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Great. Bear 1
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Great. Bear
「空ー!新曲できた?」
幼なじみの市川 美波が話しかけてきた。
「あともうちょいなんだよねー。サビのコードが決まらなくてさぁ」
私は伸びをしながら答える。私、吉永 空は歌手を目指す高1だ。いつも自分で作詞作曲を手掛け、友達に聞いてもらっている。
「次はどんな曲なの?」
美波は聞く
「今回の曲は片想いを題材にしたboyって言う曲なの」
すると美波はなにやらニヤニヤし始めた。
「それって津久井 七星のこと?」
そして右後ろの男子をみながらヒソヒソ声で私に言った。私は顔が真っ赤になった。
そう、私は高1の入学仕立ての頃から津久井七星が好きだ。初めて会った時は隣の席で私が授業中に自分の作った鼻歌を歌っているのに気づいた津久井が話しかけてきた。
「それ、なんの歌」
「あ、あたしが勝手に作っただけ笑」
「そうなん?本当にあるやつかと思った。本格的すぎて。」
最初はこれだけの会話だったけど、私にとって高校生活では最初の会話だったから印象に残っている。それ以来、津久井とはよく話す仲になった。それにつられ次第に私は津久井のことが・・・
「なにそれ」
不意に津久井が横から歌詞が書いてある紙を覗いてきた。
「ちょ・・びっくりした!急に来ないでよ!」
私は思わず紙を両手でくしゃっと丸めてしまった。
「なんだよーテスト?まぁいーけど」
津久井は口を尖らせて席に戻った。
「だってこんな歌詞見られたら・・」
実は今回の歌詞は片想いの女の子が勇気を出して告白するという意味が込められているからだ。美波には片想いまでしか言ってないけど。
放課後、私は屋上へ行った。いつもここで1人で自分の作った曲をギターを弾きながら歌っている。私はギターを持って大きく息を吸った。
♪君はいつでも光る太陽を見てるの?その度になんか苦しくなるよ
♪最近話すだけじゃ物足りなくてもっと側にいたいよ
♪君が好きだ 気づいてるかもしれないけど
♪どうせ振り向いてくれないんでしょう?
♪私は君という星を包み込んでる空
♪どうしようもなく好きなんだよ
やっぱり歌うことはとても楽しい。私はこの時間が好き。そしてふと後ろを見ると1人の男子が顔にタオルを被って床に寝ていた。
「げっ!こんな人さっきまでいたっけ?」
私はおそるおそるその人の横を通って帰ろうとすると
「おい」
なんと、呼び止められたのだ。後ろを振り返って驚いた。そこには起き上がった津久井がいた。
「ご、ごめん!寝てたのに歌ったりし
て・・・」
「そうじゃなくて今の歌」
「え?」
「お前、好きなやついんの?」
津久井の意外な質問にすごく戸惑ってどう答えていいのかわからなくて、黙り込んでしまった。
「俺は、吉永が好きだ」
・・・え?今なんて言ったの?混乱して訳わかんない。
「そんな歌なんか歌って、お前は誰が好きなんだよ。」
いつも強気な津久井が今日は弱々しく見える。私は余計に愛しくなってしまった。
「私は、津久井が好きだよ」
緊張して声が震えた。
「さっきの歌詞の星は津久井 七星の星だよ。あの歌は津久井を想って書いた曲なの」
あ・・思わず全部言ってしまった。
「あ、ごめん。引く・・よね」
どうしよう・・せっかくのチャンスが・・・思わず、下を向いた。
「じゃ、付き合う?」
予想外の答えにパッと顔を上げた。
こうして、私達は付き合うことになった。
episode1 トキメキ
私と津久井が付き合った。最初に気づいたのはやっぱり幼なじみの美波だ。
「ねぇ、それでどこまでいったの??」
「まだ一週間しか経ってないから何もしないよー」
本当に美波は恋バナが好きだなぁ。でも、確かに恋人っぽい事何もしてないや。何か思ってたのと違うなぁ・・・
♪こんなつまんない世界より夢見るファンタジーがいい
♪そこでピンクの妖精と楽しい時間を過ごしてさ
よし。今日はここまでにしよう。私はギターをケースに直して立ち上がった。
「吉永」
屋上の出口の方で津久井が私を呼んだ。 「津久井・・どうしたの?帰ったんじゃ」 「今日は居残りだったんだよ。そしたらお前の歌聴こえて・・・一緒に帰るか?」
「え・・・うん。」
この日初めて2人で帰った。私は緊張して津久井の顔も見れず、俯いたままだった。すると、津久井が
「あのさ、何で歌手なろうと思ったの」
急に聞いてきたので答えるのに間があいてしまった。
「え、えっと...普通に歌が好きだからかな。それで、みんなにも歌の楽しさを教えてあげたかったの。それも自分の歌で。どんなに辛いことがあっても悲しいことがあっても歌の元気になってもらいたいし、友達と仲直りしたい時とか好きな人に告白したいって人にも歌で勇気付けてあげれたらなって。」
不意に津久井の顔を見た。彼はそっぽを向いて顔を赤らめていた。
「好きな人って...」
「あ...いや、その...」
話すことに夢中になってて、つい好きな人の前で好きな人って...私まで赤くなった。
そして津久井は私の家まで送ってくれた。
