア帝国カーモフ侯爵家は古き血を守り、代々、受け継いできた大貴族の一つである。
彼らは七十二柱の神である緑衣の女神アガレスの子孫であるという自負心を持ち、誇りとともに正しく、生きてきた。
そんな侯爵家に運命の子が生まれる。
アナスタシア・フォン・カーモフ。
当代侯爵ニコライ・フォン・カーモフの一人娘であり、『幻の姫君』、『想の美姫』と呼ばれる深窓の令嬢である。
そう呼ばれるようになったのは理由がある。
彼女は表舞台に全く姿を現さない。
貴族の子女であれば義務とされる貴族学院も病弱を理由に一切、顔を出していない。
実のところ、アナスタシアは病弱ではない。
両親に溺愛され、大事に育てられているだけなのだ。
生まれながらに紅玉の色をした瞳を持って、生まれた愛し子。
祖たる女神の生まれ変わり。
それゆえ、アナスタシアは守られた。
カーモフ侯爵家の持てる力を存分に振るい彼女を隠し続けた。
この点では同じ愛し子として生まれながら、特別な扱いを受けなかったレオンハルトやリリアーナが特殊だったのだろう。
しかし、転機が訪れる。
アナスタシアは愛し子であると同時に記憶持ちだったのだ。
十五歳の誕生日を迎えた日、彼女は思い出した。
転生を繰り返してきたレオンハルトとリリアーナのような完全な記憶の覚醒ではなかったもののアナスタシアの平和な日常はこの日をもって、終わったのである。
革のソファ一式が揃った落ち着いた雰囲気漂う応接室でレオはコーヒー、私は紅茶を嗜みつつ、目の前の少女の出方を窺います。
ショートボブにしいてる髪はチョコレートを思わせるブラウン系であどけなさが抜けていない顔立ちとよく合っています。
あなたは本当にあの頃と変わりませんのね?
「お姉様。ナーシャって、呼んで欲しいわに」
にへらと邪気の無い笑顔と微かに覗いている八重歯。
大戦から幾星霜を経たのか、あやふやなのに愛らしさは変わってないみたい。
つい五分前には焦土と化した大地で豪快に寝ていた張本人ですのに……。
「今のあなたはカーモフ侯爵家のアナスタシアさまで間違いありませんのね?」
「そうですわに」
本当に調子が狂いますわね。
かつての七十二柱の同志であり、妹のように可愛がっていたアガレスが目の前にいるのですから。
女神アスタルテとして生きていた時、血の繋がりがある家族とは疎遠でした。
そんな私の心を癒してくれたのは、血が繋がっていなくとも実の妹のような存在があったからです。
苦楽を共にしたのがレライエであり、アガレスだったのです。
そのアガレスとまた、出会えるとは思っていませんでした。
それも同じレムリアに生まれ、貴族令嬢だなんて、何と面白い運命なのでしょう。
ただ、気にかかるのはこの地に『不見の塔』を構築したという事実ですわね。
誰かに唆されたのかしら?
「ナーシャ。あなたはここで何をしてましたの?」
「修行ですわに」
またもにへらと無邪気に笑うアガレス……ではなくて、ナーシャ。
やはり、かわいいですわ。
アイリスやレライエとはまた、違った愛らしい可愛さですもの。
でも、『修行』とは何ですの?
貴族令嬢は花嫁修業の一環として、礼法や諸々の作法を『修行』のように学ばなくてはいけません。
その中に『ダンジョン』の具現化は含まれていたかしら?
「誰に言われましたの?」
「ルキ様ですわに」
「ルキ…? あぁ、ルキフゲ・ロフォカレのことかしら?」
「そうですわに」
かつての仲間であり、魔法研究の大家ルキフゲ・ロフォカレ。
特殊な魔道具や魔装具の開発に執心し、変わった魔法を編み出すことに苦心する変わり者と言われた人。
そんなルキフゲ・ロフォカレことルキフグスが現代では、知恵の神として祀られているのです。
ある種の皮肉を感じますわね。
さて、本題に入るとしましょう。
ナーシャとの会話に入り込めないレオが苛つき始めてますもの。
見えていないのをいいことに太股を撫で回しているのです。
ちょっとでも油断したら不埒なことをしてきそうだわ。
もう指の動きが淫ら! そのものなんですもの。
早めに終わらせないとまずいですわね。
「ナーシャ。ここにいた理由は何ですの?」
「ふぇ? いるといいことがあると言われたからですわにぃ」
ナーシャは一瞬、意味を理解出来なかったのか、キョトンとした表情になりました。
あどけなさが残りながらも美しく整った顔の少女が大きな目を見開いて、固まってしまったのです。
ええ、固まっただけならいいでしょう。
両足の力まで抜けたのか、ミニスカートが捲れて下着が完全に露出しているのですけど……。
不安になって、レオを見ると『どうしたの?』とでも言いたげな瞳が私をジッと見つめています。
その割に指を下着の隙間から、入れようとしてくるのはなぜかしら?
