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第7話 合流
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俺は本人確認が済んだとのことで無事にゼオンからの手紙を手にする。その後、傍らにあった椅子に座って手紙の内容に目を通すと近くの宿屋に泊まっているとあった。
「なんだ、まだ領主邸に行ってないのか。先に街の様子を見て回りたかったのか?」
俺は手紙を読み終えると先程の受付嬢に手紙に書かれている宿の場所を教えてもらうと彼女に礼を言ってからギルドを出たのだった。
「――ここか?」
教えて貰った宿はギルドからそう遠い距離ではなく、直ぐに見つけることが出来た。宿に入ると店主に手紙を見せてゼオンが泊まっているかを尋ねる。
「ああ、後から来ると言われていたお連れ様ですね。お二人とも二階の部屋に泊まっておられますよ」
「呼んで来て貰えるか? グランが来たと言えば分かるはずだ」
俺は店主にそう頼むと傍らにある椅子に腰を下ろしてゼオンを待つとしばらくして二階から降りてくるゼオンの姿が見えた。
「道中お疲れさん。思ったよりも早く到着したんだな。もう一日、二日は後になると思っていたよ」
ゼオンもこちらに気が付いたようで手を上げて到着を労う言葉を告げる。
「乗合馬車は予定通りに運行するのが基本だよ。まあ、途中で少しだけ面倒もあったがな」
「面倒?」
「ああ、盗賊の馬鹿共が襲ってきやがった。腕はたいしたことなかったから全員捕まえてギルドに突き出して来たよ」
「それは確かに面倒事だったな。僕の馬車にはそんな楽しそうな事件は寄ってこなかったからな」
盗賊が襲ってくるのを『楽しそうな事件』と言うこの勇者様。本当に悪には容赦ない性格だ。
「ところでローザは一緒じゃないのか?」
ゼオンの言葉に苦笑いを返しながら俺はローザについて問う。先ほどの店主の話だと二人と言っていたから同じ宿に泊まっているはずだが姿が見えないようだ。
「声をかけたが部屋には居なかったし、風呂にでも行っているのだろう。それより一緒に食事でもどうだ? どうせまだ食べて無いんだろ?」
「そいつはありがたい。乗合馬車での食事は質素なものだったからな」
事前に準備していた弁当をいざ食べようと思っても俺一人だけ食べるのは変に目立つし、小さな子供や老人も居た中では食べる勇気が無かったのだ。
「旅の間は皆同じさ。僕たちもそんなものだったよ」
「そうだよな。侯爵家当主でも同じで良かったよ。ははは」
叙爵されて侯爵家当主となったゼオンだったが、堅苦しいのは性に合わないと俺に対しては同等の立場で構わないと言い、公式の場以外ではフレンドリーな言葉使いをしても良いと言われていた。
「あ、グラン様。到着されたのですね」
ゼオンと食事の話をしているとローザが声をかけてきた。ゼオンの言ったようにお風呂へ行っていたようで濡れ髪を上げていた。
「食事にするのですね。私も同席しますので少しだけ待ってください。着替えて来ますので」
ローザはそう告げてから急いで部屋に戻って行く。聖女といっても一人の女性だ。身だしなみには気を使っているようだ。
「――お待たせしました」
数分ほどでローザが普段よく来ている簡易な聖服に白のカーディガンを羽織った状態で現れる。彼女が椅子に座ったタイミングでゼオンが店主を呼び、食事の注文をしてくれる。
「街にはいつ頃着いたんだ?」
「昨日だ。結構早く移動したつもりだったんだが、一日しか短縮出来なかったようだ」
「それで? 領主邸にはまだ顔を出していないのか?」
「ああ、先に領都のありのままの状態を見ておきたくてな」
ゼオンが領主邸に行って無かったのは俺の予想通りの理由だった。確かに領主に就任すれば軽々しく街の散策は出来ないだろう。そうすると住民の生の声を聞く機会は激減する。まあ、ゼオンなら変装してでも街に出て来そうではあるが。
