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第5話 固有スキルの発現
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「カード化ねぇ。名前からすると何かをカード状にする能力だけど、どんな使い方ができるのかな」
そう呟いた私は目の前に給仕の女性が残した水の入ったコップがあるのに気がつき、割れやすいものなんかをカード化出来れば破損を気にせず大量に運べるだろうと思いついた。
「お待たせしました。こちら、香茶となります。先ずは香りを楽しんでからゆっくりと味の方も堪能してみてくださいね」
給仕の彼女はそう言って私の前に熱い香茶を置いてくれながら楽しみ方の説明をしてくれる。
「ありがとうございます」
私は彼女に礼を言うと説明にあったように先ずは陶器に入ったお茶の香りを嗅いでみた。するとふわりと、甘い香りが鼻をくすぐり思わず「良い香りね」と呟いていた。
その後、私がゆっくりと陶器を手に持ち、そろりと端に口をつけて香茶を一口含むと心地よい香りと共に程よい苦みが舌を刺激する。思ったよりも苦味は少ないようで薬湯というよりはフルーツ茶のような味だと自分の中で納得する。
温かい飲み物を飲んでホッとした私が先ほどのカード化について思考を巡らせているとスルスルと肩に登って来たナビーが意味深な言葉を発する。
「なあ、カード化って何かをカードにするんだよな? それって魔法鞄みたいに何かを中に入れるわけじゃあなくて、こうギュッと圧縮するイメージだよな?」
「圧縮? 確かに……。きゃっ!?」
私がナビーの言葉を復唱した瞬間、手に持っていたはずの陶器のカップは一枚のカードとなって私の手の中に収まっていた。
「え?」
「はっ?」
私とナビーはその状況に理解が追いつかず、同時に驚きの声をあげる。そして私は手にしていたカードを呆然と眺めていたのだった。
【陶器のカップ香茶入り】
ふと、カードを見ると今まで持っていた陶器のカップの絵が描かれ、その下には説明が書かれている。
「これがカード化。私の固有スキルなのね」
「こいつは驚いたな。本当にカードになっちまった。キーワードは『圧縮』のようだが、これはどうやったら元に戻せるんだ?」
カードになった香茶を感心しながら見るナビーだったが、ふと当然の疑問を口にした。
「え? あなたが知って……」
「俺様が知ってるわけ無いだろ。そもそも、圧縮だってたまたま言っただけだったんだからな。だが、その一言を言い当てた俺様はやはり天才だな」
むふー。とキーワードを言い当てたことを自慢げに話すナビーだったが、今の私にはそれどころではないほど焦っていた。
「いやいやいや。それってかなりマズイじゃないの」
陶器のカップは当然ながら店のものであり、中身を飲んだら返さなければならない。当然なのだが偶然カード化してしまったので戻し方が分からずにあたふたしながら私は頭をフル回転させる。
「カード化が圧縮だった。なら、元に戻すには何になる?」
私はそう呟きながら一つずつ言葉を選んでいく。
「解凍。逆行。リターン。リバース。返還」
いくつか思いつく言葉を連ねてみるが、カードは反応を示さず何も起こる気配もない。
「駄目だ。他に何か元に戻すような言葉は……」
その時、給仕の女性が店内にむけて声をあげたのが聞こえた。
「すみません。少しばかり厨房からの煙が室内に入り込んでしまいましたので窓を開放させていただきます。ご了承ください」
開放? 窓をひらく……。ならば圧縮したものは解き放つこと。つまり……。
「解放!?」
私がそう言った次の瞬間、手にしていたカードは元の陶器のカップとなり私の手に収まっていた。
「――香茶の味はいかがでしたか?」
ちょうどそこに給仕の女性が現れ私に香茶の感想を聞いてきた。
