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~生贄白豚聖女メリル編~
10.エピローグ
しおりを挟むその後…セヴォン帝国は白竜の加護を失い、徐々に国力を落とし衰退していっている。
昔に犯した罪が…セヴォン帝国に降りかかっているようであった…。
セヴォン帝国皇帝であるルイセル・セヴォンを始め、闇事件に関わった者は記憶を全て忘れ、ルイセルの双子の弟のことも、白豚聖女のことも覚えていないという──
クロさんは黒竜と白竜の記憶は薄らとしかなく、黒竜から聞いた話を伝えると…
「そうか…。大切に…生きなきゃね─…」
と穏やかに微笑み…──私とクロさんは黒竜と白竜を思って一緒に泣いた─…。
白竜の魂を持つ私が聖女の祈りを使うことで…黒竜の封印を解いたとき…
黒竜の瞳から流れた綺麗な涙を…─
黒竜と白竜がひとつの光になったあの幸せそうな光景を─…
私も…クロさんも…黒竜と白竜のことは絶対に忘れない─…
2匹に貰ったこの時間を…クロさんと一緒に生きていくんだ──
◆◆◆
月日は流れ…──
穏やかな毎日が続いている─…
「平和って…いいなぁ…」
のんびりと庭先でお茶を飲む。
そんな私をクロさんも頬笑ましそうに眺めている。
「ねえ、メリル。僕たちって夫婦だよね?」
「え…?」
お揃いの指輪をした手が絡まる──
そう言えば…この指輪…
お互いの位置が分かるように魔法が掛けられていたらしい。
その魔法を辿りあの時クロさんの元へ黒竜が飛び立てたのだ。
そんなことを考えていたら、クロさんの顔が近づき、ちゅっと唇に口付けをされる。
「師匠に聞いたんだけど…僕たちまだしてないことがあるよね?」
「……ふぇっ!!??」
クロさんに横抱きに抱えられて、所謂お姫様抱っこというものをされる。
え…
クロさん…!!
まさか…!!?
「まままま、待ってください!!もう少し、もう少し痩せてからで!!痩せてからでお願いしますっっ!!!」
必死に頼み込むと、クロさんはキョトンとした表情になる。
「え…─?結婚式…もっと先にする?」
「ふぇ…?結婚式…──?」
「そう!師匠が夫婦になるには結婚式は大事だって!」
一気に気が抜ける…。
結婚式…
その言葉に嬉しくなって満面の笑みになってしまう。
「結婚式のケーキは何段にします!?お料理も美味しいものがいいですよね!?」
「ふふ。そうだね─」
結局色気より食い気なのだと笑ってしまう。
ああ、良かった──
なんて思っていたら─…
「僕が食べたいのは美味しそうなメリルだけどね──」
そう言って微笑むクロさんに──
本気で痩せようと…心に誓うのであった───
END
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