「ローザの方は? 教会に顔を出したのか?」
「いいえ。まだ行ってないわ。私もゼオンと同じ理由よ。教会に行けば街の孤児たちの姿を見る機会がないでしょうから」
「なるほど。それぞれにこれからの事を考えての行動ってわけだ。しかし、ゼオンには早く領主に就任して貰わないことには俺の住む所を斡旋して貰えないからな」
「なんだ。自分の都合で僕を押し込めるつもりなのか?」
「わかった。わかった。しばらくの間、街の散策に付き合ってやるよ。だから町から離れていても良いので静かな地に土地と家を融通してくれよ」
「私もその散策に同行しますね」
こうして俺は渋々ながらゼオンたちの街散策に付き合うことになった。
「――街の様子もだけど、ローザが管理する予定の教会も一度見ておかないか?」
ざっと街を歩いてみると確かに活気のある場所も見受けられ住民の表情が明るい地域がある反面、スラムほど荒んではいないが疲れた表情を見せる者が多く見られる地域もある。その近くにはローザが管理を命じられた教会が建っていたのだ。
「これはまた、随分と立派な建物ですね。王都の大教会に匹敵する規模のように見えます」
「そうだな。地方の領都程度にあっていい規模とは到底思えないな。これは調査をする必要があるかもしれないな」
ローザの言葉に俺が同意の言葉を発する。隣ではゼオンが俺たちの言葉の意味を理解しきれない様子で黙って建物を見上げていた。
「ゼオン、しっかりしろよ。これからはお前がこの街の領主になるんだ。まだ、街の全てを見たわけじゃないから断言できないが、この教会ひとつとっても問題は山積している可能性があるぞ」
「ぐっ。俺に政治的な頭が足りないのは分かっているだろうが。そんなに心配ならグランが代わりに治めればいいだろ」
「馬鹿言え。そんなことが平民である俺に出来るわけがないだろう。形式だけとはいえ、ゼオンは侯爵として叙任した侯爵家当主なんだ。自分の力が足りないと思うなら有能な部下を使って真っ当な統治をするのが責務だぞ」
俺は侯爵家当主のゼオンにも容赦なくズバズバと正論をぶつける。まあ、どうしても困るようなら地盤が安定するまでは助力してやるつもりだ。
「なんだ、まだ領主邸に行ってないのか。先に街の様子を見て回りたかったのか?」
俺は手紙を読み終えると先程の受付嬢に手紙に書かれている宿の場所を教えてもらうと彼女に礼を言ってからギルドを出たのだった。
「――ここか?」
教えて貰った宿はギルドからそう遠い距離ではなく、直ぐに見つけることが出来た。宿に入ると店主に手紙を見せてゼオンが泊まっているかを尋ねる。
「ああ、後から来ると言われていたお連れ様ですね。お二人とも二階の部屋に泊まっておられますよ」
「呼んで来て貰えるか? グランが来たと言えば分かるはずだ」
俺は店主にそう頼むと傍らにある椅子に腰を下ろしてゼオンを待つとしばらくして二階から降りてくるゼオンの姿が見えた。
「道中お疲れさん。思ったよりも早く到着したんだな。もう一日、二日は後になると思っていたよ」
ゼオンもこちらに気が付いたようで手を上げて到着を労う言葉を告げる。
「乗合馬車は予定通りに運行するのが基本だよ。まあ、途中で少しだけ面倒もあったがな」
「面倒?」
「ああ、盗賊の馬鹿共が襲ってきやがった。腕はたいしたことなかったから全員捕まえてギルドに突き出して来たよ」
「それは確かに面倒事だったな。僕の馬車にはそんな楽しそうな事件は寄ってこなかったからな」
盗賊が襲ってくるのを『楽しそうな事件』と言うこの勇者様。本当に悪には容赦ない性格だ。
「ところでローザは一緒じゃないのか?」
ゼオンの言葉に苦笑いを返しながら俺はローザについて問う。先ほどの店主の話だと二人と言っていたから同じ宿に泊まっているはずだが姿が見えないようだ。
「声をかけたが部屋には居なかったし、風呂にでも行っているのだろう。それより一緒に食事でもどうだ? どうせまだ食べて無いんだろ?」