「匂いは凄く良いですね。リラックス効果が期待出来ますし、味も言われていたほど苦くはなくて大変美味しく飲ませて頂きました」
私は今のカード化が見られていないかが気になって内心冷や汗をかいていたが、彼女は特に変わった様子も見せず笑顔で私の話を聞いてくれた。
「ごちそうさまでした。とても美味しかったです」
私は彼女に食事代を手渡す際にふと思い出した事を聞いてみる。
「そうだ、間違っていたらごめんなさい。あなた教会の近くて串焼き屋をやっている方の親戚でしょうか?」
「え? それを何処で聞かれましたか?」
「串焼き屋のご主人に。このお店のことも彼に聞いたのですよ」
私がそう伝えると彼女は苦笑いをして「すみません」と言ってから続ける。
「叔父は時々ですが、話しかけてきたお客にこのお店を紹介しているんです。でも、こんな若い女性にまで声をかけるなんて……気をつけないと役人に捕まってしまうかもしれないわね。今度注意しておきますね」
そう言って苦笑いをする彼女に再度お礼を伝えると、偶然見つけたキーワードの検証を早くしたくて早々に宿を探す事にした。
「宿の情報はどこかの店で聞くのが良いだろう。ギルドは贔屓になるから特定の宿を紹介はしてくれないからな」
「そうなのね。なら、スキルの検証に使う品物を買うついでに聞いてみるわね」
ナビーの説明に頷いた私はちょうど目の前に雑貨屋の看板を見つけると躊躇せずにドアを開けると『リン』と涼しげな鈴の音が鳴り、お店の中から女性の声が聞こえる。
「いらっしゃいませ。何をお探しでしょうか?」
お店の棚の整理をしながらこちらを見た女性は微笑みながら私にそう問いかける。
「えっと、特にこれがとはないのですが商品を見てみたくて……。このお店ではどんな物を売っているのですか?」
「主に生活雑貨を取り揃えていますが、一部で回復薬なども売っていますよ」
「回復薬ですか? それって効果はどのくらいですか?」
「初級回復薬なのですが、軽い怪我や打ち身、切り傷なんかでしたら十分に完治させる事が出来ます。もし中級以上の回復薬を必要とするのでしたら、商業ギルドに相談するのが良いかと思います」
彼女は私にそう説明をすると商業ギルドの建物がある場所を教えてくれた。
「ありがとうございます。今はまだ中級回復薬は必要無さそうですので、初級回復薬を一つと陶器のカップを一つお願い出来ますか?」
「ありがとうございます。こちらの陶器のカップは大変割れやすいものですので、お気をつけてお持ちくださいね」
「あ、はい。ありがとうございます」
私はそう言って丁寧に紙を何重にもして保護をしてくれたカップを受け取った。
「あ、それとこの辺りで良い宿屋を知りませんか? まだこの町に来たばかりで探していたのです」
「そうですね。若い女性が安全に泊まれる宿となるとカンデラさんの所が良いでしょうね。あそこは泊り客の層も悪くないし、奥さんの作る食事が美味しいと評判の宿ですから」
「料理が美味しい? それ! とっても大事ですよね」
女性の言葉に私は思わずそう言って同意をする。
「まあ、私は大丈夫だと思っていますけど一応は自分の目で見てから決めてくださいね。あ、場所はここから通りをまっすぐに行ってからここの角を左に曲がってから……」
彼女はそう言って詳しい場所の説明をしてくれる。
「……で、この広場までくれば目の前に大きな建物があって、傍にお店の看板が出ているからすぐに分かると思います」
雑貨屋の女主人は丁寧にそう教えてくれる。
「ありがとうございます。また何か必要になったら寄らせて貰いますね」
「ふふふ。常連になってくれたら嬉しいわ。ここは私のお店で雑貨屋アルペア。私の事はアンと呼んでくれていいわ」
「アンさんですね。分かりました」
私はそう言って微笑むと購入した物を大事に抱えて店を出てから教えられた宿へと向かった。
◇◇◇