当然、『ダメです!』と目で伝えているのに無視されました。
これは本当にまずいですわ。
「ナーシャは姉さまにまた、会えたので嬉しいですわにー」
ナーシャは立ち直ったのか、スカートを直し、花も綻ぶような笑顔を浮かべながら、そんなことを言うものですから、身構えていたのが無駄に思えますわ。
とりあえず、今まさに指を挿入れようとしていたレオの手を軽く抓って、釘を刺しておきます。
本気でしようと思っていないのは分かってますわ。
でも、あまり自由にさせるとレオは野放しにされた猛獣そのものですもの。
「私達と一緒に帰りましょう、ナーシャ」
レオったら、あからさまに『嫌だ』という拒否感を出した表情をしています。
それなのに太腿を優しく撫でまわすのをやめません。
まるで『僕だけを見て欲しい』と言っているみたい。
「わーい! 行くわにー!」
知ってましたわ。
アガレスだった頃から、空気を読まない子でしたものね。
レオから、あれだけ睨まれているのにも関わらず、元気いっぱいにかわいらしく、宣言しましたわ。
ピタッと指の動きが止まりました。
あんなに機嫌良く、楽しそうに撫でまわしていたのによくないですわね。
面倒なことにならないようにしないといけません。
そっと指を握って、視線を交しながら『私の一番はレオですわ。レオに全てをあげたでしょう?』と想いを込めました。
これでどうにか、なるといいのですけど。
結論だけ、申し上げますとどうにかはなりました。
ナーシャに空き部屋を用意してもらい、部屋を使わせてもらいました。
ええ、何があったのかは言うまでもありませんわ。
それはもう丁寧にレオの物という証をあちこちに付けられました。
腰は抜けましたし、立ち上がれないのでお姫様抱っこなのです。
嫌ではありません。
ただ、恥ずかしいだけですもの。
視線を集めて、仕方がないのでひたすら、我慢しないといけません。
レオは堂々としているのですけど、恥ずかしくないのかしら?
爺やには『何じゃ、いつものか』という白けた視線を向けられ、ナーシャには邪気の感じられない無垢な瞳で見つめられ、居たたまれないとはこのことでしたのね。
イヤリングでアンに連絡し、メテオール卿への言付けを頼み、城に帰還することにしました。
『不見の塔』を冒険して得たもの。
それは想定していたよりも大事で大切なものだったのです。
彼らは七十二柱の神である緑衣の女神アガレスの子孫であるという自負心を持ち、誇りとともに正しく、生きてきた。
そんな侯爵家に運命の子が生まれる。
アナスタシア・フォン・カーモフ。
当代侯爵ニコライ・フォン・カーモフの一人娘であり、『幻の姫君』、『想の美姫』と呼ばれる深窓の令嬢である。
そう呼ばれるようになったのは理由がある。
彼女は表舞台に全く姿を現さない。
貴族の子女であれば義務とされる貴族学院も病弱を理由に一切、顔を出していない。
実のところ、アナスタシアは病弱ではない。
両親に溺愛され、大事に育てられているだけなのだ。
生まれながらに紅玉の色をした瞳を持って、生まれた愛し子。
祖たる女神の生まれ変わり。
それゆえ、アナスタシアは守られた。
カーモフ侯爵家の持てる力を存分に振るい彼女を隠し続けた。
この点では同じ愛し子として生まれながら、特別な扱いを受けなかったレオンハルトやリリアーナが特殊だったのだろう。
しかし、転機が訪れる。
アナスタシアは愛し子であると同時に記憶持ちだったのだ。
十五歳の誕生日を迎えた日、彼女は思い出した。
転生を繰り返してきたレオンハルトとリリアーナのような完全な記憶の覚醒ではなかったもののアナスタシアの平和な日常はこの日をもって、終わったのである。
革のソファ一式が揃った落ち着いた雰囲気漂う応接室でレオはコーヒー、私は紅茶を嗜みつつ、目の前の少女の出方を窺います。
ショートボブにしいてる髪はチョコレートを思わせるブラウン系であどけなさが抜けていない顔立ちとよく合っています。
あなたは本当にあの頃と変わりませんのね?