「そいつはありがたい。乗合馬車での食事は質素なものだったからな」
事前に準備していた弁当をいざ食べようと思っても俺一人だけ食べるのは変に目立つし、小さな子供や老人も居た中では食べる勇気が無かったのだ。
「旅の間は皆同じさ。僕たちもそんなものだったよ」
「そうだよな。侯爵家当主でも同じで良かったよ。ははは」
叙爵されて侯爵家当主となったゼオンだったが、堅苦しいのは性に合わないと俺に対しては同等の立場で構わないと言い、公式の場以外ではフレンドリーな言葉使いをしても良いと言われていた。
「あ、グラン様。到着されたのですね」
ゼオンと食事の話をしているとローザが声をかけてきた。ゼオンの言ったようにお風呂へ行っていたようで濡れ髪を上げていた。
「食事にするのですね。私も同席しますので少しだけ待ってください。着替えて来ますので」
ローザはそう告げてから急いで部屋に戻って行く。聖女といっても一人の女性だ。身だしなみには気を使っているようだ。
「――お待たせしました」
数分ほどでローザが普段よく来ている簡易な聖服に白のカーディガンを羽織った状態で現れる。彼女が椅子に座ったタイミングでゼオンが店主を呼び、食事の注文をしてくれる。
「街にはいつ頃着いたんだ?」
「昨日だ。結構早く移動したつもりだったんだが、一日しか短縮出来なかったようだ」
「それで? 領主邸にはまだ顔を出していないのか?」
「ああ、先に領都のありのままの状態を見ておきたくてな」
ゼオンが領主邸に行って無かったのは俺の予想通りの理由だった。確かに領主に就任すれば軽々しく街の散策は出来ないだろう。そうすると住民の生の声を聞く機会は激減する。まあ、ゼオンなら変装してでも街に出て来そうではあるが。
「ローザの方は? 教会に顔を出したのか?」
「いいえ。まだ行ってないわ。私もゼオンと同じ理由よ。教会に行けば街の孤児たちの姿を見る機会がないでしょうから」
「なるほど。それぞれにこれからの事を考えての行動ってわけだ。しかし、ゼオンには早く領主に就任して貰わないことには俺の住む所を斡旋して貰えないからな」
「なんだ。自分の都合で僕を押し込めるつもりなのか?」
「わかった。わかった。しばらくの間、街の散策に付き合ってやるよ。だから町から離れていても良いので静かな地に土地と家を融通してくれよ」
「私もその散策に同行しますね」
こうして俺は渋々ながらゼオンたちの街散策に付き合うことになった。
「――街の様子もだけど、ローザが管理する予定の教会も一度見ておかないか?」
ざっと街を歩いてみると確かに活気のある場所も見受けられ住民の表情が明るい地域がある反面、スラムほど荒んではいないが疲れた表情を見せる者が多く見られる地域もある。その近くにはローザが管理を命じられた教会が建っていたのだ。
「これはまた、随分と立派な建物ですね。王都の大教会に匹敵する規模のように見えます」
「そうだな。地方の領都程度にあっていい規模とは到底思えないな。これは調査をする必要があるかもしれないな」
ローザの言葉に俺が同意の言葉を発する。隣ではゼオンが俺たちの言葉の意味を理解しきれない様子で黙って建物を見上げていた。
「ゼオン、しっかりしろよ。これからはお前がこの街の領主になるんだ。まだ、街の全てを見たわけじゃないから断言できないが、この教会ひとつとっても問題は山積している可能性があるぞ」
「ぐっ。俺に政治的な頭が足りないのは分かっているだろうが。そんなに心配ならグランが代わりに治めればいいだろ」
「馬鹿言え。そんなことが平民である俺に出来るわけがないだろう。形式だけとはいえ、ゼオンは侯爵として叙任した侯爵家当主なんだ。自分の力が足りないと思うなら有能な部下を使って真っ当な統治をするのが責務だぞ」
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