教えて貰った宿はすぐに分かる場所にあり、私はそのドアをゆっくりと開けた。
――しゃらん。
他とは少しばかり違うお洒落なドア鈴の音が響き、すぐにカウンターから声がかけられる。
「ようこそカンデラの宿へ。お嬢さん泊まりかい?」
恰幅の良いおばさんが笑顔でそう問いかけてくる。おそらくこの宿のおかみさんなのだろう。
「あ、はい。お部屋は空いていますか?」
「長期かい? 短期かい?」
「まだはっきりとは決めていませんが、少なくとも一週間は泊まりたいと思っています」
「旅行かい? それとも仕事を探しに来たのかい?」
「どちらかというと仕事ですね。ただ、どんな仕事にするかはまだ決めていないのです」
「そうさね。固有スキルの確認はしたのかい?」
「はい。ただ、少しばかり珍しいものだったようで、上手く使いこなせるかを調べてからになりそうです」
「固有スキルも色々あるからね。この町の事で知りたい事があったら気軽に聞いてくれて良いからね。もちろん知らない事は教えられないけれど」
おかみさんはそう言って笑う。
「なら、とりあえず一週間ほど部屋の予約をしておくよ。その後の事はまた話し合うとしようか。ああ、私のことはジュールと呼んでくれたらいいさ」
「ジュールさんですね。宜しくお願いします」
私はそう言って一週間分の部屋代を前払いしておいた。
◇◇◇
「――いいかい? この宿の客室は全て二階になる。あんたの部屋は登って左の廊下を行った先にあるつきあたりの角部屋になる。部屋の中には簡易的な家具は備え付けであるので問題はないと思うし、食事は一階の食堂で食べる事が出来るけど日替わり定食以外は別料金がかかるから注意しておくれ。あと、そのリスはあんたの従魔かい? 小型だから特に問題ないと思うけどしっかりと管理をしておくれよ」
ジュールはそう言って部屋の鍵を渡してくれた。
「ありがとうございます。暫くの間、よろしくお願いします」
私は彼女にお礼を言うと部屋に入り内鍵を閉めると、早々に先ほど買ってきた品物をテーブルの上に並べるとスキルの検証を始めるのだった。
そう呟いた私は目の前に給仕の女性が残した水の入ったコップがあるのに気がつき、割れやすいものなんかをカード化出来れば破損を気にせず大量に運べるだろうと思いついた。
「お待たせしました。こちら、香茶となります。先ずは香りを楽しんでからゆっくりと味の方も堪能してみてくださいね」
給仕の彼女はそう言って私の前に熱い香茶を置いてくれながら楽しみ方の説明をしてくれる。
「ありがとうございます」
私は彼女に礼を言うと説明にあったように先ずは陶器に入ったお茶の香りを嗅いでみた。するとふわりと、甘い香りが鼻をくすぐり思わず「良い香りね」と呟いていた。
その後、私がゆっくりと陶器を手に持ち、そろりと端に口をつけて香茶を一口含むと心地よい香りと共に程よい苦みが舌を刺激する。思ったよりも苦味は少ないようで薬湯というよりはフルーツ茶のような味だと自分の中で納得する。
温かい飲み物を飲んでホッとした私が先ほどのカード化について思考を巡らせているとスルスルと肩に登って来たナビーが意味深な言葉を発する。
「なあ、カード化って何かをカードにするんだよな? それって魔法鞄みたいに何かを中に入れるわけじゃあなくて、こうギュッと圧縮するイメージだよな?」
「圧縮? 確かに……。きゃっ!?」
私がナビーの言葉を復唱した瞬間、手に持っていたはずの陶器のカップは一枚のカードとなって私の手の中に収まっていた。
「え?」
「はっ?」
私とナビーはその状況に理解が追いつかず、同時に驚きの声をあげる。そして私は手にしていたカードを呆然と眺めていたのだった。
【陶器のカップ香茶入り】
ふと、カードを見ると今まで持っていた陶器のカップの絵が描かれ、その下には説明が書かれている。
「これがカード化。私の固有スキルなのね」
