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第91話【アーリーからの呼び出し①】
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リノの治療が無事に終わった僕達はその後もロギスからの情報提供によって調薬では治せない治療をこなしていた。
「今日も無事に患者さんの治療が終わったわね。
最近はロギスさんが協力的に動いてくれているから仕事がスムーズにこなせて助かるわね」
「そうだな。彼の前で患者の治療を成功させたのが信用に繋がったのかな?」
「まあそれもあるとは思うけど、やっぱり『あの件』が一番効いてるんじゃないの?」
「あの件……ってリノさんの事?」
「そりゃあそうでしょ?
あの時、ロギスさんがリノさんに告白してたじゃないの。
あの時はリノさんは返事を待って欲しいと保留にしてて、いろいろあったけど結局OKをしてふたりは付き合う事になったからね。
その事だけでもロギスさんは私達に壮大な借りを作ったんだからね」
「壮大な借り……って、そんな大袈裟な話になったのかい?」
「まあ、それは私が勝手に思ってるだけなんだけど、多分彼もそれなりには気にして患者さんを斡旋してくれているんだと思うわ」
「そんなもんなのかな?
まあ、僕としては仕事が円滑にこなして行けたら不満はないんだけどね」
僕達はそんな事を話しながら少し遅くなった夕食を食べるために近くの食堂に入った。
「いらっしゃいませ。
おふたり様ですか?
お好きな席にどうぞお掛けください」
店の給仕の女性がメニューを持って僕達が席に着くのを待っている。
「こちらがメニューになります。
お決まりになりましたらお呼びくださいね」
給仕の女性はお辞儀をして奥のカウンターへと下がっていく。
「さあ、何を頼もうか?」
「初めて来たお店の時はまず最初にお店のオススメを頼むのが良いと思うわ。
そして、それがハズレだったら……二度と来ない事になるだけよ」
「ははは。
まあ、味は好みがあるから美味しいかどうかはその人の舌に合うかどうかだと思うからオススメが合わなければ無理に他の料理を食べたいとは思わないのも仕方ないかな」
そんな事を小声で話しながら給仕の女性を呼ぶ。
「このお店のオススメ料理を2つお願いします」
僕達はそう頼むと、これからの仕事に関しての話を始めた。
「バグーダに来てからそろそろ1ヶ月になるけど、最近は重症患者の斡旋も減ってきてるよな。
ロギスさんの情報網だけではもうそれほど多くの患者は出て来ないんじゃないかと思ってるんだ」
「そうね。サナールではかなりの人を治療したけど確かに本当の重症患者はそこまで多くなかったもんね。
サナールより総人口の少ないこの町だとこのくらいで大丈夫なのかもしれないわね」
「なら、そろそろ次の町に行く準備を始めてもいいかもしれないな」
そんな話をしていると頼んでいた料理が運ばれてきた。
「お待たせしました。
本日のオススメディナーはビッグボーンのステーキとハナナのサラダ、マッコのスープにビスカのジュースになります」
料理が次々と運ばれてきてテーブル上に並べられていく。
「おお、結構なボリュームだな」
並べられた料理を見た最初の感想はその多さに驚き、一口食べた後はその味に満足行くものだった。
「美味しかったですね」
「そうだな。また今度来てみたいと思える料理だったな」
料理に満足した僕達は明日の予定を話しながら宿へと帰って行った。
――次の日の朝、朝食を食べながらいつものようにロギスからの情報を確認しているとナナリーが訪ねて来た。
「おはようございます。
今日の予定はどうなってますか?」
ナナリーは僕達に聞きながら横の椅子に座り自分の朝食を頼む。
一見すると図々しいようだが僕達に用事がある時にはこの時間が一番捕まえやすいので合理的な手段として僕達も許容していた。
「今日は午前中に1件依頼があるだけで後は予定は入ってないわね。
なに? 急に誰かの治療が必要にでもなったの?」
スケジュール管理はリリスの担当なのでナナリーの質問にも彼女が答える。
「いえ、そうでは無いのですが母がリリスさんに用事があるそうなので呼んできて欲しいと頼まれまして、都合がつくならば午後にでも斡旋ギルドへ来て貰えると助かります」
「私に? アーリー様が?
なんだか嫌な予感しかしないのだけど何を企んでいるのかしらね?」
「企むなんて、そんな事ある訳無いですよ……多分ですが」
「何よ『多分』って言うのは……」
「まあ、お母様の考える事ですからね」
ナナリーはそう言うと運ばれてきた朝食を静かに食べ始めた。
「どうしようか……って、斡旋ギルドのギルドマスターからの呼び出しだから出来るだけ受けないと駄目だよね。
もしかしたら仕事の話かも、しれないし行くべきよね?」
リリスは珍しく判断がつかない様子で僕に判断を求めてきた。
「とりあえず行って見ればいいんじゃないか?
それってリリスだけじゃなくて僕も一緒に行っても大丈夫なんだろう?」
僕はナナリーにそう話しかけた。
「ええ、問題はないかと思いますよ。
ただ、話はリリスさんにと言っていたので向こうでは併設されている食堂で待ってもらうかもしれません。
母が許可すれば一緒に話を聞けるかもしれないので少なくともギルド内には居てくださいね」
「ああ、分かった。
ならば午前中の患者の対応が済んだら昼食を挟んでから斡旋ギルドへ顔を出す事にしよう」
僕はナナリーにそう言うと残りの朝食を平らげて今日予定の患者の家を訪ねた。
「今日も無事に患者さんの治療が終わったわね。
最近はロギスさんが協力的に動いてくれているから仕事がスムーズにこなせて助かるわね」
「そうだな。彼の前で患者の治療を成功させたのが信用に繋がったのかな?」
「まあそれもあるとは思うけど、やっぱり『あの件』が一番効いてるんじゃないの?」
「あの件……ってリノさんの事?」
「そりゃあそうでしょ?