「じゃーな。また明日」
手を振りながら帰る津久井の後ろ姿が消えるまで見つめていた。
「空ー!新曲できた?」
幼なじみの市川 美波が話しかけてきた。
「あともうちょいなんだよねー。サビのコードが決まらなくてさぁ」
私は伸びをしながら答える。私、吉永 空は歌手を目指す高1だ。いつも自分で作詞作曲を手掛け、友達に聞いてもらっている。
「次はどんな曲なの?」
美波は聞く
「今回の曲は片想いを題材にしたboyって言う曲なの」
すると美波はなにやらニヤニヤし始めた。
「それって津久井 七星のこと?」
そして右後ろの男子をみながらヒソヒソ声で私に言った。私は顔が真っ赤になった。
そう、私は高1の入学仕立ての頃から津久井七星が好きだ。初めて会った時は隣の席で私が授業中に自分の作った鼻歌を歌っているのに気づいた津久井が話しかけてきた。
「それ、なんの歌」
「あ、あたしが勝手に作っただけ笑」
「そうなん?本当にあるやつかと思った。本格的すぎて。」
最初はこれだけの会話だったけど、私にとって高校生活では最初の会話だったから印象に残っている。それ以来、津久井とはよく話す仲になった。それにつられ次第に私は津久井のことが・・・
「なにそれ」
不意に津久井が横から歌詞が書いてある紙を覗いてきた。
「ちょ・・びっくりした!急に来ないでよ!」
私は思わず紙を両手でくしゃっと丸めてしまった。
「なんだよーテスト?まぁいーけど」
津久井は口を尖らせて席に戻った。
「だってこんな歌詞見られたら・・」
実は今回の歌詞は片想いの女の子が勇気を出して告白するという意味が込められているからだ。美波には片想いまでしか言ってないけど。
放課後、私は屋上へ行った。いつもここで1人で自分の作った曲をギターを弾きながら歌っている。私はギターを持って大きく息を吸った。
♪君はいつでも光る太陽を見てるの?その度になんか苦しくなるよ
♪最近話すだけじゃ物足りなくてもっと側にいたいよ
♪君が好きだ 気づいてるかもしれないけど
♪どうせ振り向いてくれないんでしょう?
♪私は君という星を包み込んでる空
♪どうしようもなく好きなんだよ
やっぱり歌うことはとても楽しい。私はこの時間が好き。そしてふと後ろを見ると1人の男子が顔にタオルを被って床に寝ていた。
「げっ!こんな人さっきまでいたっけ?」
私はおそるおそるその人の横を通って帰ろうとすると
「おい」
なんと、呼び止められたのだ。後ろを振り返って驚いた。そこには起き上がった津久井がいた。
「ご、ごめん!寝てたのに歌ったりし
て・・・」
「そうじゃなくて今の歌」
「え?」
「お前、好きなやついんの?」
津久井の意外な質問にすごく戸惑ってどう答えていいのかわからなくて、黙り込んでしまった。
「俺は、吉永が好きだ」
・・・え?今なんて言ったの?混乱して訳わかんない。
「そんな歌なんか歌って、お前は誰が好きなんだよ。」
いつも強気な津久井が今日は弱々しく見える。私は余計に愛しくなってしまった。
「私は、津久井が好きだよ」
緊張して声が震えた。
「さっきの歌詞の星は津久井 七星の星だよ。あの歌は津久井を想って書いた曲なの」
あ・・思わず全部言ってしまった。
「あ、ごめん。引く・・よね」
どうしよう・・せっかくのチャンスが・・・思わず、下を向いた。
「じゃ、付き合う?」
予想外の答えにパッと顔を上げた。
こうして、私達は付き合うことになった。
episode1 トキメキ
私と津久井が付き合った。最初に気づいたのはやっぱり幼なじみの美波だ。
「ねぇ、それでどこまでいったの??」
「まだ一週間しか経ってないから何もしないよー」
本当に美波は恋バナが好きだなぁ。でも、確かに恋人っぽい事何もしてないや。何か思ってたのと違うなぁ・・・
♪こんなつまんない世界より夢見るファンタジーがいい
♪そこでピンクの妖精と楽しい時間を過ごしてさ
よし。今日はここまでにしよう。私はギターをケースに直して立ち上がった。
「吉永」
屋上の出口の方で津久井が私を呼んだ。 「津久井・・どうしたの?帰ったんじゃ」 「今日は居残りだったんだよ。そしたらお前の歌聴こえて・・・一緒に帰るか?」
「え・・・うん。」
この日初めて2人で帰った。私は緊張して津久井の顔も見れず、俯いたままだった。すると、津久井が
「あのさ、何で歌手なろうと思ったの」
急に聞いてきたので答えるのに間があいてしまった。
「え、えっと...普通に歌が好きだからかな。それで、みんなにも歌の楽しさを教えてあげたかったの。それも自分の歌で。どんなに辛いことがあっても悲しいことがあっても歌の元気になってもらいたいし、友達と仲直りしたい時とか好きな人に告白したいって人にも歌で勇気付けてあげれたらなって。」
不意に津久井の顔を見た。彼はそっぽを向いて顔を赤らめていた。
「好きな人って...」
「あ...いや、その...」
話すことに夢中になってて、つい好きな人の前で好きな人って...私まで赤くなった。
そして津久井は私の家まで送ってくれた。
「じゃーな。また明日」
手を振りながら帰る津久井の後ろ姿が消えるまで見つめていた。
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