「こいつは驚いたな。本当にカードになっちまった。キーワードは『圧縮』のようだが、これはどうやったら元に戻せるんだ?」
カードになった香茶を感心しながら見るナビーだったが、ふと当然の疑問を口にした。
「え? あなたが知って……」
「俺様が知ってるわけ無いだろ。そもそも、圧縮だってたまたま言っただけだったんだからな。だが、その一言を言い当てた俺様はやはり天才だな」
むふー。とキーワードを言い当てたことを自慢げに話すナビーだったが、今の私にはそれどころではないほど焦っていた。
「いやいやいや。それってかなりマズイじゃないの」
陶器のカップは当然ながら店のものであり、中身を飲んだら返さなければならない。当然なのだが偶然カード化してしまったので戻し方が分からずにあたふたしながら私は頭をフル回転させる。
「カード化が圧縮だった。なら、元に戻すには何になる?」
私はそう呟きながら一つずつ言葉を選んでいく。
「解凍。逆行。リターン。リバース。返還」
いくつか思いつく言葉を連ねてみるが、カードは反応を示さず何も起こる気配もない。
「駄目だ。他に何か元に戻すような言葉は……」
その時、給仕の女性が店内にむけて声をあげたのが聞こえた。
「すみません。少しばかり厨房からの煙が室内に入り込んでしまいましたので窓を開放させていただきます。ご了承ください」
開放? 窓をひらく……。ならば圧縮したものは解き放つこと。つまり……。
「解放!?」
私がそう言った次の瞬間、手にしていたカードは元の陶器のカップとなり私の手に収まっていた。
「――香茶の味はいかがでしたか?」
ちょうどそこに給仕の女性が現れ私に香茶の感想を聞いてきた。
「匂いは凄く良いですね。リラックス効果が期待出来ますし、味も言われていたほど苦くはなくて大変美味しく飲ませて頂きました」
私は今のカード化が見られていないかが気になって内心冷や汗をかいていたが、彼女は特に変わった様子も見せず笑顔で私の話を聞いてくれた。
「ごちそうさまでした。とても美味しかったです」
私は彼女に食事代を手渡す際にふと思い出した事を聞いてみる。
「そうだ、間違っていたらごめんなさい。あなた教会の近くて串焼き屋をやっている方の親戚でしょうか?」
「え? それを何処で聞かれましたか?」
「串焼き屋のご主人に。このお店のことも彼に聞いたのですよ」
私がそう伝えると彼女は苦笑いをして「すみません」と言ってから続ける。
「叔父は時々ですが、話しかけてきたお客にこのお店を紹介しているんです。でも、こんな若い女性にまで声をかけるなんて……気をつけないと役人に捕まってしまうかもしれないわね。今度注意しておきますね」
そう言って苦笑いをする彼女に再度お礼を伝えると、偶然見つけたキーワードの検証を早くしたくて早々に宿を探す事にした。
「宿の情報はどこかの店で聞くのが良いだろう。ギルドは贔屓になるから特定の宿を紹介はしてくれないからな」
「そうなのね。なら、スキルの検証に使う品物を買うついでに聞いてみるわね」
ナビーの説明に頷いた私はちょうど目の前に雑貨屋の看板を見つけると躊躇せずにドアを開けると『リン』と涼しげな鈴の音が鳴り、お店の中から女性の声が聞こえる。
「いらっしゃいませ。何をお探しでしょうか?」
お店の棚の整理をしながらこちらを見た女性は微笑みながら私にそう問いかける。
「えっと、特にこれがとはないのですが商品を見てみたくて……。このお店ではどんな物を売っているのですか?」
「主に生活雑貨を取り揃えていますが、一部で回復薬なども売っていますよ」
「回復薬ですか? それって効果はどのくらいですか?」
「初級回復薬なのですが、軽い怪我や打ち身、切り傷なんかでしたら十分に完治させる事が出来ます。もし中級以上の回復薬を必要とするのでしたら、商業ギルドに相談するのが良いかと思います」
彼女は私にそう説明をすると商業ギルドの建物がある場所を教えてくれた。