あの時、ロギスさんがリノさんに告白してたじゃないの。
あの時はリノさんは返事を待って欲しいと保留にしてて、いろいろあったけど結局OKをしてふたりは付き合う事になったからね。
その事だけでもロギスさんは私達に壮大な借りを作ったんだからね」
「壮大な借り……って、そんな大袈裟な話になったのかい?」
「まあ、それは私が勝手に思ってるだけなんだけど、多分彼もそれなりには気にして患者さんを斡旋してくれているんだと思うわ」
「そんなもんなのかな?
まあ、僕としては仕事が円滑にこなして行けたら不満はないんだけどね」
僕達はそんな事を話しながら少し遅くなった夕食を食べるために近くの食堂に入った。
「いらっしゃいませ。
おふたり様ですか?
お好きな席にどうぞお掛けください」
店の給仕の女性がメニューを持って僕達が席に着くのを待っている。
「こちらがメニューになります。
お決まりになりましたらお呼びくださいね」
給仕の女性はお辞儀をして奥のカウンターへと下がっていく。
「さあ、何を頼もうか?」
「初めて来たお店の時はまず最初にお店のオススメを頼むのが良いと思うわ。
そして、それがハズレだったら……二度と来ない事になるだけよ」
「ははは。
まあ、味は好みがあるから美味しいかどうかはその人の舌に合うかどうかだと思うからオススメが合わなければ無理に他の料理を食べたいとは思わないのも仕方ないかな」
そんな事を小声で話しながら給仕の女性を呼ぶ。
「このお店のオススメ料理を2つお願いします」
僕達はそう頼むと、これからの仕事に関しての話を始めた。
「バグーダに来てからそろそろ1ヶ月になるけど、最近は重症患者の斡旋も減ってきてるよな。
ロギスさんの情報網だけではもうそれほど多くの患者は出て来ないんじゃないかと思ってるんだ」
「そうね。サナールではかなりの人を治療したけど確かに本当の重症患者はそこまで多くなかったもんね。
サナールより総人口の少ないこの町だとこのくらいで大丈夫なのかもしれないわね」
「なら、そろそろ次の町に行く準備を始めてもいいかもしれないな」
そんな話をしていると頼んでいた料理が運ばれてきた。
「お待たせしました。
本日のオススメディナーはビッグボーンのステーキとハナナのサラダ、マッコのスープにビスカのジュースになります」
料理が次々と運ばれてきてテーブル上に並べられていく。
「おお、結構なボリュームだな」
並べられた料理を見た最初の感想はその多さに驚き、一口食べた後はその味に満足行くものだった。
「美味しかったですね」
「そうだな。また今度来てみたいと思える料理だったな」
料理に満足した僕達は明日の予定を話しながら宿へと帰って行った。
――次の日の朝、朝食を食べながらいつものようにロギスからの情報を確認しているとナナリーが訪ねて来た。
「おはようございます。
今日の予定はどうなってますか?」
ナナリーは僕達に聞きながら横の椅子に座り自分の朝食を頼む。
一見すると図々しいようだが僕達に用事がある時にはこの時間が一番捕まえやすいので合理的な手段として僕達も許容していた。
「今日は午前中に1件依頼があるだけで後は予定は入ってないわね。
なに? 急に誰かの治療が必要にでもなったの?」
スケジュール管理はリリスの担当なのでナナリーの質問にも彼女が答える。
「いえ、そうでは無いのですが母がリリスさんに用事があるそうなので呼んできて欲しいと頼まれまして、都合がつくならば午後にでも斡旋ギルドへ来て貰えると助かります」
「私に? アーリー様が?
なんだか嫌な予感しかしないのだけど何を企んでいるのかしらね?」
「企むなんて、そんな事ある訳無いですよ……多分ですが」
「何よ『多分』って言うのは……」
「まあ、お母様の考える事ですからね」
ナナリーはそう言うと運ばれてきた朝食を静かに食べ始めた。
「どうしようか……って、斡旋ギルドのギルドマスターからの呼び出しだから出来るだけ受けないと駄目だよね。
もしかしたら仕事の話かも、しれないし行くべきよね?」
リリスは珍しく判断がつかない様子で僕に判断を求めてきた。
「とりあえず行って見ればいいんじゃないか?
それってリリスだけじゃなくて僕も一緒に行っても大丈夫なんだろう?」
僕はナナリーにそう話しかけた。
「ええ、問題はないかと思いますよ。
ただ、話はリリスさんにと言っていたので向こうでは併設されている食堂で待ってもらうかもしれません。
母が許可すれば一緒に話を聞けるかもしれないので少なくともギルド内には居てくださいね」
「ああ、分かった。
ならば午前中の患者の対応が済んだら昼食を挟んでから斡旋ギルドへ顔を出す事にしよう」
僕はナナリーにそう言うと残りの朝食を平らげて今日予定の患者の家を訪ねた。
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