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私の王子様
助けてくれたのは...
しおりを挟む腰が抜けてしまったため、私は身動きが取れない状態だった。
「...あの...何がしたいのですか?」
怖かったけど、強い口調で話しかけた。
「...あなたの夢を現実に...」
「...へ?」
「...あなたは私たちに選ばれたのです。私はあなたの未来をいくらでも変えれる力がある。...あなた自身でも未来は変えれますがそれは不可能に近い。だってあなたの一番の願いは前島健に会うこと。...そうじゃありません?」
変な人は急に語り出した。
「...そして、出来れば付き合いたい、そして結婚...それ以上の幸せはないのでは?」
図星だった。
確かに今の私はこれ以上を望まない。
これが現実になれば私は...私は...変われる...
なれるもんならなりたい。
「...確かにそうですね…だけど、それは可能なのですか?」
すると、変な人は嬉しそうにニタァと笑った。
「...やっと話に乗ってくれましたね...本当に夢が現実になりますよ、私の手にかかれば。但し、条件があります...」
「...条件とは?」
私は知らないうちに話に食いついてた。
「...誰にもこのことを言わないこと。私の存在も話してはいけません。話した瞬間、元のあなたに戻ります。そして、2度と会えません...」
結構厳しい条件だ...
だけど、言わなければいいんだよな。
大丈夫だよな、私なら。
「...どうします?あなたにはその覚悟がありますか?」
「...あります...夢を現実に...」
私は、おかしくなったのだろうか。
...気がつけば私はベットの中にいた。
「...ん...?ここは...」
「...あ、気がついたのですね。よかったです...保護者の方をお呼びしますね…」
ここは病院みたい...
何があったのだろうか…
「...新那っ!心配したのよ?あなたが倒れたって連絡が入って...」
「...大丈夫だよ、お母さん。」
どうやら倒れたという設定らしい。
「...新那、後でお前を助けてくれた人にお礼を言いに行くぞ。」
「...あ、うん...」
「...こんにちは。本当に娘が迷惑かけました...すいません...なんて言ったらいいのか...」
「...いえいえ、全然大丈夫ですよ。たまたま通りかかっただけですので...」
お母さんと私を助けてくれた人が話している声がする...
こっちに来るのかな...
「...新那、来たよ…」
ガラガラ...
「...こんにちは、体調の方はどうですか?」
「...え...っ...」
私は驚きのあまり倒れそうになった...
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