「お姉様。ナーシャって、呼んで欲しいわに」
にへらと邪気の無い笑顔と微かに覗いている八重歯。
大戦から幾星霜を経たのか、あやふやなのに愛らしさは変わってないみたい。
つい五分前には焦土と化した大地で豪快に寝ていた張本人ですのに……。
「今のあなたはカーモフ侯爵家のアナスタシアさまで間違いありませんのね?」
「そうですわに」
本当に調子が狂いますわね。
かつての七十二柱の同志であり、妹のように可愛がっていたアガレスが目の前にいるのですから。
女神アスタルテとして生きていた時、血の繋がりがある家族とは疎遠でした。
そんな私の心を癒してくれたのは、血が繋がっていなくとも実の妹のような存在があったからです。
苦楽を共にしたのがレライエであり、アガレスだったのです。
そのアガレスとまた、出会えるとは思っていませんでした。
それも同じレムリアに生まれ、貴族令嬢だなんて、何と面白い運命なのでしょう。
ただ、気にかかるのはこの地に『不見の塔』を構築したという事実ですわね。
誰かに唆されたのかしら?
「ナーシャ。あなたはここで何をしてましたの?」
「修行ですわに」
またもにへらと無邪気に笑うアガレス……ではなくて、ナーシャ。
やはり、かわいいですわ。
アイリスやレライエとはまた、違った愛らしい可愛さですもの。
でも、『修行』とは何ですの?
貴族令嬢は花嫁修業の一環として、礼法や諸々の作法を『修行』のように学ばなくてはいけません。
その中に『ダンジョン』の具現化は含まれていたかしら?
「誰に言われましたの?」
「ルキ様ですわに」
「ルキ…? あぁ、ルキフゲ・ロフォカレのことかしら?」
「そうですわに」
かつての仲間であり、魔法研究の大家ルキフゲ・ロフォカレ。
特殊な魔道具や魔装具の開発に執心し、変わった魔法を編み出すことに苦心する変わり者と言われた人。
そんなルキフゲ・ロフォカレことルキフグスが現代では、知恵の神として祀られているのです。
ある種の皮肉を感じますわね。
さて、本題に入るとしましょう。
ナーシャとの会話に入り込めないレオが苛つき始めてますもの。
見えていないのをいいことに太股を撫で回しているのです。
ちょっとでも油断したら不埒なことをしてきそうだわ。
もう指の動きが淫ら! そのものなんですもの。
早めに終わらせないとまずいですわね。
「ナーシャ。ここにいた理由は何ですの?」
「ふぇ? いるといいことがあると言われたからですわにぃ」
ナーシャは一瞬、意味を理解出来なかったのか、キョトンとした表情になりました。
あどけなさが残りながらも美しく整った顔の少女が大きな目を見開いて、固まってしまったのです。
ええ、固まっただけならいいでしょう。
両足の力まで抜けたのか、ミニスカートが捲れて下着が完全に露出しているのですけど……。
不安になって、レオを見ると『どうしたの?』とでも言いたげな瞳が私をジッと見つめています。
その割に指を下着の隙間から、入れようとしてくるのはなぜかしら?
当然、『ダメです!』と目で伝えているのに無視されました。
これは本当にまずいですわ。
「ナーシャは姉さまにまた、会えたので嬉しいですわにー」
ナーシャは立ち直ったのか、スカートを直し、花も綻ぶような笑顔を浮かべながら、そんなことを言うものですから、身構えていたのが無駄に思えますわ。
とりあえず、今まさに指を挿入れようとしていたレオの手を軽く抓って、釘を刺しておきます。
本気でしようと思っていないのは分かってますわ。
でも、あまり自由にさせるとレオは野放しにされた猛獣そのものですもの。
「私達と一緒に帰りましょう、ナーシャ」
レオったら、あからさまに『嫌だ』という拒否感を出した表情をしています。
それなのに太腿を優しく撫でまわすのをやめません。
まるで『僕だけを見て欲しい』と言っているみたい。
「わーい! 行くわにー!」
知ってましたわ。
アガレスだった頃から、空気を読まない子でしたものね。
レオから、あれだけ睨まれているのにも関わらず、元気いっぱいにかわいらしく、宣言しましたわ。
ピタッと指の動きが止まりました。
あんなに機嫌良く、楽しそうに撫でまわしていたのによくないですわね。
面倒なことにならないようにしないといけません。
そっと指を握って、視線を交しながら『私の一番はレオですわ。レオに全てをあげたでしょう?』と想いを込めました。
これでどうにか、なるといいのですけど。
結論だけ、申し上げますとどうにかはなりました。
ナーシャに空き部屋を用意してもらい、部屋を使わせてもらいました。
ええ、何があったのかは言うまでもありませんわ。
それはもう丁寧にレオの物という証をあちこちに付けられました。
腰は抜けましたし、立ち上がれないのでお姫様抱っこなのです。
嫌ではありません。
ただ、恥ずかしいだけですもの。
視線を集めて、仕方がないのでひたすら、我慢しないといけません。
レオは堂々としているのですけど、恥ずかしくないのかしら?
爺やには『何じゃ、いつものか』という白けた視線を向けられ、ナーシャには邪気の感じられない無垢な瞳で見つめられ、居たたまれないとはこのことでしたのね。
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