「ありがとうございます。今はまだ中級回復薬は必要無さそうですので、初級回復薬を一つと陶器のカップを一つお願い出来ますか?」
「ありがとうございます。こちらの陶器のカップは大変割れやすいものですので、お気をつけてお持ちくださいね」
「あ、はい。ありがとうございます」
私はそう言って丁寧に紙を何重にもして保護をしてくれたカップを受け取った。
「あ、それとこの辺りで良い宿屋を知りませんか? まだこの町に来たばかりで探していたのです」
「そうですね。若い女性が安全に泊まれる宿となるとカンデラさんの所が良いでしょうね。あそこは泊り客の層も悪くないし、奥さんの作る食事が美味しいと評判の宿ですから」
「料理が美味しい? それ! とっても大事ですよね」
女性の言葉に私は思わずそう言って同意をする。
「まあ、私は大丈夫だと思っていますけど一応は自分の目で見てから決めてくださいね。あ、場所はここから通りをまっすぐに行ってからここの角を左に曲がってから……」
彼女はそう言って詳しい場所の説明をしてくれる。
「……で、この広場までくれば目の前に大きな建物があって、傍にお店の看板が出ているからすぐに分かると思います」
雑貨屋の女主人は丁寧にそう教えてくれる。
「ありがとうございます。また何か必要になったら寄らせて貰いますね」
「ふふふ。常連になってくれたら嬉しいわ。ここは私のお店で雑貨屋アルペア。私の事はアンと呼んでくれていいわ」
「アンさんですね。分かりました」
私はそう言って微笑むと購入した物を大事に抱えて店を出てから教えられた宿へと向かった。
◇◇◇
教えて貰った宿はすぐに分かる場所にあり、私はそのドアをゆっくりと開けた。
――しゃらん。
他とは少しばかり違うお洒落なドア鈴の音が響き、すぐにカウンターから声がかけられる。
「ようこそカンデラの宿へ。お嬢さん泊まりかい?」
恰幅の良いおばさんが笑顔でそう問いかけてくる。おそらくこの宿のおかみさんなのだろう。
「あ、はい。お部屋は空いていますか?」
「長期かい? 短期かい?」
「まだはっきりとは決めていませんが、少なくとも一週間は泊まりたいと思っています」
「旅行かい? それとも仕事を探しに来たのかい?」
「どちらかというと仕事ですね。ただ、どんな仕事にするかはまだ決めていないのです」
「そうさね。固有スキルの確認はしたのかい?」
「はい。ただ、少しばかり珍しいものだったようで、上手く使いこなせるかを調べてからになりそうです」
「固有スキルも色々あるからね。この町の事で知りたい事があったら気軽に聞いてくれて良いからね。もちろん知らない事は教えられないけれど」
おかみさんはそう言って笑う。
「なら、とりあえず一週間ほど部屋の予約をしておくよ。その後の事はまた話し合うとしようか。ああ、私のことはジュールと呼んでくれたらいいさ」
「ジュールさんですね。宜しくお願いします」
私はそう言って一週間分の部屋代を前払いしておいた。
◇◇◇
「――いいかい? この宿の客室は全て二階になる。あんたの部屋は登って左の廊下を行った先にあるつきあたりの角部屋になる。部屋の中には簡易的な家具は備え付けであるので問題はないと思うし、食事は一階の食堂で食べる事が出来るけど日替わり定食以外は別料金がかかるから注意しておくれ。あと、そのリスはあんたの従魔かい? 小型だから特に問題ないと思うけどしっかりと管理をしておくれよ」
ジュールはそう言って部屋の鍵を渡してくれた。
「ありがとうございます。暫くの間、よろしくお願いします」
私は彼女にお礼を言うと部屋に入り内鍵を閉めると、早々に先ほど買ってきた品物をテーブルの上に並べるとスキルの検証を始めるのだった。
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